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住宅ローンの金利が人によって違う理由は?金利が返済額に与える影響

掲載日:2024年1月10日

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住宅購入を考えるとき、最も気になるのは「住宅ローン金利」ではないでしょうか。借入額が大きく、返済期間が長期に渡るため、支払う利息の金額もその期間に応じて大きくなる傾向にあるからです。住宅ローンを借りる際には、先々の不安をなくすためにも、少しでも低金利の商品を選びたいのが本音です。そこで気になるのが、住宅ローンの金利が人によって異なるという点です。

本記事はその理由を探りつつ、金利タイプの特徴も紹介します。さらに、金利の違いが総返済額に与える影響と、金利が上昇した際の返済方法も解説していきます。

1.住宅ローンの金利は人によって違う?

金融機関は契約者の住宅ローン金利をどのように決定するのでしょうか。金利優遇の仕組みを解説しながら、その理由を掘り下げていきましょう。

住宅ローンの金利が人によって違う理由

住宅ローンの金利には、基準金利と適用金利があります。基準金利は店頭金利とも呼ばれ、市場金利などを基にして金融機関がそれぞれの基準で定めています。一般的な商品の「定価」にあたる金利です。適用金利は、基準金利から所定の利率を引き下げ、契約者それぞれに適用される金利で、借入金利とも呼ばれます。銀行などの金融機関は審査によって借り手の信用力を評価し、基準金利からどれだけ優遇するかを決めます。信用力とは、借り手の返済能力や物件価格と自己資金(頭金)の割合、申込時点での年齢や年収などをチェックして判断されるものです。個人事業主の場合、収入が比較的安定している場合が多い会社員や公務員とは異なる基準で審査されることもあります。

基準金利から適用金利への金利優遇は「引下率」や「割引率」として表示され、この割合が大きいほど適用金利が低くなります。金融機関の審査によって引下率は異なりますが、変動金利では最大2.1%程度の優遇があります。

また、住宅ローンの借入で発生する手数料も金利に影響します。事務手数料の支払方式を定額型と定率型のどちらにするか、保証料の支払を外枠方式にするか内枠方式にするか、次の項で解説する金利タイプを変動金利や固定期間選択金利、全期間固定金利のどれにするか、といったポイントでも変動します。借入先の金融機関に相談するなど、事前にチェックしておくことをおすすめします。

住宅ローンの金利の種類

住宅ローンの金利は3つの種類があり、金融機関がそれぞれ独自に決めています。金利が人によって異なる理由を理解するためにも、まずはタイプごとの特徴を把握しておきましょう。

変動金利型

定期的に金利が見直されるタイプです。見直しの基準になるのは短期プライムレートです。このレートは銀行が信用力の高い企業に融資する際に適用され、日本銀行の政策金利に連動しています。短期プライムレートは景況や市場の動向に影響を受けるため、住宅ローン金利も景況によって変動するのです。3タイプの中では最も低めの水準に金利が設定される傾向にあり、半年に一度のタイミングで利率が見直されます。

住宅ローンの変動金利の仕組みや特徴は?メリット・デメリットを比較

固定期間選択型

返済当初から2年、3年、5年、10年など、指定した期間のみ金利が固定されるタイプで、固定金利選択型とも呼ばれます。所定の期間が終了すると、変動金利型か、再び固定期間を選択することになります。固定金利と変動金利を交換する取引「金利スワップ」のレートの影響を受けることが一般的で、金利は全期間固定金利型と似た動きになります。指定期間が長いほど金利は高くなるのが特徴です。

全期間固定金利型

返済スタートから完済まで、契約時の金利が一定の金利タイプで、適用金利は長期金利(10年物国債の利回り)を基準にして決まります。長期金利は投資家が参加する市場の動向に加えて、景況や物価、為替、海外金利など、国内外の様々な要素の影響を受けます。変動型や固定期間選択型に比べると金利水準が高めになるのが特徴です。

