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住宅ローンの組み方は?手順やポイント、共働き世帯が取れる選択肢

掲載日:2022年4月25日

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借入までのステップは?自分のライフプランにフィットした返済方法は?住宅ローンの利用、組み方をあらためて知っておきたい。そんな方も多いでしょう。ここでは手順や注意点、各ポイントで用意しなければならないもの、金利や返済方式などをまとめました。ここでは共働き家庭を対象に、希望の住まいをつくっていく判断基準になる情報を紹介します。

1. 住宅ローンの組み方・手順

住宅ローンを契約までスムーズに進めていくためには、組み方・手順を具体的に把握しておきたいもの。住宅ローンの探し方から審査、契約までダイジェストで解説します。

借入したい住宅ローンを探す

インターネットでリサーチしたり、不動産会社などに相談したりして住宅ローンの借入先をリストアップしていきます。FP(ファイナンシャルプランナー)や住宅ローンアドバイザーに相談すれば、物件の価格に応じて資金計画を見てもらえることも。購入予定の物件を取り扱う不動産会社やハウスメーカーから、提携している金融機関の住宅ローン、いわゆる提携ローンの紹介を受けられる場合もあります。提携ローンは借入金利の引き下げがあったり、手続きが早く進んだりといったメリットがあります。

住宅ローンの事前審査を受ける

物件の購入を申し込むタイミングで審査に進みます。住宅ローンの審査は「事前審査」(仮審査と呼ぶ金融機関もあります)、本審査の2段階に分かれています。一般的には事前審査に通過しなければ本審査の申込に進むことができません。申込書のほかに本人確認書類等の必要書類を郵送などで提出します。1週間程度の日数で審査結果が出ます。

事前審査に必要な書類

  • 本人確認書類:運転免許証、パスポート、健康保険証など。
  • 収入証明書類:給与所得者は源泉徴収票、課税証明書など。自営業者や個人事業主は過去3年分の確定申告書および付表の写し。法人代表者は決算報告書(前3期分)。
  • 物件確認書類:購入しようとしている物件の販売図面、物件概要書、価格表など。

※この他、自動車やカードローンなど、他に借り入れているローンがある場合、その契約内容やローン残高が分かる書類が必要になることもあります。

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住宅ローンの事前審査とは?必要書類と申し込む際のポイント

事前審査に通過したら本審査を受ける

事前審査を無事通過したら、本審査に申し込みます。事前審査よりも用意すべき書類が増えるので、漏れがないようリストを作って準備しましょう。公的機関が発行する書類によっては「発行後3ヵ月以内」などの制限があるものも。有効期限などを細かくチェックしておきたいですね。
審査は10日~2週間ほどかかります。提出された資料をもとに金融機関が本審査を行います。事前審査を通過していても必ず、本審査を通過できるとは限りません。不動産会社の多くは事前審査の通過後に物件の売買契約を結びますが、本審査を通らない可能性を考慮し、購入契約を解除できる特約が盛り込まれていることが多くなっています。

本審査に必要な書類

  • 金融機関が定めた金銭消費貸借契約書、抵当権設定契約書。保証会社を利用する場合は保証委託契約書が必要になります。
  • 本人確認書類:運転免許証、パスポート、健康保険証など。住民票(世帯全員のもので、続柄の記載があり、本籍地やマイナンバーの記載がないもの)。
  • 収入証明書類:給与所得者は源泉徴収票、課税証明書など。自営業者や個人事業主は過去3年分の確定申告書および付表の写し。法人代表者は決算報告書(前3期分)。
  • 物件確認書類:不動産売買契約書、重要事項説明書、工事請負契約書、建築確認申請書、建築確認済証、登記事項証明書、公図、地積測量図など。

みずほ銀行の住宅ローンの審査に必要な書類はこちら

想定の借入額や、月々の返済額から返済計画を確かめてみませんか

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本審査に通過したら住宅ローン契約を結ぶ

本審査を無事に通過したら住宅ローンの契約に進みます。この契約は、物件に抵当権を設定するための金銭消費貸借契約です。売主・買主・金融機関で融資実行日を調整して臨みます。金融機関の窓口で平日に行われるのが一般的です。実印、金融機関の届出印が必要になります。

借入をしたお金は残金決済時に支払われる

物件の購入資金が申込者の口座に振り込まれて「融資実行」となります。融資は抵当権の設定を前提に行われるため、融資実行日と住宅購入代金の決済日は同じ日に設定されるケースが多くなります。この時、融資の実行と諸経費の清算、司法書士によって法務局での所有権移転登記と抵当権設定登記も行われます。住宅ローンの金利は契約時のものではなく、この決済時の金利が適用されることになります。

2. 住宅ローンの組み方のポイント

どんな住宅ローンがあるの?金利の種類は?ご存じの方も、あらためて条件と選択肢を知り、それぞれのメリットとデメリットについても情報を持っておきましょう。

住宅ローンの借入先は主に3種類ある

まず、「公的融資」は国が運営する独立行政法人や自治体などが行う融資です。独立行政法人勤労者退職金共済機構が手がける「財形持家転貸融資」、独立行政法人住宅金融支援機構の「財形住宅融資」などがあります。
最も一般的な住宅ローンは民間融資。銀行・信用金庫・貸金業者などが融資するものです。また、公的融資と民間融資を組み合わせたものもあります。代表は「フラット35」。こちらは独立行政法人住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する仕組みの住宅ローンです。

