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決算月とは?決め方や多く選ばれている月、変更手続まで分かりやすく解説

掲載日:2026年9月2日起業準備

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決算月とは事業年度の最終月のことで、税務申告や納税の基準となるだけでなく、業務負担や資金繰り等に影響する重要な要素です。決算月として多く選ばれているのは3月や9月、12月ですが、自社の実情を踏まえて決定する必要があります。

本記事では、決算月に関するルールや決める際のポイント、決算月の変更方法を解説します。

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  • *本記事は、株式会社みずほ銀行が提供しています。
  • *記事の制作にあたっては、外部の協力会社に一部業務を委託しています。監修者は、情報の正確性・公平性の観点から監修を行っており、特定の商品やサービスをおすすめするものではありません。

決算月とは

決算月は「事業年度の最終月」を指し、決算期と呼ばれることもあります。例えば、事業年度が4月1日から翌年3月31日までであれば、決算月は3月、決算日は3月31日です。

法人は、会社法や法人税法等の法律に基づき、事業年度ごとに決算を行い、税務申告や決算報告を行う義務があります。事業年度(会計期間)とは、法人が財務状況や損益を明らかにするために区切る会計上の期間です。

決算月は、その事業年度の締めとなる月であり、申告や納税の基準となるだけでなく、資金繰りや事業運営にも大きな影響を与えます。

なお、企業によっては、1ヵ月単位の「月次決算」や3ヵ月単位の「四半期決算」を行う場合もありますが、一般に「決算月」とは、1年ごとの本決算を行う月を指します。

決算月は法人設立時に決定する事項の一つ

決算月(事業年度)は、法人を設立する際に定める項目の一つです。

法人設立時には、必ず定款を作成する必要があります。事業年度は絶対的記載事項ではなく、任意的記載事項の一つであるため、定款に記載しなくても法律上の問題はありません。

ただし、定款に記載しない場合でも、設立後2ヵ月以内に事業年度を記載した「法人設立届出書」を税務署へ提出する必要があります。また、事業年度はその後の事業運営にも大きく影響するため、実務上は定款で定めることが一般的です。

なお、一般社団法人や一般財団法人の場合は、定款の絶対的記載事項に「事業年度」が含まれているため、記載しなければ定款自体が無効になります。

定款の記載内容や作り方についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

関連記事:「定款とは?作り方・記載内容から認証の方法まで分かりやすく解説」

法人と個人事業主の決算月の違いは?

法人は定款等で事業年度を任意に定めることが可能です。

一方、個人事業主の事業年度は、所得税法により1月1日から12月31日までの1年間と決められており、自由に設定・変更することはできません。

決算月として多く選ばれている月

決算月は多い順に、3月、9月、12月と続きます。国税庁によると、決算期別(年1回決算)の法人数は以下のとおりです。

決算期(年1回) 法人数

4月

207,892社

5月

247,013社

6月

291,067社

7月

229,737社

8月

261,798社

9月

329,243社

10月

155,662社

11月

119,670社

12月

317,140社

1月

110,368社

2月

198,161社

3月

535,064社

合計

3,002,815社

最も多いのは3月で、年1回決算の法人数の約17.8%を占めます。

3月決算を選択している企業が多い理由の一つは、国や自治体の事業年度が「4月1日から翌年3月31日」と規定されているためです。3月決算にすることで、国の制度や税制の変更に合わせて手続きや業務を進めやすいというメリットがあります。

また、学校年度も4月始まりであるため、採用や人事異動、評価等のスケジュールとも連動しやすくなります。ただし、決算月は自社の実情を踏まえ、複数の観点から検討することが重要です。

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決算月を決める際のポイント

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決算月は3月や9月、12月が多く選ばれていますが、法律で明確に定められているわけではなく、原則として定款等で自由に定めることが可能です。

以下のポイントを踏まえ、自社の実情に合わせて決算月を決定しましょう。

  • 納税時期や資金繰りへの影響を考慮する
  • 業務への負担を考慮する
  • 業界の慣行や取引先との関係を考慮する
  • 消費税免除期間を考慮する

納税時期や資金繰りへの影響を考慮する

決算月は、売上の入金や支出の状況を踏まえ、資金繰りに余裕のある時期を選ぶことが重要です。

法人税や消費税等の税金は、原則として決算日から2ヵ月以内に納税する必要があり、まとまった資金を確保しなければなりません。そのため、仕入れやボーナス支給等で支出が集中する時期と納税のタイミングが重なると、資金繰りの悪化につながる可能性があります。

一方、大きな売上が計上される月の直前等、手元資金に余裕がある時期に決算月を設定することで、納税資金を確保しやすくなります。

また、銀行融資の審査では「最新の決算書」が重視されます。大きな設備投資や資金調達が必要な時期の直前に決算月を設定しておくと、最新の財務状況で審査を受けやすくなるというメリットもあります。

