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掲載日:2022年11月29日

住宅ローンの頭金の目安は?
自己資金を用意するメリット・デメリット

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「家を買うなら、まずは頭金!」と、住宅ローンと頭金をセットで考えている方も多いでしょう。近年は、頭金を用意せずに住宅ローンを組む「フルローン」を検討する方もいます。ただ、頭金は住宅ローンの借入額を減らし、総返済額を抑えられるという大きなメリットを無視することはできません。ここでは「頭金の目安」「自己資金の必要性」を解説しつつ、ご自身にとってベストな選択をするためのヒントを提供します。

1. 住宅ローン利用時に頭金はいくら用意する?

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マイホーム購入の際には、多くの人が住宅ローンを利用します。そこで重要なポイントになるのが住宅購入資金における自己資金、いわゆる「頭金」です。定義を掘り下げつつ、一般的な住宅ローン利用者の目安を紹介します。

頭金とは

住宅ローンの頭金とは、購入する住宅の代金の一部として最初に支払う費用のことです。頭金以外の金額はローンに組み入れられ、月々返済していくことになります。頭金なしで住宅を購入する「フルローン」も可能ですが、借入額がかさむことで、月々の返済が苦しくなるというリスクがあります。

ちなみに、売買契約時に不動産会社に現金で支払う手付金は、そのまま頭金の支払に充当されるのが一般的です。手付金に加えて頭金を増やしたい場合、売買契約時から物件引き渡しとなる融資実行日までの間にその金額を支払うことになります。

頭金として用意する金額の目安

国土交通省が発表した「令和3年度 住宅市場動向調査」によると、建物の種類別の自己資金の額、そして自己資金比率は以下の通りです。

注文住宅(土地代を含む):自己資金1,203万円、自己資金比率23.5%
分譲戸建住宅:自己資金886万円、自己資金比率20.9%
分譲マンション:自己資金1,929万円、自己資金比率39.1%
中古戸建住宅:自己資金1,301万円、自己資金比率44.0%
中古マンション:自己資金1,234万円、自己資金比率41.3%

統計によると、新築住宅では購入代金の20~40%弱を、そして中古住宅では40%強の自己資金を用意していることが分かります。ただ、これらの相場はあくまでも平均値になります。実際の頭金の額面は、それぞれの世帯年収、家族のライフイベントにおける支出などを考慮しながら、慎重に決めていかなければなりません。

頭金の目安は、一般的に「物件価格の2割程度」と言われますが、必ずしもその割合にこだわることはありません。現在賃貸住宅に住んでいるなら、家賃を目安に月々の住宅ローン返済額を設定してみましょう。家計と照らし合わせながら、月々の支出で無理のない範囲で頭金を試算するのがベストです。

住宅ローンの利用時に頭金はいつ払う?

住宅ローンを利用する際、頭金は住宅の引き渡し時に支払うことになります。住宅の引き渡しが「融資実行日」と考えられるためです。実際には、契約を結ぶ際、住宅購入の申込をする際に支払った申込証拠金を頭金や諸経費に充当することが多くなります。新築物件の場合は契約から物件の完成(引き渡し)まで数カ月以上の期間を要することがあるため、頭金に充てる預貯金を増やす時間的な猶予もあるでしょう。この場合、頭金を増やすことも積極的に考えてみてください。

2. 住宅ローン利用時に頭金を用意するメリット

頭金が多ければ住宅ローンの借入額を減らすことができます。この大前提を念頭に置き、頭金を用意する場合のメリットを見ていきましょう。

借入額を減らすことができる

物件価格のうち、頭金として現金で払う分には利息がかかりません。このため、頭金を多く払うほど返済総額は少なくなります。また、月々の返済額が減る分、毎月の出費を抑えることもできます。余剰資金ができた場合、繰上返済を行って借入期間を短縮するという考え方も視野に入るでしょう。

総返済額を減らしたり、月々の返済額を抑えたりすることのメリットは、住宅を購入した家庭ならではの問題に大きく影響します。住宅は購入したら終わりではありません。購入後には、「不動産取得税」や「固定資産税」の支払が発生します。戸建ては新築マンションなどと違い、建物のメンテナンスや修繕費用に至るまですべて自分で管理し、用意しなければなりません。住宅購入後にいつ、どのくらいの出費が予定されるのかを計算に入れたうえで、無理のない資金計画を立てるようにしたいものです。

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借入金利を低くすることができる

住宅金融支援機構の「フラット35」を利用した場合、物件価格に対する借入額が90%以下、つまり10%以上の頭金を用意すると、より低い金利が適用されます。頭金を予算に組み入れることで、月々の返済額をさらに減らし、結果として総返済額を削減することもできるのです。

また、住宅ローンの審査では、年収に対する借入額の上限が決められています。頭金を多めに用意して借入額を低く抑えるほど、審査に通りやすくなる可能性は高まります。年収が低かったとしても、頭金分の貯蓄があったり、親族から資金援助を受けられたりする場合、希望額どおりの住宅ローンを組むこともできるでしょう。

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3. 住宅ローン利用時に頭金を用意するデメリット

住宅ローン利用時の頭金についてのよくある質問

借入負担を減らせるという頭金のメリットを紹介しましたが、頭金を用意することのデメリットもあります。

一時的に手持ち資金が減る

マイホームを購入する際に必要なお金は頭金だけではありません。ローン事務手数料や保証料、各種保険料、登記費用もかかります。さらに引越し費用なども見込んでおく必要があります。これら、もろもろの費用は購入価格の1割が目安と言われます。諸費用を住宅ローンに組み込める場合もあります。金額的に厳しい場合は銀行などの金融機関に確認してみましょう。

