学生本人が借り入れできる教育ローンはある?奨学金との違い・使い分けも解説
掲載日:2026年4月1日
目次
- *本記事は、株式会社みずほ銀行が提供しています。
- *記事の制作にあたっては、外部の協力会社に一部業務を委託しています。監修者は、情報の正確性・公平性の観点から監修をおこなっており、特定の商品やサービスをお勧めするものではありません。
教育ローンは原則として親が利用するもので、奨学金は学生本人が借りて返済する仕組みです。しかし、一定の条件を満たせば、教育ローンも学生本人が契約者として借り入れできる場合があります。
本記事では、学生本人が教育ローンを利用するための条件や奨学金との違いを解説します。
教育ローンと奨学金には、様々な違いがあります。ご自身に合った方法を検討する際にお役立てください。
学生本人が教育ローンを利用できるケースはある
教育ローンは、一般的に保護者が契約して返済を行いますが、学生本人が契約者として借り入れできるケースもあります。
そもそも教育ローンとは、使い道が教育関連資金に限定されたローンのことです。大きく分けて「国の教育ローン(教育一般貸付)」と「民間の教育ローン」の2つがあり、利用条件が異なります。最初に、それぞれの特徴と学生本人による借入可否について解説します。
国の教育ローン
国の教育ローンは、日本政策金融公庫が取り扱う公的な教育ローンです。
原則として、保護者(主に生計を維持している方)が契約者として借り入れます。成人して安定した収入を得ていれば学生本人でも契約できますが、入学・在学によって学業に専念する場合、本人が契約者として借り入れるのは難しいとされています。
なお、国の教育ローンは世帯年収に上限が設けられており、上限を超える場合は利用できません。また、融資の対象となる学校は、中学校卒業以上の方を対象とした教育施設に限られます。
民間の教育ローン
民間の教育ローンは、銀行や信用金庫、信販会社等の金融機関が提供する教育ローンです。借入までの時間が短い傾向があるため、必要なタイミングで利用しやすいことが特徴です。
また、世帯年収にも上限がなく、各金融機関の申込条件を満たせば申込ができます。金融機関によって異なりますが、幼稚園や私立小学校、中学校等にも対応している場合もあり、柔軟性が高い傾向にあります。
民間の教育ローンも、保護者が契約者として借り入れることが一般的です。ただし、金融機関によっては、申込条件を満たせば学生本人や両親以外の親族が申し込める場合もあります。
学生本人が教育ローンを利用するための条件
学生本人が契約者として利用できるケースはありますが、主に以下の条件を満たす必要があります。
- 年齢条件を満たしている
- 学生本人に安定かつ継続した収入がある
年齢条件を満たしている
教育ローンを利用するためには、各金融機関が定める年齢条件を満たさなければなりません。一般的に、教育ローンに申し込めるのは「満18歳以上」または「満20歳以上」の方です。
2022年4月1日から成人年齢が18歳に引き下げられ、18歳や19歳でも親の同意なくローンを契約できるようになりました。しかし、20歳未満の申込を対象外とする金融機関も少なくありません。
なお、国の教育ローンに申し込めるのは、成人している方(満18歳以上)です。
学生本人に安定かつ継続した収入がある
教育ローンに限らず、ローンを利用するためには一般的に安定かつ継続した収入が求められます。お金を借りた後は、利息を加えて返済していく必要があるためです。
そのため、学生本人に安定した収入がなければ、学生本人が契約者として教育ローンを利用することは基本的に難しいでしょう。
なお、国の教育ローンでは、学生本人が申し込む場合、成人している方で安定した収入があり、独立して生計を営んでいることが要件です。そのため、これから入学・在学して学業に専念する場合は、返済の見通しが立たないと判断される可能性があります。
学生本人の申込を可能とする民間の教育ローンでも、申込条件として年収に下限を設けている場合等もあるため、学生本人が利用したいと考えている場合は金融機関に相談してみましょう。
条件を満たしたうえで教育ローンの審査を通過する必要がある
教育ローンを含むローンを利用する際には、必ず審査が実施されます。申告内容や信用情報等を基に滞りなく返済できる人物かどうかが総合的に判断され、通過した方のみ借入が可能です。
なお、信用情報とは、ローンやクレジットカード等の取引事実を登録した個人情報です。
申込や契約内容、返済状況等が登録されており、申込者の信用力を判断する材料として利用されます。信用情報に延滞等の情報が登録されていると、審査を通過することが難しくなります。
ただし、審査基準は公開されていないため、申込人がその詳細を知ることはできません。
教育ローンの審査基準について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
学生本人が借りるなら奨学金も検討
学生本人が教育ローンを利用するためには、年齢条件を満たしたうえで本人に安定かつ継続した収入が必要であるため、借り入れできるケースは多くないでしょう。学生本人が教育資金を借りることができるローンとして、「奨学金」が挙げられます。