金利はライフスタイルに合わせて選択する

住宅ローンは「固定金利」「変動金利」という2つの種類があります。金利の選び方で返済の仕方は異なります。ご自身のライフスタイルに合わせて比較できるよう、基礎知識を学んでおきましょう。

全期間固定金利

返済期間中の金利が変わらないものです。全期間固定金利は返済総額、総利息額が確定しており、返済計画を立てやすいのがメリットです。金利は変動金利より高めの設定が多くなっています。

変動金利

借入の期間中に適用金利が変わるものです。変動金利は固定金利よりも低めなのがメリットですが、市場金の上昇によって当初のプランより返済額が増える可能性があります。

固定期間金利選択

変動金利ならではのリスクを減らすため、固定期間金利選択は融資スタートから一定期間の金利を固定するものです。固定金利の期間が終了した後に、その後の返済の金利を選択します。

頭金を用意して借入額を抑える

住宅の購入時に重要になるのが住宅ローンの借入可能額。つまり、自分はいくらまで借り入れることができるかということです。住宅購入価格における世帯年収の比率「年収倍率」、月収における住宅ローン返済額「返済負担率」などを計算し、借入可能額を計算します。ただ、その名の通り「借入が可能」な金額であって、返済が可能な金額と必ずしもイコールではありません。生活をしていくうえでは子供の教育費や老後の備えなども必要です。そのため、年齢も考え、無理なく返済できる金額に設定するのがおすすめ。将来的に不安のないよう、頭金を用意して借入額のダウンを考えていきましょう。

返済方式ごとのメリット・デメリットを知る

住宅ローンの返済には、「元利均等返済」と「元金均等返済」という2つの方式があります。

元利均等返済方式

元利均等返済方式は元金と利息を合わせた返済額が毎月均等になる返済方式です。毎月の返済額が一定なため、返済プランを立てやすくなります。ただ、利息がかかる元金の減りが遅いため、元金の返済スピードは遅めです。

元金均等返済方式

元金均等返済方式は元金の返済額が均等になる返済方式です。ローン残高に応じた利息を元金に上乗せして返済していきます。月々の返済額は返済が進むにつれて少なくなりますが、当初の返済負担は高くなります。

返済期間が長いほど毎月の返済額は抑えられる

返済では適用金利も大事ですが、住宅ローンは返済期間の設定も同様に重要です。返済期間が長いほど毎月の返済額が少なくなり、家計にはやさしくなります。ただし、返済期間が長引くほど利息を多く支払うことに。トータルの返済額が増えてしまうのはデメリットです。

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3. 夫婦共働き家庭の住宅ローンの組み方

夫婦が共働き家庭の場合、住宅ローンも夫婦で協力して組むことができます。

現在、共働きの夫婦が住宅ローンの利用を検討する場合、3つのパターンがあります。

夫婦の片方が単独でローンを借り入れする

夫婦のどちらか一人が契約者となり住宅ローンを組むパターンです。2人で借り入れるより借入可能額は少なめになりますが、1人分の収入で返済できる金額だけの借り入れなので、もう1人分は生活費・貯金などのバックアップになります。世帯全体では余裕のある返済が期待できます。

夫婦それぞれで住宅ローンを借入する(ペアローン)

夫婦でそれぞれ同じ金融機関から借り入れし、住宅ローンを2本組むというパターン。1人の契約に比べて借入金額を増やせる可能性がありますが、事務手数料や印紙代など諸費用も2倍になります。それぞれが団体信用生命保険(団信)に加入しますが、保証されるのは1人の加入者の借入残高分のみ。1人がなくなってローンが完済された場合でも、もう1人のローンは残ります。

夫婦の収入を合算して住宅ローンを借入する(連帯債務・連帯保証)

夫婦で収入を合わせて申し込み、1本の住宅ローンを契約するもの。単独よりも多くの金額を借り入れやすくなるのがメリットです。連帯債務型と連帯保証型の2種類があります。

連帯債務型は「主たる債務者」と「従たる債務者」が連名で住宅ローンを契約するもの。債務を2人で負うこととして契約するため、ペアローンと同じく最初から2人で返済の義務を負います。連帯保証型は夫婦のどちらか一方が「主たる債務者」として住宅ローン契約をし、もう一方は「連帯保証人」として債務の保証人になるもの。債務を負うのは主たる債務者ですが、連帯保証人は主たる債務者の返済が滞った場合に、同様に返済の義務を負うことになります。

4. ステップを丁寧に踏んで住宅ローンのゴールを

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住宅ローンを新たに借り入れたい方に向け、申込から契約までのフローを順に追ってみました。自分らしい家づくりの考え方や自己資金、貯蓄などの家計、ライフプランと合わせ、失敗のない最適解を見出したい住宅ローンですが、借入や契約が最優先ではなく、「心配なく、無理のない返済」を目指していきましょう。「融資実行」でマイホーム購入が完了しますが、そこから支払いがスタートし、完済までの旅が始まります。新築マンションであっても、中古一戸建てであっても、家族で協力してつくった、自分たちだけの住まい。ストレスなく安心・安全の返済を続けながら完済時まで歩んでいきましょう。

佐々木 正孝

佐々木 正孝
(ささき まさたか)

編集/ライター。キッズファクトリー代表。教育・ビジネス系の記事を執筆しつつ、児童書の編集やマンガ原作も手がける。

編集/ライター。キッズファクトリー代表。教育・ビジネス系の記事を執筆しつつ、児童書の編集やマンガ原作も手がける。

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