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試算表とは?決算書との違いや役割、見方・作り方を種類ごとに解説

掲載日:2026年7月3日起業準備

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試算表とは、日々の仕訳をもとに作成した総勘定元帳から各勘定を集計して作る一覧表です。期中や決算手続の前段階で作成し、借方・貸方の一致を確認する役割等を果たします。

試算表には合計試算表・残高試算表・合計残高試算表の3種類があり、それぞれ役割が異なります。

本記事では、試算表の役割や決算書との違いに加えて、見方や作り方を種類別に解説します。

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  • *記事の制作にあたっては、外部の協力会社に一部業務を委託しています。監修者は、情報の正確性・公平性の観点から監修を行っており、特定の商品やサービスをおすすめするものではありません。

試算表(T/B)とは

試算表は、総勘定元帳から各勘定を集計して作る一覧表で、「T/B(Trial Balance)」と呼ばれます。

試算表の作成を含む会計の一連の流れは以下のとおりです。

  1. 日々の取引を仕訳帳に記帳する
  2. 総勘定元帳に転記する
  3. 総勘定元帳を基に試算表を作成する
  4. 決算書を作成する

なお、仕訳帳とは、事業で発生したすべての取引を発生順に記録する帳簿です。また、総勘定元帳とは、すべての取引を勘定科目別に分類して記録する帳簿を指します。

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試算表と決算書の違い

決算書(財務諸表)とは、企業の経営成績や財政状態をまとめた書類の総称で、貸借対照表や損益計算書等が該当します。

貸借対照表

一時点の財政状態(資産・負債・純資産)を示す書類

損益計算書

一会計期間の経営成績を示す書類

貸借対照表

一時点の財政状態(資産・負債・純資産)を示す書類

損益計算書

一会計期間の経営成績を示す書類

法人は、会社法等に基づいて事業年度ごとに決算を行い、その結果をまとめた決算書を作成し、税務署等に提出する義務があります。その前段階で作成する内部資料が試算表です。試算表と決算書には主に以下の違いがあります。

試算表 決算書
主な目的

帳簿の内容や残高を確認する

経営成績・財政状態を外部に報告する

作成するタイミング

期中、決算に入る前段階

決算時

作成頻度

月次や四半期ごと等

事業年度ごと

利用者

経営者、経理担当者、金融機関等

経営者、株主、投資家、金融機関、税務署等

法的な提出義務

なし

あり

主な目的
試算表

帳簿の内容や残高を確認する

決算書

経営成績・財政状態を外部に報告する

作成するタイミング
試算表

期中、決算に入る前段階

決算書

決算時

作成頻度
試算表

月次や四半期ごと等

決算書

事業年度ごと

利用者
試算表

経営者、経理担当者、金融機関等

決算書

経営者、株主、投資家、金融機関、税務署等

法的な提出義務
試算表

なし

決算書

あり

決算書の種類や作成の目的、見方についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

関連記事:「決算書とは?作成の目的や種類、財務三表の見方を分かりやすく解説」

試算表を作成する目的・役割

試算表は決算書と異なり、法的な作成義務はありませんが、適切な決算や経営状況の把握に重要な役割を果たします。また、経営状況を示す資料として提出を求められるケースもあります。

