カードローン一括返済のメリット・デメリットは?やり方も分かりやすく解説
掲載日:2023年3月31日
目次
カードローンの一括返済とは、利息を含む借入額のすべてを一括で返済することです。カードローンを利用している方の中には、一括返済をするべきなのか迷っている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、カードローンの一括返済のメリット・デメリットや手順を解説します。一括返済を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
カードローンの一括返済とは
カードローンの「一括返済」とは、利息を含めた借入額のすべてをまとめて返済することを指し、「完済」や「全額返済」とも言います。
一括返済は、毎月決まった日に行う「約定返済」とは違い、任意のタイミングで返済する「任意返済」の一つです。任意返済には、一括返済と繰上返済があります。
- 一括返済:利息を含めた借入額のすべてを一括で返済する
- 繰上返済:毎月の約定返済とは別に、任意の金額を追加で返済する
一括返済と繰上返済は、いずれも借入期間を短縮でき、利息の負担軽減につながる返済方法です。
カードローンの一括返済のメリット
カードローンの一括返済には、いくつかメリットがあります。それぞれ解説していきます。
- 利息額を抑えられる
- 利用限度額に余裕が出る
- 完済した履歴が信用情報に残る
利息額を抑えられる
カードローンの一括返済を行うと、借入期間を短縮できるため、利息額を抑えることができます。
早く返済するほど支払う利息の額が少なくなり、総返済額を下げることが可能です。
利用限度額に余裕が出る
カードローンは、契約時に利用限度額が決まり、その範囲内で繰り返し借入ができる仕組みです。
利用限度額50万円でカードローンに契約していたとしましょう。40万円借りている状態で、新たに20万円が必要になった場合、利用限度額を超えてしまうため、追加の借入ができません。
一括返済を行うと利用限度額の枠を空けられるので、再度お金が必要になったときに新たな手続きなくスムーズに借入ができます。利用限度額に余裕を持たせておくことによって、急な出費にも対応が可能です。
完済した履歴が信用情報に残る
クレジットカードやカードローンを利用すると、利用残高や返済状況等が信用情報として信用情報機関に記録されます。各金融機関は、カードローンの申込を受けると、信用情報機関に照会して申込者の信用情報を確認します。
延滞等の良くない情報があると審査に通過しにくくなる可能性がありますが、良くない情報だけが信用情報として信用情報機関に記録されるわけではありません。一括返済を行うと、完済の履歴が記録されるため、クレジットカードやローンの審査の際に印象が良くなる可能性があります。
カードローンの一括返済のデメリット
カードローンの一括返済をすると、利息の負担を大きく減らせる可能性がある一方で、デメリットもあります。
- まとまった資金が必要になる
- 手続きに手間がかかる場合がある
まとまった資金が必要になる
一括返済は、借入額のすべてを一括で返済するため、利用残高によってはまとまった資金を用意しなければなりません。利息を減らしたいからと無理に一括返済をすると、一時的に生活費が足りなくなる可能性があります。
他のクレジットカードやローンのお支払に必要なお金が足りなくなったり、新たに借り入れしなければならない状態になるリスクもあります。
一括返済をしても家計を圧迫しないか、急な資金が必要になったときに対応できるか等をシミュレーションしたうえで返済することが大切です。
また、一括返済が難しい場合は、繰上返済も検討しましょう。繰上返済は、好きなタイミングで任意の金額を追加で返済できる返済方法です。
こまめに繰上返済を行えば、元金が早く減り利息額を抑えられます。カードローンによっては1円単位で好きな金額を返済できるので、無理のない範囲で返済の負担を軽減できるでしょう。
手続きに手間がかかる場合がある
一般的に、カードローンの約定返済は口座振替で行うため、返済に手間がかかりません。しかし、一括返済をする場合は別途手続きが必要です。口座振替やATMでの返済が利用できず、窓口での手続きとなる場合もあり、約定返済と比べると手間がかかります。仕事等で忙しい方は、事前に一括返済日を決めてスケジュール調整する必要が出てくるでしょう。
また、一括返済の方法によっては別途手数料がかかる場合もあるので、事前に確認が必要です。
