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賃金台帳とは?記載事項や保存期間、書き方、給与明細との違いを解説

掲載日:2026年5月8日起業準備

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賃金台帳は、従業員ごとの賃金の支払い状況や賃金計算の基礎となる事項を記録する帳簿です。賃金の支払いに関する書類には給与明細もありますが、両者は目的や記載内容が異なります。

また、賃金台帳の作成・保存は、従業員を雇用する事業主に法令上義務づけられているため、法令違反とならないよう、適切な作成方法や管理方法を押さえておくことが重要です。

本記事では、賃金台帳の概要、対象となる従業員や具体的な記載事項、知っておくべき項目や作成上の注意点を紹介します。

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  • *記事の制作にあたっては、外部の協力会社に一部業務を委託しています。監修者は、情報の正確性・公平性の観点から監修を行っており、特定の商品やサービスをおすすめするものではありません。

賃金台帳とは

賃金台帳は、労務管理上、事業者に作成・保存が求められる帳簿です。具体的にどのようなものなのか、帳簿の概要を確認しておきましょう。

賃金台帳は法定三帳簿の一つ

従業員を雇用する事業者が作成・保存すべき、代表的な3つの帳簿を「法定三帳簿」といいます。いずれも労務管理に関わる内容を記す帳簿で、賃金台帳の他、労働者名簿と出勤簿(タイムカード等)を指します。

  • 賃金台帳
    従業員ごとの賃金の支払い状況や、賃金計算の基礎となる事項を記載する帳簿です。従業員を雇用する使用者(事業主)には、労働基準法第108条により賃金台帳の作成と保存が義務づけられています。賃金台帳は原則として事業場(事業所)単位で作成するため、複数の事業場を運営している場合は、事業場ごとに作成する必要があります。
  • 労働者名簿
    労働基準法により使用者に作成・保存が義務づけられている帳簿。保存期間は原則5年ですが、経過措置として当分の間は3年とされています。日雇い労働者を除く従業員について、氏名や住所等の事項を記載します。なお、必要な記載事項を満たす範囲で、賃金台帳を労働者名簿と同一の書類で兼ねる運用も可能です。
  • 出勤簿(タイムカード等)
    労働時間や休日等、従業員の勤務時間を記録するための書類。出勤簿(タイムカード等)を含む労働関係書類には、原則5年(経過措置として当分の間3年)の保存義務があります。一方で、作成様式については法律上の定めが一律にあるわけではないため、厚生労働省の資料等を踏まえて記録項目を整備することが重要です。

賃金台帳と給与明細の違いは作成する目的

賃金台帳の記載事項と類似する書類として、「給与明細(給与支払明細書)」があります。内容が似ているため、給与明細を賃金台帳の代わりにできると思われるかもしれませんが、両者は作成する目的が異なります。

  • 賃金台帳:使用者に作成・保存が義務づけられている帳簿で、労務管理の基礎となる記録
  • 給与明細:支給額や保険等の控除額を記載した明細で、従業員一人ひとりに交付する

このように、賃金台帳と給与明細には共通する記載項目もありますが、法令上求められる記載事項や作成目的が異なります。そのため、給与明細には労働時間等の記載が含まれないことも多く、原則として賃金台帳の代用はできません。

ただし、給与明細に賃金台帳の法定記載事項(労働時間数等)がすべて含まれており、保存期間(原則5年、当分の間3年)も満たす形で管理している場合には、賃金台帳として取り扱われることもあります。

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賃金台帳の対象となる従業員

賃金台帳の対象となるのは、原則として、使用者(事業者)が雇用する労働者です。

社員・契約社員・アルバイト・パートなど雇用形態を問わず、原則として雇用する労働者が対象となります。また、日々雇い入れられる者(日雇い労働者)についても、賃金台帳の作成対象です。

また、役員であっても、兼務役員など労基法上の「労働者」としての性質を併せ持つ場合には、賃金台帳の対象となります。

ただし、派遣労働者は派遣元が雇用しているため、賃金台帳は派遣元の事業者が作成・記載します。そのため、派遣先の事業者の賃金台帳では原則として記載の対象外となります。

