法人口座開設は専門家に代行を依頼できる?スムーズに開設するポイントも解説
掲載日:2026年2月27日法人口座
法人を設立する際には、法人登記申請や許認可申請などに加えて、実務面での準備も必要です。その一つとして「法人口座の開設」が挙げられます。
設立に関連する手続きは、行政書士や司法書士等の専門家に代行を依頼できますが、法人口座の開設自体を専門家に代行してもらうことはできません。
本記事では、法人口座の開設が代行できない理由やスムーズに開設するためのポイント、代行を依頼できる関連手続きについて解説します。
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目次
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法人口座の開設手続きは社外の専門家に代行してもらえる?
法人口座の開設手続きそのものを社外の専門家(行政書士や司法書士等)に依頼することはできません。
法人口座の開設は、「犯罪収益移転防止法」に基づき、金融機関が直接本人確認(申込者本人であることを確認する手続き)を行うことが義務付けられています。
そのため、申し込みや面談等は、法人代表者や、代表者から委任を受けた役員・経理担当者等が対応するのが原則です。
ただし、法人口座の開設に関するアドバイスや事業計画書の作成支援等は、専門家に依頼できる場合があります。
法人口座をスムーズに開設するための準備や対策
法人口座の開設手続きは原則として代行できませんが、銀行の選び方や事前準備を工夫することで、スムーズな開設につながります。法人口座を開設する際は、以下のポイントを押さえましょう。
- 事業目的や内容を明確にしておく
- 早めに必要書類をそろえる
- 専門家のサポートを受ける
- インターネット申込を利用する
事業目的や内容を明確にしておく
法人口座の開設を申し込むと、金融機関による審査が実施されます。申し込みの際に事業目的・内容の申告を求められたり、面談で尋ねられたりするため、明確に答えられるように準備しておきましょう。
なお、審査の詳細は公表されておらず、金融機関の基準で総合的に判断されます。
法人口座の開設を断られる理由や、開設できない場合のデメリットを詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
関連記事:「法人口座の開設が断られることはある?実態や手続きのポイントを解説」
早めに必要書類をそろえる
法人口座の開設を申し込む際は、以下のように様々な書類の提出が必要です。
- 履歴事項全部証明書
- 法人の印鑑証明書
- 手続きを行う方の本人確認書類
- 実質的支配者が分かる書類等
上記の他にも、事業内容や事業実態が分かる書類(会社案内やパンフレット等)や事業の許認可証等の書類が必要となるケースもあります。多くの書類をそろえる必要があり、準備に時間がかかるものもあるため、余裕をもって準備しておきましょう。
なお、多くの金融機関では、履歴事項全部証明書や印鑑証明書に「発行後6ヵ月以内」等の期限を設けています。期限を過ぎた書類は提出できないため、併せて確認しておくと安心です。
法人口座開設に必要な書類についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
関連記事:「法人口座開設に必要な書類は?取得方法と提出時のポイントを解説」
専門家のサポートを受ける
法人口座の申し込みや面談の代行は依頼できませんが、審査に必要な書類や事業計画書のブラッシュアップ等、間接的なサポートを受けることは可能です。
事業計画書とは、事業内容やマーケティング戦略、収益予測等をまとめた書類です。銀行によっては、法人口座の開設を申し込む際に事業計画書の提出を求められるケースがあります。
専門家に依頼することで、自身で一から作成するよりも短時間で、かつ説得力のある事業計画書を効率的に作成できます。
また、事業計画書自体の提出が不要な場合でも、作成することで事業のアイデアや方向性を整理できるため、口座開設をスムーズに進めるための有効な準備の一つといえるでしょう。
事業計画書についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
関連記事:「事業計画書とは?主な記載項目と書き方のポイントを分かりやすく解説!」
インターネット申込を利用する
インターネットでの申し込みが可能な銀行を選べば、設立準備で忙しく、来店での口座開設が難しい方でも手続きを進められます。申し込みだけでなく、面談や開設手続きも来店不要で完結できるか確認しておきましょう。
ただし、法人口座を開設する銀行を決める際は、長期的に取引していくことを考慮し、手続きのしやすさだけでなく、どのようなサポートが受けられるか等を踏まえて選ぶ姿勢が大切です。
会社設立代行サービスで依頼できること
会社設立時には、法人口座の開設以外にも法務局での法人登記や税務署への届出、許認可の申請等、様々な手続きが必要です。
