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掲載日:2023年9月5日

住宅ローン控除の適用条件は?新築と中古の違いと制度利用時の注意点

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マイホームを購入する際、しっかりチェックしておきたいのが「住宅ローン控除」です。これは、住宅ローンを組んだ人の所得税や住民税の負担が軽減される優遇措置です。住宅購入では最初にまとまった支出が発生するほか、毎月の返済や固定資産税の負担なども気になります。借入額の返済に不安を覚えている方は、ぜひ仕組みと優遇の内容を知っておきましょう。今回は住宅ローン控除の概要と利用する際の注意点、申請方法について解説していきます。

1. 住宅ローン控除の概要

住宅ローン控除の正式名称は「住宅借入金等特別控除」。多くの人が住宅を取得しやすくなるよう、様々な費用などでかかる負担を軽減するために考えられた減税制度で、個人が住宅ローンを利用した場合、所得税額から控除が受けられます。「住宅ローン減税」と呼ばれることもありますが、「控除」とは、納めるべき税金から差し引かれることなので、減税とも考えられるわけです。住宅ローンの控除期間は新築住宅が13年、中古住宅は10年で、2025年の入居分までが控除対象になります。

一定の条件に沿って住宅ローンを利用すると所得税が控除され、所得税だけでは控除しきれない場合、翌年度の住民税からも控除が受けられます。現在の税制上では、控除率は0.7%。年末時点で住宅ローンの借入残高から控除される仕組みです。

2019年の消費税増税に伴って、消費税10%で住宅ローンを購入して2020年末までに入居した場合は、控除期間が13年になるという特例措置が決まりました。そして税制改正によって入居期限が延長され、適用期限が2025年まで延長さています。

2. 住宅ローン控除を受けるための条件

住宅ローン控除の適用には、「土地だけの購入では適用されない」「投資目的では適用されない」など、対象外になるケースもいくつかあります。住宅ローン控除の対象になる条件をガイドしていきましょう。

新築住宅を購入した場合

新築住宅を購入して住宅ローン控除を受ける場合、次の条件を満たす必要があります。

  • 控除を受ける本人は住宅取得後6ヵ月以内に入居し、引き続き入居すること
  • 家屋の床面積(登記面積)が50平方メートル以上あること
  • 床面積の2分の1以上が居住用であること
  • 控除を受ける人のその年の合計所得が2,000万円以下であること
  • 住宅ローン等の返済期間が10年以上で、分割して返済するものであること

まず、控除を受ける方が自ら住むことが条件で、不動産投資のためのマンション購入や、土地のみの購入には適用されません。

床面積は登記簿上の数字であって、不動産会社の売買契約書に記載された平米とは異なる場合もあり、登記簿の確認が必要です。また、合計所得金額1,000万円以下で、2023年末までに建築確認を受けた新築住宅に限り、床面積が40平方メートル以上50平方メートル未満も対象になります。自営業で自宅を店舗などの事業にも併用している場合、居住スペースが2分の1以上なければなりません。

合計所得とは年収ではなく、給与所得に加えて不動産所得、譲渡所得、雑所得などを合計した所得金額です。2,000万円を超えた年は税額控除を受けられませんが、その翌年に2,000万円を下回れば控除可能です。住宅ローンの返済期間は10年以上が条件になり、繰上返済などで返済期間が10年未満になると適用外になるので注意が必要です。

中古住宅の場合

中古住宅を購入した場合でも住宅ローン控除が適用されますが、次の適用要件を満たさなければなりません。

  • 1982年(昭和57年)以降に建築された住宅であること
  • 現行の耐震基準に適合していること

1981年以前に建てられたものなど、既存住宅は築年数によって一定の耐震基準をクリアしなければ適用になりません。耐震基準適合証明書の取得や住宅性能評価書(耐震等級1以上)の取得など、居住までに基準要件を満たすことを証明する必要があります。

なお、リフォーム工事でも住宅ローン控除を受けられます。リフォームで住宅ローン控除の適用を受けるためには、以下の工事などに該当することが条件になります。該当するかを判断し、工事費用を取りまとめて申請を検討していきましょう。

  • 一般住宅の増改築、大規模な修繕または模様替え
  • 一定の耐震改修工事
  • 一定のバリアフリー改修工事
  • 一定の省エネ改修工事
  • マンションの区分所有部分の階段などで行う一定の修繕・模様替えなど