賃金台帳に必要な7つの記載事項

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賃金台帳には必ず記載しなければならない項目が法律(労働基準法施行規則第54条)で定められています。

  1. 氏名
  2. 性別
  3. 賃金の計算期間
  4. 労働日数・労働時間数
  5. 時間外・休日・深夜の労働時間数
  6. 基本給や手当等の種類と金額
  7. 控除される項目と金額

上記のうち、記載時に特に注意すべき項目を詳しく解説します。

賃金の計算期間

賃金の計算期間とは、賃金の支払いに際して計算対象となる期間のことです。例えば、毎月25日を締め日とする事業者の場合は「1月26日から2月25日」、毎月末日を締め日とする事業者の場合は「1月1日から1月31日」のように記載します。

ただし、日々雇い入れられる者(日雇い労働者)については、賃金の計算期間を記載しない取り扱いとされています。

労働日数・労働時間数

労働日数・労働時間数とは、先ほどの賃金の計算期間において従業員が実際に働いた日数と時間数のことです。

労働日数には、所定労働時間に加えて、時間外労働や休日労働等の時間数も含めて記載します。休日に出勤した日がある場合は、その日を労働日に含めて記載します。

また、有給休暇を取得した日については、賃金計算上、所定労働日に準じて扱うため、運用に応じて労働日数(または有給取得日数)として記載します。

例えば、1日8時間・月22日の正社員が、欠勤せずに休日出勤を2日(各4時間)したとします。この場合、(休日出勤日を労働日に含める運用なら)、労働日数は「24日(基本の出勤日数22日+休日出勤2日)」となります。労働時間数は「176時間(8時間×22日)+8時間(4時間×2日)=184時間」です。

労働日数・労働時間数は、適正な賃金計算だけでなく、勤務状況が法定労働時間等の枠内に収まっているかを確認するうえでも重要な項目です。

労働基準監督官による調査でも確認されやすい項目のため、記載ミスがないよう注意が必要です。

時間外・休日・深夜の労働時間数

時間外・休日・深夜の労働時間数とは、以下のような内容を記載する項目です。

  • 時間外労働時間数:法定労働時間(原則、1日8時間・週40時間)を超えて働いた時間数
  • 休日労働時間数:法定休日(週1日または4週4日の休日)に働いた場合の時間数
  • 深夜労働時間数:午後10時から午前5時までに働いた場合の時間数

これらの労働時間数は、割増賃金(時間外手当等)が適切に支払われているかを確認するうえで重要な判断材料となります。法定労働時間を超えて労働させる場合は、36協定(労働基準法第36条)を締結し、労働基準監督署へ届出を行う必要があります。あらかじめ手続きを確認しておきましょう。

なお、「管理監督者」に該当する場合、通常、時間外・休日労働については割増賃金の対象外となるため、時間外・休日労働時間数の記載は省略されることがあります。一方で、深夜労働は割増賃金の対象となるため、深夜労働時間数は記載しておくことが望ましいです。

基本給や手当等の種類と金額

基本給や手当等の種類と金額は、従業員に支払う賃金の内訳を記載する項目です。賃金の総額ではなく、基本給や時間外手当(割増賃金)、通勤手当、扶養手当、役職手当等、支給項目ごとの金額を内訳として分かりやすく記載します。

なお、パートやアルバイトの賃金を時給で支払う場合は、「時給×総労働時間(時間数)」のように記載します。

控除される項目と金額

控除される項目と金額には、税金や保険料等、支給額(賃金)から控除される項目と金額を記載します。記載項目には、例えば所得税や住民税、社会保険料(厚生年金保険料・健康保険料等)があります。

賃金台帳の書き方に決まりはない

労働基準法で作成が義務づけられている賃金台帳ですが、法令で一律の様式は定められていません。法定の記載事項を満たしていれば、自社の運用に合わせて作成できます。

また、必ずしも書面で用意する必要はなく、給与計算ソフトやExcel等で作成したデータでも、一定の要件を満たして電子保存していれば、帳簿として取り扱うことができます。

電子帳簿で作成・保存する場合は、次の要件を満たす必要があります。

  • 画面上に表示し、印字できること
  • 労働基準監督官の検査時等に、直ちに必要事項を表示・提出できる状態であること
  • 誤って消去されないこと
  • 長期にわたって保存できること

