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5,000万円の住宅ローンに必要な年収は?考慮しておきたい注意点

掲載日:2022年7月29日

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人生における買い物の中で、最も大きなものの一つが不動産です。マイホームの購入を考えるとき、やはり物件価格が最大の関心事になるのは当然のことでしょう。そこで重要になるのが住宅ローンの借入可能額。いくらまで融資できるかという上限の額面です。今回は、5,000万円の住宅ローンを組むために必要な年収の目安を考えつつ、金利の差によって返済金額にどれだけ違いが出てくるかを解説していきましょう。

1. 5,000万円の住宅ローンが組める年収はどのくらい?

5,000万円の住宅ローンを組める年収はどの程度なのか、チェックポイントを紹介しつつ、論点を整理してみましょう。

住宅ローンの借入額の目安

住宅ローンを借り入れるうえで、まず着目したいのが「年収倍率」。こちらは住宅購入価格が世帯年収の何倍に相当するかを比率で示したもの。かつては「年収の5倍程度が最適」といわれたこともありますが、現在は「住宅ローンの借入可能額は年収の7~10倍程度」が定説とされています。「2019年度 フラット35利用者調査」を参照すると、最も低い中古の一戸建てで5.5倍、最も高い土地付き注文住宅では7.4倍でした。住宅の販売価格が高騰していることもあって、最近は上昇傾向にあることがわかります。ただ、この倍率は住宅価格と年収の額面だけを単純に計算したものです。年収が同じであっても生活環境、支出の額面によって実際に借り入れられる額面は異なります。

参考:「2019年度 フラット35利用者調査」(住宅金融支援機構)

年収以外に関係してくる「返済比率」という基準

年収に占める住宅ローン返済額の割合を示すのが「返済比率」です。この数字が低いほど家計に余裕ができ、安心感のある返済計画が立てられます。年収800万円の世帯が年間に200万円(毎月約16万円)の住宅ローンを返済するケースでは、(200万円÷800万円)×100で計算すると25%の返済比率になります。

この数値は住宅ローンの審査基準にもなり、金融機関は独自に返済比率の基準を設定しています。公開しているのはフラット35のみで、「年収400万円未満で30%以下」「年収400万円以上で35%以下」といった返済比率が基準です。ただ、この30~35%という返済比率はあくまで借入可能な数字であり、無理なく完済できる金額というわけではありません。一般的に、無理のない返済比率は25%以下といわれています。

参考サイト:フラット35(住宅金融支援機構)

5,000万円の住宅ローンが組める現実的な年収は?

年収倍率の目安である「7倍」を基準に考えると、5,000万円÷7倍=7,142,857円になり、年収700万円程度が一つの目安になることがわかります。ただ、年収以外にも審査項目は多岐にわたります。希望借入額で審査が通る可能性を最短1分で診断するAI事前診断(ネット住宅ローン事前診断)をぜひお試しください。

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2. 5,000万円の住宅ローンを組むときの注意点

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5,000万円の住宅ローンが組める現実的な年収が見えてきましたが、そこで注意すべきポイントは?様々な観点から考えてみました。

住宅購入資金の平均

国土交通省が取りまとめた「令和2年度 住宅市場動向調査」によると、住宅購入の平均価格は年々上昇傾向にあり、分譲マンションの購入資金は全国平均で4,639万円、7年前の平成27年度の3,786万円から大幅に増加しています。注文住宅の住宅建築資金(土地購入資金を除く)は三大都市圏の平均では3,383 万円、全国平均で3,168万円。全国平均を平成27年度の2,981万円と比較すると、じわじわ上昇していることが伺えます。

参考:「令和2年度 住宅市場動向調査」(国土交通省)

借入額における自己資金比率の平均

住宅価格の上昇にともなって借入額が上昇する一方、自己資金比率は低下傾向にあります。「令和2年度 住宅市場動向調査」によると、注文住宅の住宅建築資金(土地購入資金を除く)の自己資金比率は全国平均で26.8%。平成28年度の31.8%から5%も下がっています。

参考:「令和2年度 住宅市場動向調査」(国土交通省)

5,000万円のローンを組むときに検討したいこと

「年収倍率」「返済比率」から、住宅ローンの審査をクリアして借入が可能な限度額、無理なく返済できる予算を考えてきました。最近は頭金ゼロのフルローンを利用する方も増えてはいますが、頭金を入れると住宅ローンの返済額、返済期間は大きく変わり、返済負担を軽減することができます。将来を見越して安定した資金計画を練っていくうえで、頭金は大切な要素になるのです。

ここで、頭金が住宅ローンの支払いにどれだけ影響するかを試算してみましょう。頭金を300万円増やして4,700万円の借入とした場合、総返済額は6,034万3,080円、さらに上積みして500万円の頭金を用意すると総返済額は5,777万5,020円。頭金なしの6,419万4,900円とは大きな差が出ます。ただ、「もう500万円を貯めてから」などと考えていると、住宅購入のタイミングは先送りになりがち。絶好の物件があっても、その時点で購入に踏み切れない可能性があります。また、昨今は住宅価格が右肩上がりで上昇しています。検討していた価格帯の再考を迫られることが出てくるかもしれません。