長期的な視点に立てば、家族のケガや病気といった不測の事態における備えも欠かせません。頭金の額を決める際には、貯金額から当面の生活費や不測の事態に備えた手元資金を残しておき、それ以外のお金を頭金に回すように考えていきましょう。

具体的には生活費の3~6ヵ月分を目安とし、失業や転職などで収入が一時的に下がっても家族が安心して暮らせるだけの額面を確保しておくと安心です。子どもの教育費など、まとまった支出を見込んでいるのであれば、試算した金額を手元に置いておくようにしましょう。

住宅ローン控除の恩恵が少なくなるおそれがある

住宅ローン控除は、所定の要件を満たす住宅を購入し、さらに所定の条件を満たした住宅ローンを組んだ場合に、年末時点のローン残高の0.7%を所得税から控除できる制度です。契約した時期や入居時期によって適用期間が借り入れから10年、または13年と異なります。また、10年目までと11~13年目では控除額の計算方法が異なります。所得税から控除しきれなかった部分は、上限までの範囲内で住民税から差し引くことができる点も特徴です。

これは「住宅ローン減税」として知られ、住宅取得者には有利な仕組みですが、住宅ローン控除の上限額は年間35万円まで(新築長期優良住宅・低炭素住宅購入の場合)です。頭金を多く入れると借入額は下がり、毎月の返済額も減らすことができます。完済までの近道が見えてきます。住宅ローン控除の上限枠の利用ができなくなるというデメリットは注意が必要です。

4. 住宅ローン利用時に頭金の金額を決める際の注意点

頭金のメリット・デメリットを解説してきました。そこで、いざ頭金を入れる場合には、どのような点に注意したら良いのでしょうか。金額を決める際の注意ポイントも紹介します。

ライフプランを考慮して計画をする

デメリットの項で解説したように、頭金を入れるほど手持ちの現金は少なくなります。出産や子どもの進学、マイカーの購入、リフォームといった、まとまった支出を伴うライフイベントを考えると、これは気になるポイント。老後資金の貯蓄など、家族の将来を見越した計画も必須です。将来的な出費を見越し、家族のライフプランと合わせなければ、頭金の金額は決められません。時には、頭金を増やすことなく、ある程度のキャッシュを手元に残しておくことも考えておきましょう。

追加費用がかかる可能性を考えておく

住宅購入時には追加の費用がかかることもあります。オプションの追加や仕様の変更があった場合、さらに上乗せして費用を考えなければならないこともあります。いざ住宅が完成した後も、家具や家電を買い替えたり、新たに購入したりしたくなることもあるでしょう。しかし、契約後の住宅ローンをさらに追加して借り入れることは困難です。ローン事務手数料や保証料、各種保険料、登記費用、引越し費用といった諸費用に加え、さらなる追加費用がかかることも考慮し、頭金の金額を決める必要があります。

5. 住宅ローン利用時の頭金に関するよくある質問

頭金の額面が決まったら、実際に住宅ローンを利用する際の注意点も押さえておきたいもの。住宅購入者の「よくある質問」をまとめてみました。

住宅ローンは頭金がなくても組める?

頭金を用意することで住宅ローンの元金を減らし、負担も軽減できることを解説しましたが、だからといって、住宅価格をにらみつつ、頭金が貯まるまで購入を控えなければならない理由はありません。頭金が貯まるのを待っていると、希望する住宅を購入するタイミングを逃すこともあるからです。頭金ゼロで全額を借り入れて住宅ローンを組むことも可能ですが、上記のように頭金なしの場合はいくつかのデメリット、注意点があります。それらのネガティブファクターを踏まえたうえで借入を検討しましょう。

住宅ローンは頭金無しでも組める?フルローンのメリット・デメリット

頭金なしで住宅を購入するリスクはある?

頭金なしで住宅ローンを借り入れると借入額が増え、返済金額が増すことは確かです。また、住宅の売却を考えたとき、売却価格より住宅ローンの残債が多くなってしまったら、その分を自己資金で補わなければなりません。

頭金を親から支援してもらうと贈与税の対象になる?

頭金を親や祖父母などの親族からから支援してもらった場合、住宅取得等資金の非課税の特例を受けることができます。この特例とは、親子間または祖父母から孫に対して、住宅の取得や増改築にかかる資金を生前贈与する際に利用できるものです。

この特例を利用すると、贈与税の基礎控除110万円に加え、贈与にかかる贈与税が最大1,500万円まで非課税になります。適用を受けることができる人は、贈与者の直系卑属(子どもや孫)となっており、配偶者の両親からの贈与は適用対象外となるので注意が必要です。

6. 頭金を念頭に置き、住宅ローンの支払をシミュレーション

ここまで、頭金の有無のメリット・デメリット、そして額面を決める際のポイントを紹介してきました。ほとんどの金融機関の公式サイトは、住宅ローンを借り入れる際のシミュレーションコンテンツを無料で用意しています。シミュレーションでは、借入額を入力することで、どのくらいの諸費用が発生するか分かるものもあります。できれば複数の金融機関でシミュレーションを行い、頭金の額面を比較・検討してみましょう。諸費用が分かれば、用意できる自己資金額からどのくらい頭金に回せるか判断できるはずです。

また、住宅ローンの金利を変動金利にするか固定金利にするかで最終的な総返済額は異なります。それぞれのプランの特徴や注意点を十分に理解し、頭金の額や金利プランを決定。出産、育児、老後といったライフイベントを考えたうえで金融機関や専門家に相談し、無理のない返済計画を立てていきましょう。

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新井 智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者/一級ファイナンシャルプラン二ング技能士/DCプランナー/住宅ローンアドバイザー/証券外務員等の資格を保有し、コンサルタントとしての個人向け相談の他、資産運用等上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行う傍ら、年間100件以上の執筆・監修業務を手掛けている。

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