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住宅ローンを借換で失敗する人の特徴と失敗しないためのポイント

掲載日:2022年8月30日

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住宅ローンを契約した時から金利が変動したり、保険の内容が充実したものが登場したり、様々な理由から住宅ローンの借換を考えている方もいるでしょう。ただ、住宅ローンを借り換えることが必ずしもプラスになるとは限りません。借換にはメリットだけではなく、デメリットもあるのです。今回は、住宅ローンの借換で失敗する人の特徴をピックアップし、失敗に陥らないためのポイントを解説していきましょう。

1. 住宅ローンを借り換えることのメリット・デメリット

住宅ローンの借換によって、借入当初より好条件のローンを組み直すことができるのは大きなメリットですが、この魅力以外にも注意すべきデメリットもあります。

住宅ローン借換のメリット

住宅ローンは契約期間が長いため、適用金利の見直しによって返済負担の割合を下げられたり、金利上昇リスクに対応できたりといったメリットがあります。団信の再加入によって保証内容を詳細に見直すこともできます。

・返済の負担を下げることができる

住宅ローンを借り換えることで、毎月の返済額や返済総額が下がる場合があります。借り入れている住宅ローン金利を見直し、より低い金利の商品に借り換えれば利息を下げられます。結果的にローン残高を軽減し、住宅ローン返済の期間を短くすることもできるでしょう。先々が見通せることで、家計にゆとりも持てます。

・金利上昇リスクへ対応できる

住宅ローンを借り換える際は新しい金利タイプを選択できます。変動型から固定型の金利に借り換えることで、金利上昇リスクを抑えることもできます。商品の金利タイプと、現在の金利の情勢を踏まえつつ、適切な住宅ローンを選びましょう。

・団体信用生命保険(団信)の保障内容を見直せる

契約している住宅ローンの団体信用生命保険(団信)は、借換のタイミングで保険期間が終了になります。このため、新たな住宅ローンで団信に再加入の手続きが必要になります。保障の内容を充実させたり、必要な保障のみに絞ったり、ライフプランに応じて団信の内容を見直せるのもメリットです。

住宅ローン借換のデメリット

借換とは、新たに住宅ローンを契約するということ。住宅ローンを借り換えることのデメリットも見ていきましょう。

借換時に再度審査を受ける必要がある

住宅ローンを借り換える場合、新たな契約や審査を行う必要があります。最初に利用した住宅ローン審査から申込者の健康状態、職業が変わっていれば、審査に影響することもあります。また、借換では申込をする人だけではなく、物件の担保価値も重視されます。そこでは、築年数が経過することで希望額での融資を受けられないケースも出てきます。

・手数料などの諸費用がかかる

借換の際も、新規に契約した時と同様に印紙税、融資手数料、ローン保証料、抵当権抹消・設定費用といった諸費用が発生します。借換を検討する際は、この負担も計算に入れておく必要があるでしょう。

・住宅借入金等特別控除の対象から外れる可能性がある

住宅ローンの借換を考える際、住宅借入金等特別控除(通称住宅ローン控除)の適用期間が残っている場合、借換によって住宅ローン控除の適用外になることもあります。住宅ローン控除の適用要件は「借り入れている住宅ローンの返済期間が10年以上ある」こと。そのため、返済期間を短縮して借入期間が10年を下回ると、住宅ローン控除の要件から外れてしまうのです。

2. 住宅ローンの借換で失敗する人の4つの特徴

メリット、デメリットを把握したら、住宅ローンの借換で失敗する人の特徴をあげてみます。この特徴を避けることが失敗を回避し、余裕を持った借換につながります。

金利上昇のリスクを考えていない

借換によって、一般的には「金利上昇リスクへ対応できる」というポイントをあげましたが、変動金利の住宅ローンに借り換える場合、金利上昇のリスクを押さえておく必要があります。金利が上昇した場合、当初予定していたよりも多くの金額を支払うといった問題が発生するためです。審査を受けている間に金利が変動し、条件が変わってしまうという可能性もあります。金利変動について、国際情勢、経済の流れを見た上で借換を進めていきましょう。