【基本計算条件】

借入額5,000万円
返済期限:35年
金利:全期間固定金利:年率1.490%(フラット35 21年~35年)
ボーナス月の返済額:毎月払いのみ

5,000万円のローンを組むときの注意点

夫婦共働きの世帯で収入合算を想定している場合、夫婦どちらかの収入が減ることも考慮しておかなければなりません。疾病や死亡など万が一のこともあります。また、金利が上がった場合のリスクも考えておきましょう。借入額が大きいほど金利が上がった際の返済額が増え、生活費を圧迫する恐れもあるのです。

【基本計算条件】

借入額5,000万円
返済期限:35年
ボーナス月の返済額:毎月払いのみ

金利変動 月々の返済額 総返済額
年率:0.1%の場合 12万1,147円 5,088万1,740円
年率:0.3%の場合 12万5,421円 5,267万6,820円
年率:0.5%の場合 12万9,790円 5,451万1,800円
年率:1.0%の場合 14万1,141円 5,927万9,220円

参考:住宅ローン返済額シミュレーション

3. 5,000万円の住宅ローン返済シミュレーション

住宅ローンには変動金利と全期間固定金利がありますが、自分がどちらの金利を選択すべきかはライフプランによって異なります。シミュレーターを活用し、それぞれの返済額の違いを見ていきましょう。

住宅ローンの金利の種類による返済額の違い

固定金利の特徴と返済シミュレーション

固定金利とは、住宅ローンを借りたときの適用金利が支払い終わるまで変わらないタイプの金利です。金利が一定のため支払額が計算しやすく、返済計画が立てやすいのが特徴です。また、全期間固定のため、借入期間中に市場金利が上昇して支払額が影響を受けることはありません。一方、市場の金利が下がった場合も返済額が一定という懸念点もあります。

【計算条件】

借入額5,000万円
返済期限:35年
ボーナス月の返済額:毎月払いのみ
金利:全期間固定、年率1.63%

金利 全期間固定金利方式:年率1.63%
月々の支払い 15万6,295円
総支払額 6,564万3,900円

【計算条件】

借入額5,000万円
返済期限:35年
ボーナス月の返済額:10万円加算
金利:全期間固定、年率1.63%

金利 全期間固定金利方式:年率1.63%
月々の支払い 14万2円
総支払額 6,566万840円

参考:住宅ローン返済額シミュレーション

変動金利の特徴と返済シミュレーション

変動金利とは、市場の金利に合わせて6ヵ月ごとに見直されるタイプの住宅ローンです。返済期間中に市場の金利が下がった場合は住宅ローンの金利も下がり、返済額が減ります。一方、市場金利が上昇した場合は連動して金利が上がるため、返済額が増える可能性もあります。ただし、変動金利の返済額の見直しは契約時から5年ごとに行われ、上昇幅も1.25倍以内に抑えられます。金利が上昇しても、毎月の返済額がただちに上昇するわけではありません。

【計算条件】

借入額5,000万円
ボーナス月の返済額:毎月払いのみ
返済期限:35年
金利:全期間固定、年率0.375%

金利 全期間固定金利方式:年率0.375%
月々の支払い 12万7,049円
総支払額 5,336万580円

【計算条件】

借入額5,000万円
返済期限:35年
ボーナス月の返済額:10万円加算
金利:全期間固定、年率0.375%

金利 全期間固定金利方式:年率0.375%
月々の支払い 11万488円
総支払額 5,336万5,620円

参考:住宅ローン返済額シミュレーション

4. 5,000万円の住宅ローンを組み、家族の生活を考えていくために

5,000万円の住宅ローンに見合った世帯年収を「年収倍率」「返済率」という2つの指標から考え、様々なパターンで返済シミュレーションを行ってみました。月々の返済額や総返済額は金利によって大きく変わります。5,000万円の住宅ローンは高額になるため、利息分も大きくなり、数字のわずかな違いでも総支払いのボリュームに影響するのです。世帯年収は購入時だけではなく、今後の推移を考えておきたいところ。子供の教育費や老後資金など、今後必要になるお金とも突き合わせて検討していきましょう。

そこでおすすめしたいのが、みずほ銀行のAI事前診断(ネット住宅ローン事前診断)です。

先端のAIを活用、希望借入額で審査が通る可能性を最短1分で診断する事前診断です。人によって行っていた従来の審査とほぼ同等の高い精度で診断できるため、診断結果から借入計画を適正に見直すこともできます。入力項目は従来の事前審査の4割に削減しており、さらに使いやすい仕組みになっています。ファイナンシャルプランナーなど専門家に相談するという手段もありますが、テクノロジーを活用してスピーディーにチェックするのもおすすめです。5,000万円の住宅ローンを不安なく組めるように検討していきましょう。

参考:みずほ銀行 AI事前審査のメリット

佐々木 正孝

佐々木 正孝
(ささき まさたか)

編集/ライター。キッズファクトリー代表。教育・ビジネス系の記事を執筆しつつ、児童書の編集やマンガ原作も手がける。

編集/ライター。キッズファクトリー代表。教育・ビジネス系の記事を執筆しつつ、児童書の編集やマンガ原作も手がける。

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