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SOLUTION ソリューション

流体解析ソフトFrontFlow/blueを活用した大規模流体解析サービス

概要

乱流の準直接計算による高精度予測を最大の特徴とする流体解析ソフトウエアFrontFlow/blue(FFB)を活用した解析サービス、コンサルティングサービス、カスタマイズサービスを提供します。FFBは東京大学生産技術研究所で開発されたフリーソフトであり、当社は商用利用ライセンスを有しています。当社は10年以上にわたり、FFBの開発、解析、コンサルティングの実績を有しており、ここで得たノウハウを生かしたサービスを提供します。

特徴

1. Large Eddy Simulation (LES)解析による乱流の高精度予測

製品まわりの水や空気の流れはほとんどの場合、乱流状態になっており、ここには微小な渦が多数存在します。例えば、時速100キロメートルで走行する車のまわりに大きさ0.5ミリ程度の渦が多数存在し、これらの非定常な運動が流れの非定常特性を決めます。従来の手法では、これらの運動による効果をモデル化しますが、LES解析ではこれらの運動を直接計算することにより非定常性の強い流れ現象を高精度に予測することができます。

2. “柔軟”かつ“手軽”にマルチフィジックス解析を実施可能

LES解析では乱流中の微小な渦の運動を計算するために細かなメッシュデータが必要となり、その結果、計算は大規模になります。FFBは計算中に計算格子を自動細分化する機能を有しており、これにより大規模解析を容易に実行することが可能です。また、PCクラスターから京に代表されるスーパーコンピューターまで多様な計算機で高速に動作する技術が実装され、現状のスパコンを活用すれば最大1,000億グリッドの計算が可能です。

図1
スーパーコンピューター京におけるFFBのベンチマークテスト結果(提供:東京大学生産技術研究所)

3. 工学応用実績

ターボ機械内部流れ(ポンプ、ファン、水車、風車等)、輸送機器(車、船舶)等の分野において多数の応用実績を有しています。

適用事例へ

図2
400億グリッドを用いた車体まわり流れ計算(提供:スズキ株式会社)

開発体制

FFBは、文部科学省事業(「富岳」成果創出加速プログラム「AIの活用によるHPCの産業応用の飛躍的な拡大と次世代計算基盤の構築」)において開発が継続されています。

機能詳細

基本機能

支配方程式:3次元非圧縮Navier-Stokes方程式
乱流解析手法:Large Eddy Simulation, Detached Eddy Simulation
空間離散化:有限要素法(六面体要素、四面体要素、三角柱、ピラミッドをサポート)
運動方程式解法:クランクニコルソン法 (時間・空間2次精度)
連続の式解法:Fractional 法

オプション機能

1. メッシュ自動細分化機能

計算実行中にメッシュデータを自動細分する機能をサポートします。これにより、ユーザがメッシュの細分化を指定するだけで計算精度の向上が実現します。また、最規模な解析を容易に実行でき、最大1,000億規模の大規模解析が実行可能です。

図1
Refine解析による予測精度の改善例、円柱まわり流れ解析(提供:東京大学生産技術研究所)

2. オーバーセット法に基づくMulti-Frame計算機能

複数の領域に対しメッシュを独立に計算しそれぞれの領域に静止系・回転系を指定可能。これにより、ターボ機械における動静翼干渉の計算が可能となります。

図2
プロペラまわりの流れ解析(提供:東京大学生産技術研究所)

3. 自由表面計算機能

VOF法による自由表面解析機能をサポートします。

図3
円柱まわりの事由表面流れ解析(提供:東京大学生産技術研究所)

4. 流体音響連成解析機能

FFBのサブシステムであるFrontFlow/blue-ACOUSTICS(FFBA)は大規模な音響解析をサポートします。FFBおよびFFB-Aを連成して使用することにより流体音響連成解析が可能となります。

図4
遠心送風機から発生する空力騒音の予測(提供:東京大学生産技術研究所, 早稲田大学)

適用事例

【適用事例(1)】 車室内騒音の予測

自動車運転時の快適性という観点より、車室内騒音の低減が重要です。シミュレーションにより騒音の予測が可能になれば、騒音発生メカニズムの理解や騒音低減に有用な情報を得ることができます。東京大学生産技術研究が実施した「HPCI戦略プログラム・分野4次世代ものづくり」における実証研究の一環として、車室内騒音を予測するため流体・構造・音響連成計算を実施しました。ここでは、当社が担当した流体解析の結果を示します。この計算では、車体表面のミリメータオーダーの微小な渦の運動を計算するため最大400億グリッドの計算を実施し、車体表面の圧力変動を高精度に予測できることを確認しています。

図1
車体表面の表面の渦度の可視化結果および圧力変動スペクトルの比較(提供:スズキ株式会社)