業務への負担を考慮する

繁忙期と重ならないようにする等、業務への負担を考慮しましょう。

決算月には、通常業務に加えて在庫の棚卸や帳簿の締め、決算書類の作成、申告等多くの作業が集中し、1年の中でも特に業務負担が大きくなります。繁忙期と決算月が重なると、本来の業務に支障が生じたり、決算手続きの遅れやミスにつながったりする可能性があります。

そのため、決算月を決定する際は、自社の業務状況を踏まえ、無理のない時期かどうかを十分に検討することが重要です。

業界の慣行や取引先との関係を考慮する

業界の慣行や主要な取引先との関係も参考にしましょう。業界によっては、商習慣や業務の繁閑、取引先との関係等から特定の決算月に集中している場合があります。

また、公的機関との取引が多い場合は、国や自治体の事業年度(4月1日から翌年3月31日)に合わせることで、予算や制度改正等に対応しやすくなります。

さらに、海外取引や海外子会社が多い場合は、取引の円滑化や連結決算のしやすさ等の観点から、国際的に一般的な12月決算に合わせるのも考え方の一つです。

消費税免除期間を考慮する

消費税の免除期間を考慮するのも一つの考え方です。

法人設立1期目から2期目までは、一定の条件を満たすと消費税の納税義務が免除されます。そのため、設立1期目の事業年度が長くなるように決算月を設定することで、消費税の免除を受けられる実質的な期間が長くなります。

例えば、法人を4月に設立した場合、決算月を9月に設定すると1期目は6ヵ月間ですが、3月に設定すると12ヵ月間となり、免除期間を長くすることが可能です。

ただし、資本金が1,000万円以上の法人は免除の対象とならず、また課税売上高等によっては課税事業者となる場合もあるため、必ずしも免除されるとは限りません。

関連記事:「法人化すると消費税が2年間免除される?条件や期間を延ばす方法を解説」

決算月を変更する手続きの流れ

決算月(事業年度)は設立後に変更することも可能です。以下の流れで手続きを行います。

①株主総会で定款の変更を決議する

②税務署や自治体に「異動届出書」を提出する

ただし、決算月を変更すると税務や資金繰り、人事等、事業運営全体に影響が及ぶため、専門家に相談しながら慎重に検討することが重要です。

また、株式会社や合同会社の場合、事業年度は登記事項には含まれていないため、法務局での登記手続きは原則不要です。ただし、決算期の変更によって役員の任期満了時期が早まり、役員変更登記が必要になるケースがあります。

関連記事:「定款変更はできる?手続方法や費用、頻繁な変更を避けるための注意点を解説」

①株主総会で定款の変更を決議する

定款で事業年度を定めている場合、会社法に基づき、定款の変更手続を行います。

株式会社の場合、定款を変更するには原則として株主総会の特別決議が必要です。なお、特別決議とは、原則として議決権を行使できる株主の過半数が出席し、出席した株主の議決権の3分の2以上の賛成によって決議するものです。

また、株主総会の開催および決議後は、速やかに議事録を作成し、定款に変更内容を反映させます。

②税務署や自治体に「異動届出書」を提出する

定款の変更後、税務署および自治体(都道府県税事務所・市区町村役場)に異動届出書を提出します。

提出先 提出期限 提出方法 主な必要書類

税務署・都道府県税事務所・市区町村役場

変更後速やかに

窓口、郵送、電子申請(e-Tax)

定款の写し、議事録の写し等

自治体によっては、「異動後1ヵ月以内」等の期限が設けられている場合もあるため、事前に確認しましょう。

法人設立後の資金管理には法人口座を活用しよう

法人を設立する際は、資金を適切に管理し、正確な決算や税務申告を行う体制を整えることが重要です。資金管理が不十分だと、資金の流れを把握しにくくなり、納税資金の確保が難しくなったり、設備投資のタイミングを逃したりする可能性があります。

決算月の業務負担や税務リスクを低減するためにも、法人設立後は早い段階で法人口座を開設し、法人と個人の資金を明確に分けて管理しましょう。

みずほ銀行の法人口座は、インターネットで24時間お申し込みいただけ、来店不要で手続きが完結します※。また、年会費無料の法人カード「みずほビジネスデビット」を発行でき、会計処理の効率化に役立てられます。

  • *申込内容や条件等によっては、店舗へのご来店が必要となる場合があります。

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まとめ

法人を設立する際には、決算月(事業年度)を定める必要があります。決算月は「事業年度の最終月」のことで、申告や納税の基準となるだけでなく、資金繰りや事業運営全体にも大きな影響を与えます。

決算月を決める際は、繁忙期や資金繰りへの影響、業界や取引先との関係等を総合的に判断し、自社に適した時期を選ぶことが重要です。

また、設立準備と並行して、正確な決算や税務申告を行うための資金管理体制も整えましょう。

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監修者

安田 亮

安田 亮(やすだ りょう)

  • 公認会計士
  • 税理士
  • 1級FP技能士

1987年香川県生まれ、2008年公認会計士試験合格。大手監査法人に勤務し、その後、東証一部上場企業に転職。連結決算・連結納税・税務調査対応などを経験し、2018年に神戸市中央区で独立開業。

HP:https://www.yasuda-cpa-office.com/

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