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資本金増資のメリット・デメリットとは?手続きの流れや税金への影響も解説

掲載日:2026年4月17日起業準備

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増資とは、株式会社が資本金の額を増やす手続きのことです。

一般的には、新たに株式を発行して出資の払い込みを受ける方法を指すことが多く、資金調達、信用力の向上、財務基盤の安定化等を目的に行われます。金融機関から融資を受ける方法とは異なり、返済を伴わない点が特徴です。

本記事では、資本金の増資を行うメリットとデメリットや手続きの方法を解説します。

来店不要で24時間受付(メンテナンス時間:日曜日 0時00分~9時30分を除く)

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  • *本記事は、株式会社みずほ銀行が提供しています。
  • *記事の制作にあたっては、外部の協力会社に一部業務を委託しています。監修者は、情報の正確性・公平性の観点から監修をおこなっており、特定の商品やサービスをお勧めするものではありません。

資本金増資とは

増資とは、会社が資本金を増やすために行う手続きのことです。増資は、株式を発行して資金を調達するエクイティファイナンスの一つで、返済義務を伴わない点が特徴です。

増資は「有償増資」と「無償増資」の2つに大別され、一般的には資金調達を目的とした有償増資を指します。

増資を行うには、会社法に基づき、株主総会による決議や変更登記申請等の法的な手続きが必要です。

資本金の概要や役割についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

関連記事:「資本金とは?その役割と金額を決める際の基準について解説」

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有償増資

有償増資とは、新たに株式を発行し、出資者(株主等)から金銭の払い込みを受ける方法です。主に「公募増資」「株主割当増資」「第三者割当増資」の3種類があります。

有償増資の形態 内容

公募増資

不特定多数の投資家に対して広く出資を募る方法

株主割当増資

既存株主に対して、持株割合に応じて新株を引き受ける権利を与える方法

第三者割当増資

特定の第三者(企業や人)に新株を引き受ける権利を与える方法

無償増資

無償増資とは、株主からの払い込みを伴わず、準備金や剰余金等を資本金に振り替える方法です。無償増資の代表例としては、準備金・剰余金の資本金への振替等があります。

無償増資は、主に資本構成の是正や株主還元等を目的に実施されます。貸借対照表上では「純資産の部」内での振り替えであり、総額は変わりません。

資本準備金の役割や資本金との違いについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

関連記事:「資本準備金と資本金の違いは?資本準備金の3つの役割や注意点を解説」

増資を行うメリット

増資は、株式を発行して行う資金調達の方法の一つです。事業拡大への投資、財務基盤の安定化、信用力の向上等、様々な目的で実施されます。増資による主なメリットは以下の通りです。

  • 返済不要の資金を調達できる
  • 自己資本比率が向上する
  • 企業の信用力が向上する

返済不要の資金を調達できる

増資は、新たに株式を発行して出資を募る方法であり、返済不要の資金を調達できる点が大きなメリットです。融資とは異なり、返済や利息の支払いが発生しないため、返済負担によって資金繰り悪化のリスクを抑えられます。

出資を受けた資金は、新規事業の立ち上げや販路拡大に向けた設備投資等に柔軟に活用できます。自己資本の充実にもつながり、事業成長の加速が期待できます。

自己資本比率が向上する

増資を行うと、貸借対照表上の「純資産の部」が増加し、自己資本比率が向上します。自己資本比率とは、総資本(負債と純資産の合計額)に占める自己資本の割合で、会社の財務体質を評価する際に用いられる指標です。

自己資本比率 = 自己資本 / 総資本 × 100

自己資本比率が高くなると、他人資本(返済義務を伴う負債)の依存度が下がります。その結果、景気変動や不測の事態があっても、事業を安定的に継続しやすくなります。

企業の信用力が向上する

資本金は、事業運営の元手となるだけでなく、会社の信用力を示す目安の一つです。そのため、増資によって資本金が増えると、取引先や金融機関からの信用を得やすくなり、融資を受けやすくなったり、取引機会が拡大したりする可能性があります。

特に、大規模な融資を検討している企業や大企業との取引を視野に入れている企業にとっては、メリットが大きいといえます。

増資を行うデメリット

増資には、財務の安定化や信用力向上等のメリットがある一方で、デメリットもあります。主なデメリットは以下の通りです。

  • 税負担額が大きくなる可能性がある
  • 増資手続にコストや手間がかかる
  • 既存株主の持株比率が下がる可能性がある

税負担額が大きくなる可能性がある

増資によって資本金が増えると、税務上の区分が変わり、消費税や法人住民税(均等割)などの負担が増える可能性があります。

例えば、資本金が1,000万円未満の法人は、一定の条件を満たす場合、1~2期目が消費税の免税事業者となることがあります。

一方、設立時の資本金が1,000万円以上、または設立時は資本金1,000万円未満でも1期目の途中に増資を行い、2期目の期首の資本金が1,000万円以上の法人は、設立1期目から課税事業者として消費税を納税しなければなりません。

また、法人住民税(均等割)の税額は、資本金等の額や従業員数等を基準に定められており、資本金等の額が1,000万円を超えると、税額区分が変わり負担が増える場合があります。

さらに、増資によって資本金の額が1億円を超えると、税法上の中小法人に該当しなくなり、各種優遇措置を受けられなくなります。

増資を行う際には、こうした税金への影響も考慮することが重要です。

消費税や法人税についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

関連記事:「法人化すると消費税が2年間免除される?条件や期間を延ばす方法を解説」

関連記事:「法人税の実効税率とは?計算方法・シミュレーションや表面税率との違いも解説」

増資手続にコストや手間がかかる

増資を行うには、株主総会による決議や法務局への変更登記申請等の手続きが必要となり、一定の時間や手間がかかります。

また、変更登記申請を行う際には、増資額に応じて登録免許税の納付が必要です。税額は以下の通りです。

登録免許税額 = 増資額 × 0.7%(最低3万円)