この章では、試算表を作成する目的や役割を解説します。

  • 仕訳や転記にミスがないかを確かめる
  • 経営状況を把握する
  • 資金調達時の説明資料として活用される

仕訳や転記にミスがないかを確かめる

試算表を作成し、借方・貸方の合計が一致しているか確認することで、仕訳や転記に誤りや漏れがないかを確認できます。

月次で試算表を作成していれば、仕訳ミスや総勘定元帳からの転記漏れ、二重計上等の誤りを早期に発見しやすくなり、決算時の負担軽減や税務リスクの低減につながります。

経営状況を把握する

試算表は、経営状況を把握するうえでも重要な役割を果たします。

決算書は一定期間の最終的な業績を知るのに役立つのに対し、試算表は月次や四半期ごとに作成することで、期中の経営状況をタイムリーに把握できるのが特徴です。

  • 売上が予測通りに推移しているか
  • コストが想定よりもかさんでいないか
  • 売掛金が増えすぎていないか 等

こうした状況を早期に把握することで、軌道修正が可能となり、資金繰りの悪化防止や、経営状況の変化に応じた的確な経営判断につながります。

資金調達時の説明資料として活用される

試算表は、融資等の資金調達を行う際に、経営状況を確認する資料として用いられることがあります。

例えば、日本政策金融公庫の創業融資では、決算書や登記簿謄本に加えて、直近の試算表等の提出を求められる場合があります。

決算から数ヵ月経過している場合、決算書だけでは現在の経営状態を把握できません。試算表を提出することで、直近の売上推移や利益状況を示すことができ、融資審査のスピードや精度を高めることにつながります。

また、資金調達後も定期的に試算表を提出することで、最新の経営状況を示す説明資料として活用できます。

試算表の見方と作り方

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試算表には以下の3種類があります。

試算表の種類 内容

合計試算表

総勘定元帳から各勘定の借方合計・貸方合計を集計して作成した試算表

残高試算表

総勘定元帳から各勘定の残高を集計して作成した試算表

合計残高試算表

合計試算表と残高試算表を一つにまとめた試算表

上記に加え、決算時に作成する試算表として「決算整理前試算表」および「決算整理後試算表」があります。それぞれの見方や作り方を解説します。

合計試算表

合計試算表は、各勘定の借方合計・貸方合計を集計したものです。

「借方合計と貸方合計が一致しているか」を確認することで、仕訳や転記が正しく行われているかを判断できます。一致していなければ、仕訳ミスや総勘定元帳への転記ミス、二重計上、勘定科目の誤り等が考えられます。

また、合計試算表では勘定ごとの取引総額を把握できるため、取引規模や偏りの把握にも役立ちます。合計試算表は以下の手順で作成しましょう。

  1. 総勘定元帳で各勘定科目の借方合計・貸方合計を計算する
  2. 試算表の左側に借方合計額、右側に貸方合計額を転記する

残高試算表

残高試算表は、各勘定の残高を集計したものです。例えば、現金の借方残高が「3,000,000」、貸方残高が「1,000,000」であれば、借方に「2,000,000」と記載します。合計試算表と同様に、ミスがなければ借方残高と貸方残高の合計は一致します。

残高試算表では、各勘定の残高を把握できるため、売上の進捗やコストの推移、資金繰り状況等を把握するのに役立ちます。作り方は以下のとおりです。

  1. 総勘定元帳で各勘定科目の借方合計・貸方合計を計算する
  2. 各勘定科目の借方合計・貸方合計を差し引きして残高を計算する
  3. 試算表に転記する

合計残高試算表

合計残高試算表は、合計試算表と残高試算表を組み合わせたものです。借方残高と貸方残高、借方合計と貸方合計のそれぞれの合計が一致します。

合計残高試算表では、各勘定の取引総額と残高を一覧で確認できるため、経営状況を把握しやすいことが特徴です。以下の流れで作成しましょう。

  1. 総勘定元帳で各勘定科目の借方合計・貸方合計を計算する
  2. 各勘定科目の借方合計・貸方合計を差し引きして残高を計算する
  3. 合計と残高を試算表に転記する

手書きやExcelの場合は作成に手間がかかりますが、会計ソフトを利用すれば自動で作成できます。

決算整理前試算表・決算整理後試算表

決算整理前試算表と決算整理後試算表は、期中の取引が終わった後、決算時に作成する試算表です。

決算整理前試算表は、決算整理の前段階で、総勘定元帳の残高を集計し、決算整理前の財務状況を確認するために作成します。その後、決算整理(期末に必要な調整)を行って帳簿残高を確定させ、決算整理後試算表を作成します。