マイホームの資産価値を見誤っている

新規に住宅購入時の住宅ローン契約と異なり、借換では物件の価値も審査されます。借換を考えた時は、新規借入から時間が経過しており、資産価値もそれなりに低下する傾向があります。新築の時と同様の資産価値で考えると、審査に通りにくくなる可能性もあるでしょう。

長期的な返済計画を考えていない

メリットの項目であげたように、より低金利の住宅ローンに借り換えるといった方法で、総返済額を減らせる可能性があります。ただ、住宅ローンの借換には諸費用もかかるため、元金の増加によって月々の返済額や総返済額に影響することもあります。結果として借換のメリットが小さくなってしまうこともあるでしょう。長期的な返済計画を立て、冷静に見極めていくことが大切です。

借換先を比較せずに決定してしまう

住宅ローンを借り換えることによる最大のメリットは、「金利差によって支払総額が減らせること」です。固定金利から変動金利に借り換える場合、金利の動向によっては高金利になるリスクもあります。後悔につながらないよう、自身で借換先を十分に比較し、検討するというプロセスが欠かせません。

3. 住宅ローンの借換で失敗しないための5つのポイント

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住宅ローンの借換を検討する際には、総返済額の削減効果のみで判断してはいけません。失敗しないためのコツを見ていきましょう。

借換のタイミングを検討する

住宅ローンの借換はいつでも有利になるわけではありません。金利差がポイントになるため、住宅ローンは借換の目安が重要です。金利が変動したとき、条件の良い金融機関が見つかったときなどは借換に適したタイミングになります。

金利上昇への対策をしているか確認する

一般的に、契約している住宅ローンと借換を検討している住宅ローンの金利差が1%以上あるなら、借換のメリットが出てくるといわれます。金利上昇のリスクを踏まえているかを考慮しつつ、返済期間と支払総額をシミュレーションした上で判断していきましょう。

他のローンなどで返済延滞がないか確認する

住宅ローンの借換の際には、新たに借り入れる金融機関で住宅ローンの審査を受けなければなりません。年収や勤続年、年齢といった審査項目は当初の住宅ローンを借りた際とほぼ共通ですが、他のローンで返済の延滞があったり、勤務先の経営状況によって年収が下がったりした場合は審査に通らない、あるいは希望金額までの借入ができない可能性もあります。

団体信用生命保険(団信)に加入できるか確認する

当初の住宅ローンと同様に審査されるのは、再加入する必要がある団信も同様です。当初住宅ローンを借り入れた時と比べて健康状態などが悪くなっているなどのパターンでは、借換できない可能性も出てきます。

事前にシミュレーションを実施する

住宅ローンの借換の際は、現在借りている金融機関に対して住宅ローンの残りを一括で返済しなければなりません。全額繰り上げ返済の場合は手数料がかかることもあります。この手数料、そして新たに借りる住宅ローンの諸費用を含めた金額で、総返済額がどの程度減らせるかを検討していきましょう。ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談する手段もありますが、みずほ銀行では「現在の住宅ローンの条件」「借換後の条件」を入力すると、「いくらお得になるか」「手数料はどれだけか」を自分で算出できる「住宅ローン借り換えシミュレーション」を用意しています。手間も不要で試算できるので、ぜひお試しください。

参考:住宅ローン借り換えシミュレーション(みずほ銀行)

4. 住宅ローンの借換で失敗しないために

ここまで見てきたように、住宅ローンの借換は総返済額の削減だけではなく、金利上昇リスクを減らし、返済中の家計を安定させていくという効果もあります。住宅ローンは長期にわたって返済していくものですから、将来の負担を減らして安心・安全に返済していきたいですね。

しかし、失敗事例の解説からも分かるように、借換を行う際は、タイミングと確認ポイントをしっかり押さえ、具体的な借換先も複数を比較・検討するのがおすすめです。不安がないように資金計画を立て直し、メリットを十分に享受できるように考えていきましょう。

参考:ネット住宅ローン(借換の方)

佐々木 正孝

佐々木 正孝
(ささき まさたか)

編集/ライター。キッズファクトリー代表。教育・ビジネス系の記事を執筆しつつ、児童書の編集やマンガ原作も手がける。

編集/ライター。キッズファクトリー代表。教育・ビジネス系の記事を執筆しつつ、児童書の編集やマンガ原作も手がける。

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