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年収700万円の世帯が組める住宅ローンの借入額の目安と返済計画のポイント

掲載日:2023年6月29日

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住宅ローンを組む際には、「完済まで無理なく返済できるか」というポイントが重要になります。今回は「世帯年収700万円」の方が「借りられる額」「適正な借入額」を考えてみます。理想の住まいを手に入れるためには、月々の返済負担と生活費のバランスを考えていかなければなりません。借入額を増やすためのアプローチ、無理のない返済計画を立てていくための注意事項を交えて解説していきます。

1. 年収700万円の世帯が組める住宅ローンの目安

うちは住宅ローンをどれだけ借りられるだろうか――?住宅の購入を考える人なら、誰もが気になるポイントです。それは一戸建てであっても、マンションであっても変わりません。理想の住まいでゆったりと自分たちらしい暮らしを送っていくためには、「適正な借入金額」の見極めが大切です。今回は、世帯年収が700万円の方が住宅購入を考える際の「お金」の問題をクローズアップ。「どれだけ借りられるか」「借りる際の注意点」などを掘り下げていきます。

年収700万円の世帯が「借りられる額」「適正な借入額」はいくら?

一般的に、「年収の7倍まで住宅ローンが組める」といわれています。そこで目安になるのが「年収倍率」です。これは住宅の購入価格と購入者の世帯年収の比率を示すものです。「年収の7倍」で計算すると、年収700万円の世帯なら、700万円×7=4,900万円。

ざっくりと5,000万円弱の住宅ローンが組める計算になります。ただ、これは住宅ローンのセオリーを基にした概算です。自分たちが「無理なく返済できる」額かどうか、しっかり検討しなければなりません。ここで、月々の返済額をみずほ銀行のサイトにある「住宅ローン返済額シミュレーション」で計算してみましょう。

みずほ銀行の2023年5月時点の変動金利(年0.375%)で計算すると、4,900万円の借入では毎月12万4,508円を返済していくという試算になりました。不安なく払っていける額面かどうか、家計と突き合わせて考えていきましょう。

条件:金利年0.375%、返済期間35年、ボーナス返済なし

住宅ローン返済額シミュレーション

適正な借入額の目安は?

シミュレーションから、月々の返済額のイメージができてきたでしょうか。住宅ローンは借入できる限度額ではなく、無理なく返済できるかという観点から検討していくのがおすすめです。

そこで、「余裕を持って返済できる金額」から住宅ローンの総額を計算するというアプローチもあります。それは「返済比率(返済負担率)」という指標を使うものです。返済比率とは、世帯年収のうち住宅ローンの借入金額が占める割合を表すものです。一般的には、返済比率を20%~25%程度に抑えると、余裕をもった返済ができるといわれています。

では、年収700万円の返済比率20%は140万円ですから、これは月々約12万円を返済していくという計算です(ボーナス返済はなし)。こちらもみずほ銀行のシミュレーションページから算出したところ、月々12万円を35年かけて返済する場合、借入額は4,722万円になります。これは前項で年収倍率から出した数字と近いものですが、実際の返済可能額は金融機関の審査で決定します。世帯によってケースバイケースとなるため、家計を考慮して試算していきましょう。

条件:金利年0.375%、返済期間35年、ボーナス返済なし

住宅ローン返済額シミュレーション

年収700万円の世帯は頭金をどれだけ用意すべき?

自己資金、いわゆる頭金の有無や額によって住宅ローンの返済総額、年間の支払額、返済期間は大きく変わります。年収700万円の世帯は頭金をどれだけ用意すればよいでしょうか。

貯蓄額や親族からの贈与などもありますし、購入したい物件の額にもよるため、頭金はケースバイケースです。年収ごとに「これだけ用意すべき」目安はありません。前項で解説した返済比率をチェックしながら、無理のない返済ができるように、必要な頭金の額を設定しましょう。

参考までに、住宅購入者の最新動向をまとめた「住宅市場動向調査」によると、分譲戸建住宅の購入資金は平均で4,250万円、分譲マンションは平均4,929万円でした。それぞれ自己資金の比率は戸建てが20・9%、マンションが39.1%となっています。

2. 借入額を増やす方法とは?