カードローンの一括返済について知っておきたいポイント
一括返済をする前に知っておきたいポイントを2点解説します。ポイントを把握したうえで一括返済を検討しましょう。
- カードローンの一括返済額は毎日変わる
- 一括返済してもカードローンは解約されない
カードローンの一括返済額は毎日変わる
カードローンの利息は日割りで計算するため、一括返済の金額は毎日変わります。日ごとに一括返済の金額が変わるため、返済当日に利息を含めた一括返済額を調べましょう。各社により異なりますが、一括返済額は会員ページや電話等で確認できることが一般的です。
一括返済してもカードローンは解約されない
一括返済して利用残高が0円になっても、カードローンが解約されるわけではありません。解約は、契約を解除する手続きであり一括返済とは別物です。
一括返済後に解約をしないままでいると、利用限度額の枠がそのまま残るので、再度お金が必要になったときに新たな審査なく借入ができます。基本的にカードローンの年会費はかからないため、解約をしないままでも費用は発生しません。
解約したい場合は、店舗や電話等で手続きができますが、各社のカードローンによって異なるので事前に確認しましょう。また、解約をすると、以降はカードローンの利用ができなくなります。
今後もカードローンで借入する可能性があるなら、解約をせずに利用限度額の枠を残しておくことも検討しましょう。
カードローンの一括返済の流れ
カードローンの一括返済は、一般的に以下の流れで手続きできます。
- 1.一括返済額を確認する
- 2.返済方法を確認する
- 3.一括返済を行う
先述の通り、一括返済額は毎日変わるので、返済日当日に会員ページや電話等で金額を確認しましょう。
返済方法は各社カードローンにより異なりますが、ATM・振込・インターネットバンキング・窓口等で行えることが一般的です。返済方法によっては、所定の手数料がかかります。なるべく手数料がかからない方法を選択しましょう。
最後に、利息額を含めた一括返済額を支払って完済となります。
みずほ銀行カードローンはいつでも任意返済が可能
みずほ銀行カードローンは、みずほ銀行の口座を持っている方も持っていない方も、PC・スマホで24時間お申し込みでき、来店不要で手続きが可能なカードローンです。
金利は年2.0%~14.0%、さらにみずほ銀行で住宅ローンをご契約中の方は、年0.5%の引き下げがあります(2023年3月1日現在)。
みずほ銀行カードローンでは、約定返済とは別に、いつでも任意返済が行えます。一括返済は窓口またはATM、電話、繰上返済はATMまたはみずほダイレクトにて手続きが可能です。
また、みずほダイレクトでの繰上返済なら、原則24時間いつでもご返済でき、手数料もかかりません。みずほダイレクトは、カードローンのご利用残高が確認できるほか、みずほ銀行の口座管理や自動家計簿・資産管理サービスも利用できるので、ご返済計画にもぜひ役立ててください。
まとめ
カードローンの一括返済とは、利息を含むすべての借入額をまとめて返済することで、完済や全額返済ともいいます。一括返済を行うと、約定返済だけを続けるよりも借入期間が短くなり、総返済額を抑えられる点が大きなメリットです。
ただし、無理に一括返済をすると、家計に影響を与え、新たな借入につながる可能性も少なくありません。
一括返済を検討する際は事前に計画を立て、状況によっては繰上返済も利用しましょう。繰上返済は任意の金額を追加で返済できるので、少額ずつの返済が可能です。
監修者情報
内山貴博
(うちやま・たかひろ)
大学卒業後、証券会社の本社で社長室、証券業務部、企画グループで5年半勤務。その後FPとして独立。金融リテラシーが低く、資産運用に保守的と言われる日本人のお金に対する知識向上に寄与すべく、相談業務やセミナー、執筆等を行っている。
日本証券業協会主催「投資の日」イベントや金融庁主催シンポジウムで講師等を担当。
2018年に日本人の金融リテラシー向上のためのFPの役割について探求した論文を執筆。
大学卒業後、証券会社の本社で社長室、証券業務部、企画グループで5年半勤務。その後FPとして独立。金融リテラシーが低く、資産運用に保守的と言われる日本人のお金に対する知識向上に寄与すべく、相談業務やセミナー、執筆等を行っている。
日本証券業協会主催「投資の日」イベントや金融庁主催シンポジウムで講師等を担当。
2018年に日本人の金融リテラシー向上のためのFPの役割について探求した論文を執筆。