クレジットカードのキャッシング枠とカードローンは何が違う?使い分け方も紹介
掲載日:2023年9月29日(2026年2月27日更新)
目次
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クレジットカードのキャッシング枠とカードローンは、どちらも担保・保証人なしでお金を借り入れできるサービスです。
キャッシング枠はクレジットカードに付帯する機能の一つであるのに対し、カードローンは借入に特化している点は大きな違いといえるでしょう。
本記事では、クレジットカードのキャッシング枠とカードローンの特徴と違いを解説します。また、使い分ける方法も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
クレジットカードのキャッシング枠とカードローンの特徴
クレジットカードのキャッシング枠とカードローンは、どちらもカード等を使ってお金を借りられるサービスです。
担保・保証人なしで利用でき、利用限度額の範囲内であれば繰り返し借入ができます。また、原則として使い道は自由ですが、事業性資金には利用できません。
クレジットカードのキャッシング枠とカードローンの特徴を、以下でそれぞれ解説します。
クレジットカードのキャッシング枠の特徴
クレジットカードは、商品やサービスを後払いで購入できる「ショッピング機能」の他に、「キャッシング機能」が付帯しています。
| ショッピング機能 | 商品・サービスを購入した際にその支払いを後払いにできる機能 |
|---|---|
| キャッシング機能 | 現金を借りられる機能 |
キャッシング機能では、クレジットカードを利用して現金を借りられます。クレジットカードにキャッシング枠を設定することで、その利用限度額の範囲で繰り返し借入ができます。
お持ちのクレジットカードにキャッシング枠が設定済みで、枠が空いている場合は、新たな手続きなくすぐにATMや振込での借入が可能です。一方、キャッシング枠を設定していない場合は、別途申込と審査が必要なため、日数がかかるケースがあります。
クレジットカードによっては、海外でもキャッシングが可能です。海外に設定されているATMで現地通貨を引き出せるので、事前に両替しておく必要がありません。また、現地でまとまった現金を持ち歩かなくて良いため安心です。
カードローンの特徴
カードローンは、契約時に決められた利用限度額の範囲で借入ができる個人向けのローンです。消費者金融や信販会社、銀行等が提供しています。
専用のローンカードや銀行のキャッシュカード、スマートフォンアプリ等を利用し、利用限度額の範囲内で繰り返し借入が可能です。
多くの場合、インターネットから24時間申し込みでき、借入まで来店の必要はありません。また、申込から借入までの日数が短く、スムーズに借入ができる傾向があります。
クレジットカードのキャッシング枠とカードローンの違い
クレジットカードのキャッシング枠とカードローンは、利用限度額の範囲で繰り返し借入ができる点は共通していますが、同じサービスではありません。
キャッシング枠は、クレジットカードに付帯する機能の一つであり、カード1枚でショッピングにも利用できます。一方、カードローンは借入に特化したサービスです。主な違いを以下にまとめたので、参考にしてみてください。
| 項目 | クレジットカードのキャッシング枠 | カードローン |
|---|---|---|
| 適用金利 | 年15.0%〜18.0% | 年1.5%〜18.0% |
| 利用限度額 | 数十万円~100万円ほど | 最大で数百万円まで |
| 借入までの日数 | 最短当日 | 最短当日 |
| 借入方法 |
|
|
| 返済方式 |
|
|
| 返済手段 |
|
|
| 年会費 | 有料の場合がある | 無料 |
金利と利用限度額
カードローンの金利は、クレジットカードのキャッシング枠より低くなる場合があります。
ただし、金利はクレジットカードやカードローンによって異なり、また利用者によっても違いがあるため一概には言えません。
なお、カードローンは金利の幅が大きく、利用限度額が大きくなるほど低金利になるのが一般的です。