3. 制度改正による2024年以降の住宅ローン控除(減税)利用の注意点

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これまでも住宅ローン利用者に利用されてきた住宅ローン控除ですが、2022年度の税制改正を受けて変更になったポイントがあります。「環境に配慮した住宅かどうか」がフォーカスされるようになっているのです。住宅の購入にどのような影響があるか、要点を見ていきましょう。

2022年の税制改正を受け、住宅ローン控除を受ける新築住宅には「省エネ性能が必須」になりました。環境に配慮した住まいが求められる潮流を受け、2024年~2025年以降に新築住宅を購入する場合、一定の省エネ性能基準を満たしていない住宅は住宅ローン控除の適用が受けられなくなります。2024年~2025年に新築住宅に入居する場合、住宅が「省エネ基準適合住宅に該当すること」を証明する書類が必要です。

住宅ローン控除の適用住宅には「長期優良住宅・低炭素住宅」「ZEH水準省エネ住宅」「省エネ基準適合住宅」といった特定の種類があり、太陽光発電や高効率給湯器の設置、断熱性能を満たして消費エネルギーを抑えたりする機能が条件となっています。長期優良住宅とは、国が定める「長期優良住宅認定制度」の基準をクリアした住宅のこと。認定長期優良住宅はお墨付きが得られた省エネ住宅です。

今後、新築物件で住宅ローン控除の適用を考える場合、再生可能エネルギーや省エネルギーなどの環境性能が必須です。購入者も環境を考えたライフスタイル、住み方が求められていくでしょう。

4. 住宅ローン控除を利用するための方法

ここからは住宅ローン控除の適用を受けるための手続き方法を紹介します。具体的な金額の計算方法やシミュレーションをする必要はなく、原則として書類を揃えて提出するのがメインです。所定の条件を満たした上で、確定申告や年末調整といった手続きによって所得控除の手続きが進みますが、利用1年目と2年目以降では手続方法が違うので注意が必要です。

1年目の手続き

住宅ローン控除の適用を受ける初年度は確定申告が必須です。入居した年の翌年の2月16日~3月15日に手続きが必要です。確定申告書に必要書類を添付し、納税地の税務署に提出します。マイナンバーカードなど、本人確認書類の添付も必要ですので、忘れないように準備しておきましょう。

確定申告の際に必要な書類

  • 確定申告書
  • 住宅ローンの借入金残高証明書
  • 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
  • 住民票の写し
  • 土地および建物の登記事項証明書
  • 不動産売買契約書もしくは工事請負契約書(コピー)
  • 源泉徴収票(会社員の場合)

残高証明書は住宅ローンを借入れた先の金融機関から送られてくるので、大切に保管しておきましょう。不動産売買契約書や工事請負契約書は不動産会社から確保し、登記事項証明書は法務局で交付を受け、源泉徴収票は勤務先から入手することになります。スムーズな申請に向け、早めにそろえておくのがおすすめです。

2年目以降の手続き

会社員など給与所得者の場合、2年目以降の住宅ローン控除の手続きは年末調整によって行うことになり、確定申告は不要です。勤務先に残高証明書などの必要書類を提出すると手続きが進みます。個人事業主は1年目と同様に、2年目以後も確定申告を行っていきます。

申告を忘れた場合

住宅ローン控除の年末調整や確定申告など、住宅ローン控除の申告手続きを忘れてしまった場合は還付申告を行うことになります。還付申告は法定の申告期限から5年以内であれば、さかのぼって申告が可能です。

住宅ローン控除の必要書類は?手続きの流れやよくある質問への回答

5. 住宅ローン控除のメリットを受けるために仕組み、適用条件を知ろう

住宅ローンを借り入れると、毎月の返済額は家計の大きな負担になります。その負担を減らせる優遇制度が住宅ローン控除です。住宅ローン控除額のメリットを享受すべく、仕組みや適用条件をしっかりとチェックして利用しましょう。この記事では2022年税制改正の注意点を紹介しましたが、今後も住宅ローン控除の仕組みや内容、適用条件は変更される可能性があります。国税庁の発信情報をチェックしたり、ファイナンシャルプランナーなど専門家に相談を仰いだりして、アップデートされた情報を押さえていきましょう。

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佐々木 正孝

佐々木 正孝(ささき まさたか)

編集/ライター。キッズファクトリー代表。教育・ビジネス系の記事を執筆しつつ、児童書の編集やマンガ原作も手がける。

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