いずれの試算表も、期中に作成する試算表と同様に借方合計・貸方合計は一致します。

試算表の貸借が一致しない場合の原因と対処法

試算表の貸借が一致しない場合は原因を特定し、以下の方法で修正を行います。

試算表の貸借が一致しない原因 対処法

試算表を合計する際の計算ミス

借方合計・貸方合計を再計算する

試算表への転記ミス

総勘定元帳と試算表を照合し、修正する

総勘定元帳への転記ミス

仕訳帳と総勘定元帳を照合し、記載漏れや二重計上等を修正する

仕訳ミス

仕訳帳の該当取引を確認し、正確な金額や勘定科目に修正する

修正後は改めて試算表を作成し、貸借が一致するかどうかを確認しましょう。

また、貸借が一致していても、帳簿上の預金残高と実際の銀行残高が一致していなければ、正確な試算表とは言えません。そのため、法人口座の入出金明細と照らし合わせ、未記帳の取引がないか確認することが不可欠です。

試算表を作成する手段

試算表は主に以下の手段で作成できます。

  • 手書きで作成する
  • Excelで作成する
  • 会計ソフトを活用する

手書きで作成するメリットは、会計の仕組みへの理解が深まり、数字の流れや変化を把握しやすくなる点です。一方、取引が多い場合は作成の負担が大きく、計算ミスや転記ミスも起こりやすくなります。

Excelで作成すると計算ミスが少なくなり、グラフを活用すれば数字の可視化や分析も行えます。無料のテンプレートを活用すれば、Excelに慣れていない場合でも作成が可能です。

さらに、会計ソフトを利用すれば、日々の取引を仕訳として入力するだけで、総勘定元帳や試算表を自動作成できます。導入には費用がかかりますが、会計処理の負担を大幅に軽減できる可能性があります。

適切な資金管理に法人口座を活用しよう

正確な試算表や決算書を作成し、申告・納税を行うためには、設立直後から資金の流れを明確に把握できる体制を整えることが重要です。

資金管理体制が整っていれば、資金の流れが可視化され、日々の仕訳や試算表・決算書の正確性が高まります。さらに、資金繰りの悪化を防ぎやすくなる点や、正確な数値に基づいた経営判断が行いやすくなる等のメリットがあります。

法人設立後は早い段階で法人口座を開設し、法人と個人の資金を明確に分けて管理しましょう。

みずほ銀行の法人口座は、インターネットで24時間お申し込みでき、来店不要で手続きが完結します。創業直後から使える便利なサービスをお得にご利用いただける、創業期向け特典もご用意しています。

さらに、イノベーティブな事業に取り組むスタートアップ企業(イノベーション企業)向けの会員制サービス「M’s Salon」を運営し、必要不可欠な経営知識、事業遂行ノウハウ、ビジネス拡大機会、資金調達サポート等を提供しています。

資金管理にとどまらず、創業期から多彩なサポートを希望する方は、ぜひみずほ銀行の法人口座をご検討ください。

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まとめ

試算表とは、総勘定元帳から各勘定を集計して作る一覧表です。期中や決算手続に入る前に作成され、仕訳や転記に誤りがないかを確認し、適切な決算を行ううえで重要な役割を果たします。

また、月次や四半期ごとに作成することで、経営状況をタイムリーに把握でき、迅速な経営判断が可能になります。

税務リスクを抑え、経営の安定につなげるためにも、正確な試算表を作成するとともに、資金の流れを明確に把握する管理体制を整えましょう。

来店不要で24時間受付(メンテナンス時間:日曜日 0時00分~9時30分を除く)

法人口座開設のお申込方法やお得な特典等の詳細は、以下のページをご確認ください。

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監修者

安田 亮

安田 亮(やすだ りょう)

  • 公認会計士
  • 税理士
  • 1級FP技能士

1987年香川県生まれ、2008年公認会計士試験合格。大手監査法人に勤務し、その後、東証一部上場企業に転職。連結決算・連結納税・税務調査対応などを経験し、2018年に神戸市中央区で独立開業。

HP:https://www.yasuda-cpa-office.com/

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