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住宅ローンの借換の手順は?メリット・デメリットとよくある質問

掲載日:2021年8月6日

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住宅ローンを契約中の方の中には、契約当初より金利が変動した、保険内容が充実したなどの理由で住宅ローンを借り換えたいと考えている方も多いのではないでしょうか?

しかし、住宅ローンを借り換えることが必ずプラスになるとは限らず、借換には手間と時間がかかるため、借換のメリット・デメリット、借り換える手順を事前に把握しておくことが重要です。

この記事では、ファイナンシャルプランナーの矢野 翔一さんに住宅ローンを借り換える際の手順、借り換えるメリット・デメリットなどを解説していただきました。

1. 住宅ローンを借り換える手順

住宅ローンは契約期間が長く、契約途中で契約当初より金利が下がる、保険の内容が充実することは珍しくありません。

そのため、住宅ローンの借換をすることで借入当初よりもより良い条件で住宅ローンを組み直すことができる可能性があります。

しかし、住宅ローンの借換と言っても、借換の完了までいくつか手続きを経なくてはならないため、速やかに借換を完了させるためにも事前に手順を把握しておくことが大切です。

住宅ローンの借換の手順は以下の通りです。

  1. 1.借換先の選定
  2. 2.借換先の金融機関での相談
  3. 3.審査
  4. 4.契約
  5. 5.お借入

それぞれの手順について詳しく見ていきましょう。

1、借換先の選定

金融機関ごとに提供している住宅ローンの内容は異なるため、複数の金融機関を検討し、自分に合った借換先を選ぶことが重要です。

住宅ローンを提供している金融機関は多数あり、どのように選べば良いか分からない方も多いと思います。そのような場合には、借換の目的に合わせて金融機関や住宅ローン商品を選ぶことで、借換先を見つけやすくなります。

例えば、返済額を減らしたい場合は金利が現在より低い住宅ローン、金利上昇リスクをなくしたい場合は固定金利型の住宅ローンなどです。

何のために住宅ローンを借り換えるのかよく考えながら選ぶことが大切です。

2、借換先の金融機関での相談

借換先が決まった後は、金融機関の店舗や専用ダイヤルなどで相談します。

何も相談せずに契約に至ってしまうと、借換の目的を達成できない可能性もあるため、借換先の金融機関に必ず相談しましょう。

一通りの相談が終わった後、借換後の返済契約や手続きの流れなどについてのアドバイスを受けます。契約内容が固まったら融資審査を申し込みます。

3、審査

住宅ローンの融資審査は、事前審査(仮審査)と本審査の2段階に分かれます。

新規契約と同様に、免許証や保険証などの本人確認書類、源泉徴収票や住民税決定通知書などの収入に関する書類、売買契約書や重要事項説明書などの不動産に関する書類などが必要です。

借換の場合、上記の書類に加えて返済予定表、残高証明書、返済履歴が確認できる書類などの借り入れ中の住宅ローンに関する書類の提出を求められることも。

速やかに借換を進められるようにするためにも、事前に書類を用意しておきましょう。

みずほ銀行の住宅ローンの審査に必要な書類はこちら

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4、契約

融資審査に通った場合、借換後の金融機関と契約日や融資実行日などの調整を行います。同時に借換中の金融機関に連絡し、繰上完済の手続きを進めなくてはなりません。

指定日に借換先の金融機関を訪れて金銭消費貸借契約を締結します。

住宅ローンを提供している金融機関の中には、郵送や金融機関のウェブサイト上で契約手続きを行えるところもあるので事前にどのような契約形態なのか確認しておきましょう。

5、お借入

契約が完了した場合、指定した融資実行日に金融機関から資金が振り込まれます。これで借換が完了というわけではありません。

入金後に既存の住宅ローンを完済し、抵当権の抹消登記に必要な書類を受け取り、受け取った書類を借換先の金融機関へ提出します。

借換先の金融機関が抵当権抹消登記および設定登記を行って、ようやく借換が完了です。

2. 住宅ローンを借り換えるメリット・デメリット

そもそも住宅ローンを借り換えるメリットは?