奨学金とは、経済的な理由で修学が困難な学生が学費の給付や貸与を受けられる制度です。貸与型の場合、教育ローンとは違い、学生本人が借りて返済を行います。
卒業後、学生本人に返済義務が生じる点を十分に理解して利用する必要はありますが、安定した収入がない学生でも利用できる可能性があります。
教育ローンと奨学金の違い
教育ローンと奨学金は、どちらも教育資金が必要な場合に検討できる方法です。
奨学金は、経済的な事情で進学・修学が困難な学生が学費の給付や貸与を受けられる制度です。日本学生支援機構は、大学・短期大学、高等専門学校、専門学校の学生を対象に奨学金を提供しています。その他、学校が独自の奨学金制度を設けていることもあります。奨学金には給付型と貸与型があり、給付型は返済が不要なため、優先的に検討すると良いでしょう。
一方、貸与型奨学金は返済が必要な奨学金です。日本学生支援機構の貸与型奨学金には、第一種(無利子)と第二種(有利子)の2つがあります。
貸与型奨学金と教育ローンには、申し込める時期や利用条件等に違いがあるため、どちらが良いかは一概に言えません。両者の違いを理解し、ご自身の状況に合わせて検討しましょう。
| 項目 | 国の教育ローン | 民間の教育ローン | 貸与型奨学金(日本学生支援機構) |
|---|---|---|---|
| 金利*1 |
年3.55%
|
年1.0%~4.0%程度
|
【第一種】無利子
|
| 融資限度額 | 350万円
|
金融機関による |
月額12万円(大学) |
| 借入金の受取方法 | 一括 |
金融機関による |
分割(毎月定額) |
| 収入制限 | あり |
なし |
あり |
| 返済期間 | 最長20年 |
金融機関による |
最長20年 |
| 在学中の返済 | 元金据置が可能 |
金融機関によっては元金据置が可能 |
返還猶予(無利息) |
| 申込時期 | いつでも可 |
いつでも可 |
決められた募集時期 |
- *1固定金利の場合、変動金利よりも金利が高くなりやすい傾向にあります
- *22026年2月2日時点
- *32026年1月に貸与が終了した方の場合
利用条件(収入制限・学力基準)の違い
原則として親が契約する教育ローンに対し、奨学金は学生本人が利用対象です。
ただし、奨学金の多くは、世帯収入と学生の学力に基準が設けられています。特に、日本学生支援機構における無利子の「第一種奨学金」は、有利子の「第二種奨学金」と比べて学力基準がより厳しく定められています。全履修科目の学力が5段階評価で平均3.5以上である等の基準を満たさなければ利用できません。
また、国の教育ローンでは学力は問われませんが、世帯年収に上限が設けられています。
一方、民間の教育ローンは世帯年収の上限や学力基準がなく、各金融機関の条件を満たせば申込が可能です。ただし、金融機関によっては年収に下限が設けられている場合があります。
申込時期の違い
教育ローンは、国・民間ともに年間を通していつでも申込が可能です。
ただし、国の教育ローンは融資までの時間が長い傾向があり、必要な時期の2~3ヵ月前が申込の目安とされています。民間の教育ローンは金融機関によって異なりますが、比較的審査が早く、最短1~2週間程度での借入が可能です。
一方、奨学金は決められた募集時期に学校を通じて申し込みます。日本学生支援機構の奨学金の場合、進学前に申し込む場合(予約採用)は高校3年生の春ごろ、進学後に申し込む場合(在学採用)は原則として在学中の春と秋と決まっており、いつでも申し込めるわけではありません。
また、実際に奨学金の貸与が開始されるのは、申込書類が不備なく提出されてからおおむね1~2ヵ月後です。
金利の違い
教育ローンと日本学生支援機構の第二種奨学金の金利を比較すると、奨学金の方が低い傾向があります。また、第一種奨学金を利用できる場合は利息が発生しないため、返済の負担を抑えられます。
一方、教育ローンの金利は金融機関によって異なりますが、使い道が自由なローンと比べると一般的に低めです。
なお、国の教育ローンでは、連帯保証人を立てられず、公益財団法人教育資金融資保証基金の保証を利用する場合、金利とは別に保証料を支払わなければならない点に注意が必要です。
融資限度額・受取方法の違い
国の教育ローンは、子ども一人につき350万円(または450万円)を上限に一括で受け取りますが、日本学生支援機構の奨学金は毎月定額(日本学生支援機構の場合、月額最高12万円)を受け取ります。
民間の教育ローンでは、各金融機関が融資限度額を定めています。また、受取方法は一括で受け取るタイプに加え、利用限度額の範囲で繰り返し借入可能なタイプもあるため、よく確認しましょう。
なお、日本学生支援機構の奨学金は入学後に受け取りが始まりますが、教育ローンは入学前の費用に利用できることも違いの一つです
返済開始の時期・返済期間の違い
教育ローンは、借入の翌月ごろから返済が始まります。
返済期間は国の教育ローンが最長20年で、民間の教育ローンは金融機関によって異なります。金融機関によっては、在学期間中は元金の返済を据え置き、利息のみを支払うことも可能です。
一方、日本学生支援機構の奨学金は在学期間中の元金の返済が据え置かれ、返済は卒業後に始まります。貸与型奨学金のうち第二種奨学金は有利子ですが、在学期間中は無利子です。なお、返済期間は最長20年です。
教育ローンと奨学金のどちらを選ぶ?