カードローンの利用限度額は、クレジットカードのキャッシング枠と比べて高めに設定されています。一般的なクレジットカードのキャッシング枠が最高100万円程度であるのに対し、カードローンは最高800万円程度です。
ただし、実際の利用限度額は審査によって決まるため、カードローンを選んでも希望した金額を借り入れできるとは限りません。
関連記事:「カードローンの利用限度額はどうやって決まる?増額する方法や注意点も解説」
借入までにかかる日数
クレジットカードのキャッシング枠とカードローンは、いずれも最短当日の借入に対応しています。
クレジットカードのキャッシング枠の場合、お持ちのクレジットカードにキャッシング枠が設定されていれば、新たな手続きが必要ないためすぐに借り入れできます。キャッシング枠が未設定の場合は数日~1週間以上かかるケースもあるのでご注意ください。
一方、カードローンの場合は、申込から借入まで最短当日で行える金融機関もあります。
審査
クレジットカードのキャッシング枠やカードローンに申し込むと、必ず審査が実施されます。審査基準や内容は公表されておらず、明確に把握することはできません。また、審査基準はクレジットカード会社やカードローンを提供する金融機関によって異なります。
ただし、いずれも利用すれば返済が必要となるため、滞りなく返済できるかどうかが重要となる点は共通しています。つまり、クレジットカードのキャッシング枠とカードローンで審査項目が大きく異なるわけではありません。
審査でみられるのは、主に以下の2つです。
- 属性情報(職業や年収等)
- 信用情報(クレジットカードやローンの利用状況)
上記の情報等を基に、借り入れできるかどうかが総合的に判断されます。
それぞれ審査基準が異なるため、クレジットカードのキャッシング枠とカードローンの両方に申し込んでも、一方の審査にしか通過できない場合もあります。
ただし、カードローン(消費者金融や信販会社)とクレジットカードのキャッシング枠はどちらも総量規制の対象となるため、年収の3分の1を超える借入がある場合は、原則として新たな借入はできません。
総量規制とは、消費者金融や信販会社等の貸金業者からの借入を原則として年収の3分の1までとするルールです。
なお、銀行のカードローンは総量規制の対象ではありませんが、ほとんどの銀行が自主的に上限額を設けています。
関連記事:「カードローンの審査内容は?必要な理由や通らない場合の対処法を解説」
借入方法
クレジットカードのキャッシング枠とカードローンは、どちらも銀行・コンビニのATMや振込、インターネットバンキング、専用アプリで借入ができます。カードローンは、借入方法の選択肢が多い傾向があります。
どちらを利用する際もATM利用手数料がかかる場合があるため、事前に調べておきましょう。
また、クレジットカードのキャッシング枠を利用する場合は、キャッシング枠がショッピング枠に含まれているかも確認しておくと安心です。
ショッピング枠にキャッシング枠が含まれているクレジットカードでは、借入をするとその分利用できるショッピング枠が少なくなります。ショッピング・キャッシングの両方を利用する場合は、ショッピング枠を含めた合計の利用限度額を把握しておきましょう。
返済方法
クレジットカードのキャッシング枠の返済方式は、一括返済またはリボ払い(リボルビング払い)が一般的です。
| 一括返済 | 元金と利息を一度に返済する方法 |
|---|---|
| リボ払い | 元金と利息を合わせた一定額を返済する方法 |
主な返済手段は、口座引き落としやATMです。クレジットカードによっては、ショッピング枠の利用代金と合算して引き落とされる場合もあります。また、余裕があるときは任意返済も可能です。
一方、カードローンは、一般的に毎月の約定返済となります。主な返済手段は、口座引き落とし、ATM、インターネットバンキング等です。
毎月1回の決められた「約定返済」に加えて、余裕があるときはいつでも任意返済や一括返済が行えます。
年会費の有無
カードローンは、一般的に入会金や年会費がかかりません。そのため、いざというときに備えて契約だけ済ませておくことも可能です。
一方、クレジットカードのキャッシング枠の場合はクレジットカードの年会費がかかるケースがあります。ただし、年会費が無料のクレジットカードを選べばコストはかかりません。
クレジットカードのキャッシング枠とカードローンの使い分け方は?