  • *増資の方法によって税率が異なる場合があります。

加えて、変更登記申請を司法書士に依頼する場合は、司法書士への報酬も発生します。

既存株主の持株比率が下がる可能性がある

増資によって既存株主以外が新たに発行した株式を引き受ける場合、オーナー経営者や既存株主の持株比率が低下します。その結果、既存株主の経営に対する影響力が弱まったり、オーナー経営権が分散して意思決定が複雑になったりする可能性があります。

また、経営者の議決権が過半数を下回ると、株主総会の普通決議を単独で可決できなくなります。そのため、増資を検討する際は、議決権割合も考慮し、必要に応じて他の資金調達方法との併用を検討することが重要です。

増資手続の方法・流れ

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新株発行による増資の一般的な流れは以下の通りです。

  1. 株主総会を開催して決議を行う
  2. 引き受けの申し込みを受ける
  3. 出資金の払い込みを受ける
  4. 法務局に登記申請を行う
  5. 増資後に必要な各種手続を行う

なお、実際の増資の手続きの流れは、取締役会の有無や増資の形態によって異なります。

①株主総会を開催して決議を行う

株主総会を開催し、発行する株式の募集事項を決定します。主な事項は以下の通りです。

  • 募集株式の数
  • 払込金額
  • 増加する資本金額
  • 払込期日・期間

株主に割り当てる場合は、上記に加えて「株主に対し、申し込みを条件に募集株式の割当を受ける権利を与える旨」と「募集株式の引き受けの申し込みの期日」も定める必要があります。

なお、増資を行うには、原則として株主総会の決議が必要です。ただし、取締役会設置会社で、定款により取締役会へ委任している場合は、取締役会の決議で決定できます。

②引き受けの申し込みを受ける

株主総会等の決議内容に基づき、引き受けの申し込みを受けます。

申込者は、以下の事項を記載した書面を株式会社に交付する必要があります。

  • 氏名または名称・住所
  • 引き受けようとする募集株式の数

引受人の候補が決まったら、株主総会または取締役会等の割当決議により、引受人を確定します。払込期日の前日までに、申込者へ割り当てる株式数を通知しなければなりません。

③出資金の払い込みを受ける

定められた払込期日(払込期間を定めたときはその期間の末日)までに、出資金の全額の払い込みを受けます。

引受人は、払込期日が定められている場合はその日、払込期間が定められている場合は払い込みを行った日に株主となります。これにより、払い込み手続きが完了します。

④法務局に登記申請を行う

払い込み後は、払込期日から2週間以内に、資本金額や発行株式数の変更について法務局へ登記申請を行います。主な必要書類は以下の通りです。

  • 株主総会議事録
  • 株主リスト
  • 取締役決定書
  • 募集株式の引き受けの申し込みを証する書面
  • 払い込みがあったことを証する書面
  • 資本金の額の計上に関する証明書
  • 委任状(登記申請を委任する場合)

⑤増資後に必要な各種手続を行う

資本金の増加後は、必要に応じて以下のような届出や手続きが必要です。

  • 税務署に異動届出書を提出する
  • 都道府県税事務所・市町村役場に異動届を提出する
  • 株主名簿を更新する

なお、行政への手続きを行う際には、登記事項証明書や定款等が必要な場合があります。あらかじめ必要書類を確認し、速やかに手続きを進めると良いでしょう。

出資金の適切な管理・運用に法人口座を活用しよう

増資で調達した資金を効果的に活用して事業成長につなげるには、資金を適切に管理できる体制を整えておくことが重要です。

資金管理が不十分だと、入出金の流れを把握しにくくなり、予定していた設備投資に資金を回せない、資金繰りが悪化する、という事態が起こる可能性があります。

会計処理が煩雑になり、税務リスクが高まる可能性もあるため、法人口座を活用し、法人と個人の資金を明確に分けて管理しましょう。法人口座の開設には一定の時間を要するため、早い段階から準備を進めておくと安心です。

みずほ銀行の法人口座は、インターネットで24時間お申し込みでき、来店不要で手続きが完結します。なお、一部のお客さまは、店舗での対応が必要となる場合がございます。

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まとめ

増資とは、株式会社が資本を増加させる手続きで、返済義務を伴わないエクイティファイナンスの一つです。

返済不要の資金を調達でき、事業拡大等に活用できるほか、財務基盤の安定化や取引先や金融機関からの信用度向上等のメリットがあります。

一方で、税負担額が大きくなったり、既存株主の持株比率が下がったりする可能性があるため、税務面や議決権割合等も考慮し、専門家に相談しながら慎重に判断することが重要です。併せて、増資で調達した資金を適切に管理・運用できる体制も整えておきましょう。

来店不要で24時間受付(メンテナンス時間:日曜日 0時00分~9時30分を除く)

法人口座開設のお申込方法やお得な特典等の詳細は、以下のページをご確認ください。

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監修者

安田 亮

安田 亮

  • 公認会計士
  • 税理士
  • 1級FP技能士

1987年香川県生まれ、2008年公認会計士試験合格。大手監査法人に勤務し、その後、東証一部上場企業に転職。連結決算・連結納税・税務調査対応などを経験し、2018年に神戸市中央区で独立開業。

HP:https://www.yasuda-cpa-office.com/

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