住宅ローンの金利は固定と変動どちらを選ぶべき?金利タイプの選び方

2.金利の違いが住宅ローンの返済額に与える影響

住宅ローンの借入では借り入れする額や返済期間も気になるところですが、金利の違いも注目すべきポイントです。金利差がどのように影響するのか試算してみました。

金利が高くなると利息によって総返済額がふくらみ、毎月の返済額も増えることになります。住宅ローンの借入は数千万円単にのぼることもあります。わずかな金利差であっても、住宅ローンの総返済額に大きな影響を与えるのです。

みずほ銀行の「ネット住宅ローン返済額シミュレーション」を活用し、金利差が総返済額にどのように影響するかを見てみましょう。以下は2,000万円の借入額を35年で返済するケースです。
【計算条件】
返済期間:35年
ボーナス払い:なし
金利タイプ:全期間固定
返済方式:元利均等返済

金利年率1%

毎月の返済額:5万6,456円
総返済額:2,371万1,520円

金利年率2%

毎月の返済額:6万6,251円
総返済額:2,782万5,420

金利が1%上昇すると、毎月の返済額は約1万円増え、総返済額だと400万円以上も増えることになります。変動金利型を選ぶのであれば、返済額シミュレーションを活用し、金利が上昇した場合にどれだけ返済負担が増すかを試算し、上昇リスクを織り込んでプランニングしていきましょう。

3.住宅ローンの金利を抑えるための方法

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どの金利タイプを選ぶべきかは、ライフプランや借入期間など、それぞれの返済計画によって変わってきます。ただし、前項で解説した通り、金利差が総返済額に大きな影響を与えます。ここでは返済中に金利上昇局面になった場合の対策を紹介しましょう。

借換をする

住宅ローン金利が上昇してきた場合、まず検討すべきは住宅ローンの借換です。つまり、別の金融機関で新たに住宅ローンを借り、現在の住宅ローンを一括返済するという手段です。住宅ローンは商品によって金利や条件が異なるため、それまでよりも低い金利に借り換えることができれば、総返済額や月々の支払額を減らすことが可能です。また、借換前に一括で保証料を支払っていた場合、一定額の保証料が戻ってくるなど、お金の面でさらなるメリットが生じることもあります。

新規借入と同様に、借換にも住宅ローン審査があり、諸費用も新たにかかります。転職した場合は勤続年数がリセットされてしまいますし、前回の借入時より年齢を経たことで完済時年齢が審査基準を満たさなくなることもあります。自分と家族の条件を考え、慎重に判断していきましょう。

繰上返済を行う

月々の返済をしながら、それとは別にまとまった金額を返済するのが繰上返済です。何と言っても、総返済額を減らせるのが大きなメリットです。繰上返済の分は元金の返済に充てられるため、その分の支払利息を軽減できるためです。繰上返済には月々の返済額を減らしたり、返済期間を短縮したりする方法があり、利用するタイミングは金利上昇前がベターです。ただ、一定の手数料がかかる場合もあります。返済計画と照らし合わせながら判断しましょう。

4.人によって違う住宅ローン金利をどう捉え、決定するか

住まいを購入するにあたって、金利を最重要ポイントに据えるのが一般的です。しかし、今回解説したように、適用される住宅ローン金利は人によって異なります。住宅ローン審査を経る前からしっかりと準備し、返済計画を練ることが大切です。

わが国は長く低金利時代が続いてきましたが、長期金利が上昇局面にあるとも指摘されており、住宅ローン金利も上昇していく可能性があります。金利タイプの選択はもちろんですが、金融機関が設けている金利優遇プランを把握することも欠かせません。シミュレーションによって算出した毎月の返済額を加味しつつ、慎重に金利タイプを選択するのがおすすめです。

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佐々木 正孝

佐々木 正孝
(ささき まさたか)

編集/ライター。キッズファクトリー代表。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。教育・ビジネス系の記事を執筆しつつ、児童書の編集やマンガ原作も手がける。

編集/ライター。キッズファクトリー代表。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。教育・ビジネス系の記事を執筆しつつ、児童書の編集やマンガ原作も手がける。

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