厚生労働省のウェブサイトでは、賃金台帳のテンプレートが無料でダウンロードできます*1)*2)。作成時の参考として活用すると良いでしょう。

賃金台帳の保存期間は原則5年(当分の間3年)

賃金台帳は作成に加えて、労働基準法第109条により保存も義務づけられています。

従来の保存期間は3年でしたが、2020年4月施行の改正により本則は5年に延長されました。なお、経過措置により「当分の間」は3年とされています。

起算日については、賃金台帳に最後に記載した日を基準に整理されますが、賃金の支払日がそれより遅い場合は支払日を基準とする取り扱いも踏まえ、保存期間(本則5年/当分の間3年)を満たすよう管理すると良いでしょう。

ただし、2026年3月時点では、経過措置により「当分の間」保存期間は3年とされています。経過措置の終了時期は明示されていないため、将来の変更にも対応できるよう、5年保存を前提に管理体制を整えておくことが望ましいです。

賃金台帳に関する注意点

賃金台帳の作成や保管は法令で定められており、使用者(事業主)は適切に取り扱う必要があります。そこで、賃金台帳について知っておくべき注意点を紹介します。

作成や保存を怠ると罰金を科される可能性がある

賃金台帳は、作成と一定期間の保存が義務づけられている帳簿です。賃金台帳の未作成、記載不備、保存期間違反等がある場合、労働基準法第120条に基づき、30万円以下の罰金が科される可能性があります。

ただし、実務上は、違反が疑われる場合に労働基準監督署から是正指導(是正勧告)等を受けることが多く、状況に応じて対応が求められます。是正勧告を受けた場合は、期日までに是正報告書を提出する等、速やかに対応することが重要です。

必要な場面ですぐ提示できるように備えておく

賃金台帳は、社内に保管するだけではなく、様々な手続きで必要となることがあります。

例えば、雇用保険に関する手続きの場面で、賃金台帳の提出を求められることがあります。また、雇用調整助成金をはじめとする各種助成金の申請時にも、賃金台帳の提出を求められる場合があります。

これは、事業主(使用者)が法令を遵守しているかを審査する際に、賃金台帳の記載内容が判断材料の一つとなるためです。

また、労働基準監督署の調査(臨検監督)では、賃金台帳の提示・提出を求められることがあります。臨検監督とは、労働基準関係法令の違反の有無等を確認するために、労働基準監督官が事業場(事務所・工場等)に立ち入って行う調査を指します。

臨検監督は予告なく行われる可能性もあるため、賃金台帳は「求められた時にすぐ提示できる状態」にしておくことが重要です。

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関連記事:「法人口座開設におすすめの金融機関は?選び方とメリット・デメリット」

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まとめ

賃金台帳は、労務管理上作成・保存が求められる帳簿(法定帳簿)で、従業員に支払う賃金や労働日数・労働時間数等を記録する帳簿です。使用者(事業主)には、賃金台帳の作成に加えて一定期間の保存も義務づけられています。

様式は自由ですが、賃金台帳には法定の記載事項や保存期間があるため、要件を把握したうえで適切に運用する必要があります。作成内容や保存期間等に不備があると、罰金を科される可能性もあるため注意が必要です。

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監修者

古関 俊祐

古関 俊祐

  • 弁護士

弁護士法人HAL代表弁護士。消費者金融、銀行ローン各社との債務整理、過払金請求事件を多数取り扱い、多くの依頼者からの相談を受けています。分かりやすく、人当たりの良い弁護士になることを目標に、日々の業務を行っています。債務整理案件だけでなく、保険や不動産など財産にまつわる問題、離婚や相続など家庭内の問題など、個人の生活において避けては通れない様々な問題について手広く対応しています。地元である東京都葛飾区の新小岩にて新小岩法律事務所を開設後、弁護士法人HALを設立し秋葉原と新小岩にオフィスを構えて活動しています。好きな言葉は明朗会計。趣味は、プロ野球観戦でシーズン中はしょっちゅう横浜スタジアムに足を運んでいます。

HP:https://shinkoiwa-law.jp/

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