クレジットカードのキャッシング枠やカードローンが向いているのは、それぞれ以下のようなケースです。
| クレジットカードのキャッシング枠が向いているケース |
|
|---|---|
| カードローンが向いているケース |
|
クレジットカードのキャッシング枠が向いているケース
クレジットカードを既に持っている方は、クレジットカードのキャッシング枠を検討してみましょう。作成時にキャッシング枠の申込をし、付与されていれば、追加で審査をせずともすぐにATM等を利用してお金を借りることができます。
もしお持ちのクレジットカードにキャッシング枠が設定されていない場合は、クレジットカード会社に申し込むのも一つの方法です。審査結果によっては、キャッシング枠が設定されて、カードローンと同じく利用限度額内の金額を借り入れできるようになります。
ただし、クレジットカードのキャッシング枠はカードローンと比べて利用限度額が少なく設定される傾向にあるため、まとまった金額は必要としていない方に向いています。また、海外のATMでも利用できるため、海外で現地の通貨を引き出したいときにも便利です。
カードローンが向いているケース
まとまった金額を借りる場合は、クレジットカードのキャッシング枠よりも利用限度額の上限額が大きいカードローンの方が向いています。
カードローンは、クレジットカードのキャッシング枠と比較すると金利が低いことが多いです。借入額にもよりますが、返済総額をできるだけ抑えたい方もカードローンの方が向いているといえるでしょう。
クレジットカードのキャッシング枠とカードローンのよくある質問
クレジットカードのキャッシング枠とカードローンの使い分けや利用方法について、よくある質問と一般的な答えをまとめました。どちらを利用するか迷ったとき、あるいは両方を利用するときにチェックしてみてください。
Q.クレジットカードのキャッシング枠を利用中でもカードローンに申し込める?
クレジットカードのキャッシング枠とカードローンの併用自体は禁止されていません。そのため、クレジットカードのキャッシング枠の利用中でもカードローンに申し込んだり、反対にカードローンの利用中にクレジットカードに申し込んだりすることは可能です。
一般にクレジットカードのキャッシング枠は利用限度額が低めの傾向にあるため、借入金額が増えてきたときはカードローンの利用を検討できます。カードローンの適用金利が低ければ、クレジットカードのキャッシング枠で借りるよりも利息の負担額を抑えられる可能性があります。
Q.クレジットカードのキャッシング枠とカードローンを同時に利用するときの注意点は?
クレジットカードのキャッシング枠とカードローンを併用しても問題はありません。しかし、両方を利用すると借入先が2ヵ所(他のローンも利用している場合は3ヵ所以上)になるため、返済管理が難しくなることがあります。
管理が難しいと感じたときは、どちらか一つにまとめることも検討してみましょう。適用金利が低い方でまとめると、返済しやすくなるだけでなく、利息の負担額も抑えやすくなります。
なお、クレジットカードのキャッシング枠と消費者金融カードローンは、どちらも総量規制が適用されます。貸金業者からの借入すべてを合計して年収の3分の1を超える金額が借りられず、一方で借りた金額が他方の利用限度額に影響を与える点に注意が必要です。
また、銀行カードローンは総量規制の対象外ではありますが、総量規制に準じた年収制限や審査基準を独自に設けています。
Q.クレジットカードのキャッシング枠とカードローンは使い分けるべき?
クレジットカードのキャッシング枠とカードローンは併用可能ですが、それぞれの特徴を踏まえて使い分けることもできます。例えば、まとまった金額を借りるときはカードローン、少額を借りるときはキャッシング枠のように使い分けると良いかもしれません。
しかし、使い分けると借入先が複数になるため、返済管理が難しくなります。返済管理が心配な場合は、どちらか一つにまとめるようにしましょう。
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まとめ
クレジットカードのキャッシング枠とカードローンは、どちらも担保・保証人なしで現金を借りられるサービスです。利用限度額の範囲で繰り返し借り入れできる点は共通していますが、金利や利用限度額、借入方法・返済方法等に違いもあります。
まとまった金額を借りたいときや繰り返し借入したい方は、カードローンが向いています。一方、お持ちのクレジットカードにキャッシング枠が設定されており、少額をすぐに借入したい方はキャッシング枠が便利です。
両者の違いを理解し、自分に合った方法で計画的に利用しましょう。
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監修者情報
内山貴博(うちやま・たかひろ)
- ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、証券会社で5年半勤務。その後FPとして独立。日本人のお金に対する知識向上に寄与すべく、相談業務やセミナー、執筆等を行っている。
日本証券業協会主催イベントや金融庁主催シンポジウムで講師等を担当。2018年にはFPの役割について探求した論文を執筆。