住宅ローンを借り換えても、必ず恩恵が受けられるわけではありません。手数料によってはマイナスになる可能性もあるため、借り換えるメリット・デメリットを事前によく理解しておくことが重要です。

借換のメリット

住宅ローンを借り換えるメリットは以下の4つです。

  • 返済額を下げられる
  • 金利タイプを変更できる
  • 返済期間を短縮できる
  • 団体信用生命保険の保障内容を見直せる

それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。

・返済額を下げられる

借り入れ中の住宅ローンよりも低い金利の商品に借り換えれば利息を下げることができます。その結果、返済期間が同じでも利息が下がることによって返済額が減少します。

返済額が減少すれば返済負担が軽くなるため、生活にゆとりを持てるでしょう。

・金利タイプを変更できる

住宅ローンを借り換える際は新しい金利タイプを選択できます。例えば、変動金利から固定金利に借り換えれば、金利上昇リスクを抑えることが可能です。

一方で、固定金利から変動金利に借り換えれば、返済額を一定にして返済計画を立てやすくなります。契約状況と現在の金利状況を踏まえながら利息を抑えられる金利タイプを選びましょう。

・返済期間を短縮できる

借換の際には、返済期間を調整することも可能です。例えば、返済期間を短縮した場合は、利息が圧縮されることによって返済総額を抑えられます。

一方で、期間を延長した場合は、一回の支払負担を軽減できるので生活にゆとりを持てます。しかし、延長を不可とする金融機関もあるので事前に確認しましょう。

・団体信用生命保険の保障内容を見直せる

契約中の住宅ローンの団体信用生命保険は、借換とともに保険期間が終了となるため、再度団体信用生命保険に加入することになります。

保障内容を充実させる、必要な保障のみに絞るなど、契約内容を必要に応じて見直せる点もメリットといえるでしょう。

借換のデメリット

住宅ローンを借り換えるデメリットは以下の2つです。

  • 諸費用がかかる
  • 完済の手続きは自身で行う必要がある

それぞれのデメリットを詳しく見ていきましょう。

・諸費用がかかる
新規に住宅ローンを契約したときと同様、借換の際も印紙税、融資手数料、ローン保証料、抵当権抹消・設定費用などの諸費用がかかります。

また、現在の住宅ローンを解約する際に繰上完済手数料がかかることも。金利が低下して返済額が少なくなっても、諸費用によっては合計の支払額が増える場合もあるので注意が必要です。

・完済の手続きは自身で行う必要がある
住宅ローンの借換では、借換の手続きとは別に現在の住宅ローンを完済する手続きが必要です。

住宅ローンの完済手続きは自身で行うのが一般的で、必要書類の用意や手続きの手間が増える点にも注意しましょう。

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3. 住宅ローンの借換についてのよくある質問

そもそも住宅ローンを借り換えるメリットは?

最後に住宅ローンの借換についてのよくある質問を2つご紹介します。

借換にはどのくらいの期間がかかる?

借換には、借換先での手続きのほか、契約中の金融機関での完済手続きにも時間がかかるため、数週間から一ヵ月程度を想定しておく必要があります。

書類に不備があったり、追加書類の提出を求められたりした場合は上記よりもさらに時間を要するので、余裕を持ったスケジュールを組んでおきましょう。

必要書類を紛失した場合はどうする?

借換先の金融機関に提出する書類の中には、住宅購入時に受け取った契約書や物件資料なども含まれるため、時間の経過によってどこに保管したか分からなくなることも珍しくありません。

そのようなケースでは、不動産会社に連絡し、再発行を依頼すれば必要書類を入手できます。ただし、再発行には費用がかかることを理解しておきましょう。

4. 借換すべきか分からない方は金融機関にまず相談!

金利が下がったからと言って、必ずしも借換した方が良いとは言い切れません。

借換する際の諸費用を考えると、金利が下がったとしても借り換えたことで支払総額が増える可能性もあるため、借換すべきかどうかを見極める必要があります。

借換すべきか分からない方は、金融機関に相談すれば借換が必要かアドバイスを受けられます。失敗を防ぐためにも、アドバイスを受けながら借換を検討しましょう。

矢野 翔一さんの写真

矢野 翔一
(やの しょういち)

2級ファイナンシャルプランニング技能士(AFP)/宅地建物取引士/管理業務主任者の資格を保有し、不動産賃貸業、学習塾の経営に携わりながら自身の経験と保有資格の知識を活かしながら専門家ライターとして金融関係、不動産全般の記事執筆に携わる。

2級ファイナンシャルプランニング技能士(AFP)/宅地建物取引士/管理業務主任者の資格を保有し、不動産賃貸業、学習塾の経営に携わりながら自身の経験と保有資格の知識を活かしながら専門家ライターとして金融関係、不動産全般の記事執筆に携わる。

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