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SOLUTION ソリューション

インシリコ創薬を指向したエストロゲン受容体のリガンド結合性予測

背景及び目的

創薬探索過程のうち、計算によるインシリコスクリーニングを効果的に行うためには、計算時間と計算精度がともに重要です。従来の古典力場による手法は、高速である半面、計算精度に限界があることが指摘されています。ここでは、フラグメント分子軌道(FMO)法を用いて、精度の高い量子化学計算によってリガンド結合性の予測を行った例を紹介いたします。

解析事例

乳がん、子宮がん、骨粗しょう症等の創薬ターゲットであるエストロゲン受容体(ER)と8種類のリガンド化合物との結合エネルギーを評価し、結合実験値との比較を行いました。計算精度はFMO-HF/STO-3Gを用いました。電子相関を考慮した、より精度の高いMP2/6-31G*計算でも同等の結果が得られています。

成果及び展望

FMO法を用いた量子化学計算の結果、8種の化合物に関して、結合実験とFMO計算値との間によい相関が得られました(相関係数R=0.84)。実験値のない3種の化合物についても計算による予測値が得られます。インシリコによる結合性の高精度予測の可能性を示し、論理的創薬に役立つことが期待されます。

エストロゲン受容体とリガンドの複合体構造
計算に用いたエストロゲン様化合物(リガンド)
計算値と実験値の相関関係

参考文献

K. Fukuzawa, K. Kitaura, M. Uebayasi, K. Nakata, T. Kaminuma and T. Nakano “Ab initio Quantum Mechanical Study of the Binding Energies of Human Estrogen Receptor  with its Ligands: An Application of Fragment Molecular Orbital Method” J. Comp. Chem., 26, 1-10 (2005).

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