【適用事例(2)】 遠心送風機から発生する騒音の予測

ファンや送風機にとって静音性は製品競争力をきめる大きな要素のひとつであるため、その予測技術の確立が求められています。東京大学生産技術研究が実施した「HPCI戦略プログラム・分野4次世代ものづくり」における実証研究の一環として遠心送風機から発生する空力騒音の予測を実施しました。ここでは、遠心送風機内部流れのLES解析と遠心送風機まわりの音響解析を連成させる流体音響連成解析を実施しました。遠心送風機内部の壁面近傍のサブミリオーダーの微小な渦の運動を直接計算するLES解析により音源である表面圧力変動を高精度に予測できること、および、その後の音響解析により送風機から発生する空力騒音を高精度に予測できることを確認しました。

図2
遠心送風機から発生する空力騒音の予測(提供:東京大学生産技術研究所、早稲田大学)

【適用事例(3)】 風車性能予測

風車の設計や性能予測には翼素運動量理論 (BEM, blade element momentum theory) が実用的に用いられていますが、3次元の複雑かつ非定常挙動である風況の影響を取り入れることができないため、流体解析による高精度な性能予測が期待されています。当社ではHPCI利用研究課題(課題名:風況データを用いた実機風車の性能評価シミュレーション、実施期間:2012年9月~2014年3月)において、アメリカ国立再生可能エネルギー研究所 (NREL) が行った実験に用いた2枚翼のモデル風車 (NREL S809)を対象に風車周り流れの検証解析を実施しました。その結果、大規模LES解析により予測精度の向上が期待できることを示しました。

図3

その他事例 (著者に当社コンサルタントが含まれるFFBを用いた解析実績)

・Kato, C., Yamade, Y., Wang, H., Guo, Y., Miyazawa, M., Takaishi, T. and Takano, Y., Numerical Prediction of Sound Generated from Flows with a Low Mach Number, Computers & Fluids, Vol. 36 No. 1 (2005), pp. 53?68.
・Tatsuo Nishikawa, Yoshinobu Yamade, Masaru Sakuma, Chisachi Kato, Application of Fully-resolved Large Eddy Simulation to KVLCC2 -Bare Hull Double Model at Model Ship Reynolds Number-,日本船舶海洋工学会論文集, Vol. 16 (2012), pp. 1-9, 2012/12
・吉村忍, 徳永健一, 杉本振一郎, 奥田洋司, 末光啓二, 加藤千幸, 山出吉伸, 吉村英人,並列モデル細分化による大規模有限要素解析の効率化,日本計算工学会論文集,Vol. 2013 (2013), Paper No. 20130012.
・長原孝英、山出吉伸、加藤千幸、松井純、ポンプ吸込水槽の非定常解析、ターボ機械、2015年9月号
・吉村英人,山出吉伸:LESによる風況および風車周り流れの解析,みずほ情報総研技報,Vol. 7,No. 1,(2015), 19-24.
・Yang GUO, Chisachi KATO, Yoshinobu Yamade, Yutaka Ohta, Taku Iwase, Ryo Takayama, Numerical Prediction of Noise from the Internal Flow in a Centrifugal Blower, ASME-JSME-KSME Joint Fluids Engineering Conference 2015(AJK2015-FED), 2015.7.26-31, Seoul,Korea
・Yoshinobu Yamade, Chisachi Kato, Takahide Nngahara, Jun Matsui, Large Eddy Simulation of Unsteady Vortices in a Pump Sump, ASME-JSME-KSME Joint Fluids Engineering Conference 2015 (AJK2015-FED), 2015.7.26-31, Seoul, Korea
・Y. Yamade, at el, “Prediction of pressure fluctuation in a centrifugal blower by large eddy simulation”, AICFM12-139
・Y. Guo, at el, “Computation of noise from the internal flow in a centrifugal blower”, AICFM13-1375.
・Y. Yamade, at el, “Prediction of aeroacoustical interior noise of a car, part-1 prediction of pressure fluctuations on external surfaces of a car” SAE Technical Paper 2015-01-0401, 2016.
・Iida, K., at el, “Prediction of aeroacoustical interior noise of a car, part-2 Structural and acoustical analyses” SAE Technical Paper 2015-01-0235, 2016.
・Olivier Pacot, Chisachi Kato, Yang Guo, Yoshinobu Yamade, Francois Avellan, Large Eddy Simulation of the Rotating Stall in a Pump-Turbine Operated in Pumping Mode at a Part-Load Condition, Journal of Fluid Engineering, 2016 Vol 138 111102 1-11

サービス

解析サービス

・データ作成、解析実行、解析結果の分析を実施します。
・富岳を含むスーパーコンピューターのトライアルユースの申請やPCクラスターの導入に対する支援をします。

コンサルティングサービス

・導入サポート:FFBの導入から、解析の立ち上げまでをサポートします。
・解析コンサルティング:データ作成から、解析実行、分析までをサポートします。

カスタマイズサービス

・お客さまのニーズに応じた新たな機能を提案、開発しFFBに実装します。

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