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役員報酬における定期同額給与とは?損金算入する条件やできないケースも解説

掲載日:2026年4月6日起業準備

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役員報酬は企業の資金計画や税務処理に影響するため、支給方法の選択が重要となります。中でも、定期同額給与は多くの企業が活用する一般的な方式です。

また、損金算入には一定の条件があり、満たせないと損金不算入になるケースもあるため、要件を正しく理解する必要があります。

本記事では、役員報酬における定期同額給与で損金算入する条件や、損金算入できないケースについて解説します。

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  • *本記事は、株式会社みずほ銀行が提供しています。
  • *記事の制作にあたっては、外部の協力会社に一部業務を委託しています。監修者は、情報の正確性・公平性の観点から監修をおこなっており、特定の商品やサービスをお勧めするものではありません。

役員報酬における定期同額給与とは

定期同額給与とは、原則として毎月同じ時期に同じ金額を支払う形式の役員報酬を指します。一定額を継続して支給することで、法人としての資金繰りを予測しやすく、税務上も安定した取り扱いができる点が特徴です。

なお、役員へ支給される報酬には、大きく分けて「役員報酬」と「役員賞与」があります。

役員報酬は毎月支払う継続的な報酬で、会社の経営に対する対価です。一方、役員賞与は、あらかじめ定められた時期に一時的に支給される報酬です。

一定の要件を満たせば役員報酬は損金に算入できるため、節税効果につながります。役員報酬は企業の人件費の中でも比重が大きく、資金繰りや納税額につながるため、適切に設定しましょう。

ただし、役員報酬は従業員の給与体系とは異なり、税務規定に沿って支給しなければ、損金として扱われない場合があります。そのため、事前に税務上の規定を確認することが重要です。

また、定期同額給与として扱われるためには、事業年度が始まってから3ヵ月以内に金額を決定し、その後は原則として同額で支給し続ける必要があります。途中で金額を変えると、原則として損金算入が認められない可能性があるため注意が必要です。

損金算入や役員報酬の決め方についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

関連記事:「損金算入・不算入の考え方とは?損金・費用の違いも分かりやすく解説」

関連記事:「役員報酬の決め方は?給与との違いや相場、変更のルールも解説」

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役員報酬を定期同額給与で損金算入するための条件

定期同額給与で損金算入を認められるには、税務上のいくつかのルールを満たす必要があります。以下では、役員報酬を定期同額給与で損金算入するための条件を解説します。

毎月同じ金額で支給する

定期同額給与として認められるためには、毎月の支給額が一定である必要があります。

税務上では、事業年度の開始から3ヵ月以内に役員報酬の金額と支給時期を確定し、その後は原則として同額を継続して支給することが求められます。

特定の月だけ報酬を増額したり、頻繁に金額を変更したりすると、定期同額給与として認められず、損金算入が否認される恐れがあります。

なお、例外的に変更が認められるケースもありますが、基本方針としては年間を通じて同じ金額を支給し続けることが前提となります。

株主総会の決議を記録し保管する

株主総会で役員報酬の金額や支給方法を決議し、その内容を適切に記録して保管しておくことも、定期同額給与として扱われるための重要な条件です。

役員報酬は会社の利益配分に関わるため、取締役会や代表者の判断だけで自由に決められるものではなく、会社法上、株主総会での承認が必要とされています。

税務署は、この決議が正式に行われているかを確認することで、報酬額が恣意的に操作されていないかを判断します。

しかし、議事録の記載が不十分だったり、実際の支給内容との整合性に欠けたりする場合には、決議の有効性が疑われ、損金算入が認められない恐れがあります。

また、議事録は税務調査で提示を求められるケースも多く、適切に保管しておくことが大切です。

役員報酬を不相当に高額にしない

役員報酬の金額が不相当に高額と判断される場合、定期同額給与であっても損金算入が認められない可能性があります。

税務上の考え方として、役員報酬は役員の職務内容や企業規模、業績に照らして妥当な範囲であることが求められており、利益圧縮を目的とした過大な報酬は認められません。

不相当に高額かどうかは、同業他社の役員報酬水準や会社の売上・利益、役員が果たしている役割などから総合的に判断されます。

例えば、業績が低迷している企業で、明らかに企業規模に見合わない高額報酬が設定されている場合は税務署から否認される可能性があります。

役員報酬を定期同額給与で損金算入できないケース

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定期同額給与として扱われるためには、ルールに沿っていることが前提です。定期同額給与の要件を満たさない場合、実際に損金算入が認められないことがあります。

以下では、役員報酬を定期同額給与で損金算入できないケースを解説します。

事業年度の途中から定期同額給与での支給を始めた場合

事業年度の途中から定期同額給与としての支給を開始した場合、原則として当該事業年度分については損金算入の対象にはなりません。

定期同額給与は事業年度の開始日から3ヵ月以内に金額と支給時期を確定し、その後は同額で支給し続ける前提で運用される制度です。そのため、この期間を過ぎて設定された報酬は、税務上、定期同額給与とはみなされません。

例えば、新たに役員を迎え入れた際に、就任後すぐ報酬を設定せず数ヵ月経ってから支給を開始した場合、その初年度分は定期同額給与と認められない可能性が高まります。

新任役員の報酬を就任月から支給開始しない場合は、事前確定届出給与等の別の制度を使う選択肢も検討しながら、適切な支給方法を選択しましょう。

支給額を事業年度開始から3ヵ月経過後に増減した場合

支給額を事業年度開始から3ヵ月経過後に増減させた場合、原則として増減後の支給額部分について定期同額給与の要件から外れ、損金算入が認められません。

例えば、業績が好調だからといって年度途中で報酬を引き上げたり、反対に利益圧縮のために一時的に減額したりする行為は、定期同額給与とは認められないため注意が必要です。

ただし、職務の大幅な変更や組織再編に伴う役割変更等で例外的に認められるケースもありますが、これらは臨時改定事由や業績悪化改定事由等に該当する場合に限られます。

一部の月だけ支給額の増加があった場合

一部の月だけ役員報酬を増額するような支給方法は、定期同額給与の要件を満たさず、増額した部分については損金算入が認められません。定期同額給与は、1年間を通じて同じ時期に同じ金額を支給することが前提です。

例えば、決算前の利益が予想より多く出たため、役員報酬を一時的に増額して利益を圧縮しようとするケースがあります。しかし、このような増額は恣意的な利益調整とみなされやすく、増額した部分については損金算入が否認される可能性が高くなります。

また、業績悪化以外の理由で年度途中に報酬を減額した場合も、定期同額給与とみなされないため注意が必要です。

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まとめ

役員報酬は、支給方法によって税務上の扱いが変わるため、まずは定期同額給与の要件を押さえておくことが大切です。毎月同じ金額で支給し、株主総会での決議内容を記録しておくことで、損金算入をスムーズに進めやすくなるでしょう。

万一定期同額給与の条件に該当しない場合でも、事前確定届出給与など別の方法で損金算入が認められるケースがあります。自社に合った支給方法を選ぶことで、税務面の負担を抑えつつ、役員報酬を適切に管理しやすくなります。

なお、役員報酬を含めた経営管理を効率化するなら、みずほ銀行の法人口座開設をご検討ください。

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監修者

安田 亮

安田 亮

  • 公認会計士
  • 税理士
  • 1級FP技能士

1987年香川県生まれ、2008年公認会計士試験合格。大手監査法人に勤務し、その後、東証一部上場企業に転職。連結決算・連結納税・税務調査対応などを経験し、2018年に神戸市中央区で独立開業。

HP:https://www.yasuda-cpa-office.com/

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