教育ローンと奨学金には、様々な違いがあります。そのため、利用する目的や必要な時期、収入の状況等に応じて、ご自身に合った方法を選ぶことが大切です。
また、教育ローン(国・民間)と奨学金は併用も可能です。入学金や受験費用等に教育ローンを利用し、入学後に奨学金を利用する等、使い分けることも検討しましょう。
以下では、教育ローンまたは奨学金のどちらに向いているか、一般的なケースを紹介します。
教育ローンが向いているケース
一般的に、以下にあてはまる場合は教育ローンが向いています。
- 入学金に利用したい
- なるべく早く借りたい
- まとまった費用を借りたい
- 奨学金を利用できない
教育ローンは、必要なタイミングで申込が可能です。中でも民間の教育ローンは融資までの時間が比較的早く、学力基準や収入上限もありません。そのため、奨学金や国の教育ローンの利用条件を満たさない方や借入のタイミングが合わない方でも利用できる可能性があります。
また、借入金は一括で支払われ、入学前にも利用できるため、受験費用や入学金、賃貸物件の入居費用等に利用したい場合は教育ローンを検討すると良いでしょう。
奨学金が向いているケース
奨学金が向いている一般的なケースは、以下の通りです。
- 奨学金の利用条件にあてはまる
- 利息の負担額をなるべく抑えたい
- 学生本人が卒業後返済することができる
奨学金の中でも、給付型奨学金は返済が不要なため、利用条件を満たす方は積極的に検討すると良いでしょう。
貸与型奨学金は返済が必要ですが、日本学生支援機構の第一種奨学金は無利子で借入ができ、第二種奨学金も教育ローンと比べて金利が低い傾向があるため、なるべく利息の負担額を抑えたい方に向いています。
また、教育ローンでも学生本人が契約者として利用できるケースはありますが、本人に安定かつ継続した収入が求められるため、利用できるケースは多くありません。学生本人が借りて卒業後に返済することが可能であれば、奨学金を検討しましょう。
卒業後に学生本人が無理なく返済できる範囲で奨学金を利用し、不足分を保護者が教育ローンで借り入れる等、併用によって負担額を抑えることも手段の一つです。
みずほ銀行の教育ローンは入学先が決まる前でもお申込が可能
みずほ銀行では、教育関連資金全般に利用できる教育ローンを提供しています。
入学先が決まる前でもお申込ができるため、受験費用や入学金等、入学前の資金が必要な方にもご検討いただけます。既に自己資金で支払済みの場合でも、支払後1ヵ月以内のお申込なら受付が可能です。
また、借入から最長5年間(就学期間中+卒業後1年)は元金返済据置が可能なため、ご家庭の状況に合わせて無理なくご返済いただけます。
さらに、現在みずほ銀行で証書貸付ローンをご利用中、または過去にご利用いただいた方※は、金利を年0.1%引き下げる特典もご用意しています。教育資金が必要な方は、ぜひみずほ銀行の教育ローンをご検討ください。
- *現在証書貸付ローンをご利用中の方は、当該ローンのご利用店におけるお取引に限ります。
まとめ
教育ローンは、原則として親が契約者として借り入れ、返済する仕組みです。ただし、年齢条件を満たし、学生本人に安定かつ継続した収入があれば、学生が契約者として利用できる場合もあります。
一方、奨学金は学生本人が借りて返済するものです。利用対象者以外の違いも含め、ご家庭の状況に合わせて教育ローンと奨学金のどちらを選ぶか、あるいは併用を検討しましょう。
みずほ銀行の教育ローンは、パソコンやスマートフォンから24時間申込が可能です。入学先が決まる前でもお申込ができるため、ぜひご検討ください。
教育ローンのお申込はこちら
おなまえ、ご住所、借入希望金額、勤続年数などをご入力いただきます。
毎月のご返済額、ボーナス月のご返済額を計算し、ゆとりある返済計画を考えてみましょう。
監修者情報
内山貴博(うちやま・たかひろ)
- ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、証券会社で5年半勤務。その後FPとして独立。日本人のお金に対する知識向上に寄与すべく、相談業務やセミナー、執筆等を行っている。
日本証券業協会主催イベントや金融庁主催シンポジウムで講師等を担当。2018年にはFPの役割について探求した論文を執筆。