年収倍率と返済比率から、住宅ローン借入額の目安を考えてきました。では、その借入額を少しでも増やす方法はないのでしょうか。年収700万円世帯の参考になるアプローチを紹介します。

返済期間を伸ばす

住宅ローンの返済期間を伸ばすと、同じ借入額であっても月々の返済金額を減らすことができます。また、返済期間が長いほど返済比率が低くなるため借入額を増やすこともできます。ただ、以下の試算表の通り、返済期間を伸ばすほど総利息が増え、返済すべき総額も増えていきます。返済比率とのバランスを見て、最適な着地点を探ってみましょう。

条件:借入額5,000万円、金利年0.375%、ボーナス返済なし

住宅ローン返済額シミュレーション

返済期間 月々の返済額 総返済額 総利息 返済比率
25年 17万4,627円 5,238万8,100円 238万8,100円 29.9%
30年 14万6,869円 5,287万2,840円 287万2,840円 25.2%
35年 12万7,049円 5,336万,580円 336万580円 21.8%

低い金利で借入する

住宅ローンは低金利時代が続いてきましたが、以下の返済額シミュレーションの通り、ローンの金利が低いほど総返済額が減ります。また、返済比率が一定としたら、金利が低いほど借入額を増やすことができるのです。ただ、変動金利での借入には金利上昇のリスクもあります。金利上昇に伴って支払額が増える可能性をあらかじめ考慮しておきましょう。

条件:借入額5,000万円、借入期間35年、ボーナス返済なし

住宅ローン返済額シミュレーション

金利 月々の返済額 総返済額 総利息 返済比率
年率1.0% 14万1,141円 5,927万9,220円 927万9,220円 24.2%
年率0.5% 12万9,790円 5,451万1,800円 451万1,800円 22.2%
年率0.375% 12万7,049円 5,336万,580円 336万580円 21.8%

3. 世帯年収700万円で無理のない返済計画を立てるポイント

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住まいは家族が笑顔で、安心して暮らす場所です。住宅の購入のみを考え、その後のプランニングがおざなりで、支払に不安を抱えるようでは本末転倒です。無理のない資金計画を立てるためのポイントを徹底解説します。

1.現在の収入と支出から返済額を考える

現在、賃貸住宅に住んでいる世帯は家計を総チェックし、収入と支出の状況を見える化しましょう。支払っている家賃を「住宅ローンの返済額」に当てはめて、一気に増えることがないかどうかの精査が必要です。返済を含めた支出が収入を上回る「赤字」にならないよう、借入額を相談していきたいものです。

2.返済比率を25%以下に抑える

返済比率の解説で、目安にしたい割合を20%~25%と紹介しました。月々の支払が負担にならないよう、この点は留意しておくべきです。今は余裕で払える額であっても、子どもの教育費や親の介護、自身の老後費用など、家計の負担が増すことも考えられます。長期的なライフプランを立て、計算していきましょう。

3.変動金利のリスクを考慮しておく

住宅ローンの金利タイプには変動金利・全期間固定金利・固定金利選択型があります。変動金利のほうが金利は低く、世帯にとっては魅力的に映ります。ただ、変動金利は将来の金利上昇リスクも見逃せません。金利負担が増しても返済が可能なよう、余裕を持った借入額を考えていきましょう。返済に追われるばかりではなく、「貯蓄がきちんとできるかどうか」を見越した返済額にすることも大切です。

4.住宅の購入時に自己資金を残しておく

頭金を入れるメリットは、総借入額を減らせることです。結果として住宅ローンの返済負担も軽減できます。ただ、自己資金を頭金で使い切ると、病気などで収入が途絶えた際の生活費に困ってしまうことも。急な出費が発生してもカバーできるよう、一定のキャッシュを残すのが重要です。予備費と住宅購入資金のバランスを取りつつ、頭金の額を考えていきましょう。

4. 無理なく、理想の住まいを目指そう。年収700万円の返済プラン

AIの診断により、希望する額が借入れられるかを事前チェック

年収700万円世帯が組める住宅ローンにフォーカスし、借入額の目安と返済計画のポイントを考えてきました。目一杯借りられる限度額では、4,000万円~5,000万円の住宅が視野に入ってきます。ただ、余裕を持って返済していける借入額は必ずしもその額面とは限りません。返済シミュレーションを活用して月々の返済額や総返済額を試算することで、自分たちの家計とライフプランにフィットする借入額が見えてくるはずです。

その際、ぜひ活用していただきたいのが、みずほ銀行のAI事前診断(ネット住宅ローン事前診断)です。こちらは最多1分で利用できる簡易診断です。これは、先端のAIを活用することで、希望する借入額が審査に通るかどうかの可能性を診断するものです。これまで人が行ってきた審査とほぼ同じレベルの精度を実現しており、返済計画を立てたり、軌道修正する際の借入計画を、適切に見直すことができます。ぜひ利用してみてください。

住宅ローン AI事前診断

佐々木 正孝

佐々木 正孝
(ささき まさたか)

編集/ライター。キッズファクトリー代表。教育・ビジネス系の記事を執筆しつつ、児童書の編集やマンガ原作も手がける。

編集/ライター。キッズファクトリー代表。教育・ビジネス系の記事を執筆しつつ、児童書の編集やマンガ原作も手がける。

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