会社設立手続きの代行を専門家に依頼すれば、必要な手続きや書類の確認、修正にかかる時間を短縮できます。これにより、人材採用や営業活動等、事業の準備に集中しやすくなるメリットが期待できます。
代行を依頼できる主な内容は以下の通りです。
- 定款の作成・認証
- 法人登記申請
- 許認可の申請
なお、代行業者によっては、会社設立手続きや設立後に必要な各種手続き等のサポートをワンストップで提供している場合もあります。
会社設立の流れを詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
関連記事:「会社設立の流れを解説!準備から法人登記後の手続きまで」
定款の作成・認証
「定款」の作成や認証手続きは、専門家に代行を依頼できます。以下は依頼できる内容の一例です。
- 定款の内容チェック
- 電子定款の作成
- 公証役場との事前協議
- 定款認証の申請等
定款とは、会社の組織や運営に関する基本的なルールをまとめたもので、法人を設立する際には必ず作成する必要があります。
定款の記載項目には、法律上必ず記載しなければならない「絶対的記載事項」があり、一つでも記載されていないと定款自体が無効となります。作成には専門知識が必要で、さらに株式会社を設立する場合は、作成後に公証人による認証を受けなければなりません。
定款の作成・認証を専門家に依頼すれば、法的要件を満たした定款を作成でき、手間や時間を削減できます。
依頼費用は必要ですが、電子定款の作成を依頼できるため、収入印紙代がかかりません。なお、紙の定款を作成する場合は、4万円の収入印紙代が必要です。
定款の作り方や記載内容について詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
関連記事:「定款とは?作り方・記載内容から認証の方法まで分かりやすく解説」
法人登記申請
専門家に依頼すれば、登記申請書類の作成や申請の代行が可能です。
登記申請の際は、登記申請書や登録免許税の収入印紙貼付台紙、定款、設立時取締役の就任承諾書等、多くの書類を準備しなければならず、手間や時間がかかります。不備があった場合は修正を求められ、登記手続きの完了が遅れる原因となります。
専門家に代行を依頼すれば、こうした書類の準備にかかる手間を軽減でき、スムーズに登記を完了させることが可能です。
なお、法人登記申請の代行は司法書士の独占業務であり、行政書士や税理士には依頼できません。
法人登記について詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
関連記事:「登記とは?法人登記に必要な手続きと必要書類を解説」
許認可の申請
会社設立代行サービスでは、定款作成や法人登記申請だけでなく、各種許認可の申請も併せて依頼できる場合があります。
業種によっては、事業活動を始める前に許認可を受ける必要がありますが、様々な規制や申請要件が設けられているほか、多くの書類の準備が必要です。そのため、専門知識がないとスムーズに進めるのは難しいでしょう。
専門家に代行を依頼すれば、要件に沿った申請書類を準備できるため、不備のリスクが減り、スムーズな申請が可能です。
みずほ銀行の法人口座はインターネット申込が可能
法人口座開設の手続きの手間を軽減したい方は、みずほ銀行の法人口座をご検討ください。
「法人口座開設ネット受付」を利用すれば、休日や夜間もインターネットからお申し込みいただくことができ、ウェブ面談を通じて原則来店不要で手続きが完結します。登記事項証明書・印鑑証明書の原本提出が原則として不要なため、書類を準備する手間を減らせます。
さらに、みずほ銀行では経営知識や事業遂行ノウハウ、ビジネス拡大機会、資金調達サポート等を提供する会員制サービス「M’s Salon」を運営しており、創業期から多角的なサポートを行っています。
日々の資金管理や利便性だけでなく、事業のサポートも重視する事業者の方は、ぜひみずほ銀行法人口座をご検討ください。
まとめ
法人口座の開設手続きは、代表者や事務担当者等が行う必要があり、専門家への代行依頼は原則としてできません。
ただし、定款の作成・認証や法人登記申請、許認可申請等、会社設立に関連する手続きは、行政書士や司法書士等の専門家に代行を依頼できます。
専門家によっては、会社設立手続きとあわせて、口座開設の準備や行政への届出などをワンストップでサポートしている場合もあります。
法人口座開設の手続きに不安を感じる方や手間を減らしたい方は、余裕をもって必要書類を用意する、専門家のサポートを活用する等の対策を行いましょう。また、インターネットでの申し込みに対応している銀行を選べば、設立準備に追われている事業者も来店不要で手続きを進められます。
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監修者
安田 亮
- 公認会計士
- 税理士
- 1級FP技能士
1987年香川県生まれ、2008年公認会計士試験合格。大手監査法人に勤務し、その後、東証一部上場企業に転職。連結決算・連結納税・税務調査対応などを経験し、2018年に神戸市中央区で独立開業。