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アルバイトを長期的に戦力化するポイントとは?

掲載日:2020年4月24日人材戦略

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コストと時間を費やし、採用・教育したアルバイトが短期間で辞めてしまい、期待していた投資効果が得られなかった経験はありませんか。アルバイトがすぐに辞めないようにするためには、人を育てるという観点でアルバイトに権限委譲を行うことや、コミュニケーションを工夫することが大切です。
特に小売業などにおいては、従業員に占めるアルバイトの割合が高く、お店にとってアルバイトは売上を大きく左右する非常に大きな戦力といえ、アルバイトの能力がお店の業績にも大きく影響するでしょう。アルバイトに戦力になって貰うためには、「人材を育てる」という観点で様々な工夫や、教育をするノウハウが必要となります。本稿ではアルバイトに長期的に働いてもらい、戦力になってもらうためのポイントについて説明します。

「人材を育てる」といった観点で工夫するポイント

ポイントは以下の3点です。

  1. 1.権限委譲
  2. 2.コミュニケーション
  3. 3.コーチング

1.権限委譲

アルバイトが離職する理由はいくつかありますが、その中の1つに担当業務が単純で「やりがい」を感じない、といった理由があげられます。アルバイトが仕事に対する「やりがい」を見出せれば、辞めたいと考えるようになる可能性も低くなるでしょう。社員と同様にアルバイトに対しても、権限と責任を与え、担当業務の範囲を広げることで、やりがいを感じるよう促すことが可能です。

例えば、レジ打ちや品出しなどの単純業務ばかりではなく、担当フロアを与えて商品の発注や陳列なども任せるなどの権限を付与し、 売上や利益への責任を与えるといった方法があります。お店としても、フロアにおける売れ筋や顧客のニーズを理解しているアルバイトを効率的に活用できるといったメリットがありますし、権限委譲されたアルバイトは、自ら売れ筋商品の分析や、陳列の工夫をするようになり、「やりがい」を感じることにもつながるでしょう。

2.コミュニケーション

アルバイトが働きやすい職場にするには、コミュニケーションも非常に重要になります。例えば小売店であれば、店の責任者である店長は、アルバイトに世間話でも仕事の話でも良いので、積極的に声をかけてあげましょう。アルバイトの趣味などを把握して、話に乗ってくるようなアプローチが望ましく、また職場における飲み会などで打ち解けたりするケースもあるので、ミーティングという形で定期的に飲み会などを開催するのも、理解しあえるきっかけになり得るでしょう。

3.コーチング

経営者や店長が、コーチングスキルを身に付けアルバイトと接することにより、アルバイトが自ら考えて行動するようになることにも期待できるでしょう。実際に、管理者にコーチング教育を行い、コーチングの考えに基づきアルバイトなどのスタッフとコミュニケーションをとることで、業績を伸ばしている企業も見受けられます。

コーチングのテクニックにはいくつかありますが、傾聴と質問に関するテクニックを紹介します。

  1. (1)傾聴
    コミュニケーションにおいて非常に大切なことは、相手の話を聴くことです。ここでの「聴く」は、ただ話を聞いているのではなく、相手の立場になりきちんと聴くことです。作業をしながら聞いたりしては、相手も真剣に話す気にはならないでしょう。また、作業中に話しかけられたら、作業はいったん止めて相手の話を聴くことを心がけましょう。傾聴はコーチングのスキルの基本になります。
  2. (2)質問
    コーチングにおいては、「拡大質問」、「未来質問」、「肯定質問」を積極的に活用すると効果的と考えられます。
    • 拡大質問
      答えが1つである「特定質問」ではなく、答えが複数あり、考えて答える「拡大質問」を使ってみましょう。この仕事は好きですか?(特定質問)」の場合には、回答が「はい」、「いいえ」でその後の話が続きません。「君は、どんな仕事がやりたいのですか?(拡大質問)」などの質問の場合には、いろいろな答えがでてくるのでその後の話が広がります。
    • 未来質問
      過去形の言葉を含む「過去質問」ではなく、未来形の言葉を含む「未来質問」を使ってみましょう。「どうして接客しなかったのですか?(過去質問)」よりは、「接客するにはどうしたらよいと思いますか?(未来質問)」の方が、言われた方は前向きに考えるでしょう。
    • 肯定質問
      否定的な言葉(・・・ない)を含む「否定質問」ではなく、否定的な言葉を含まない「肯定質問」を使ってみましょう。どうしてお客さまとうまく話せないのですか?(否定質問)」よりは、「どうしたらお客様とうまく話せるようになると思いますか?(肯定質問)」の方が、言われた方は前向きに考えるでしょう。

このように、アルバイトなどと話すときには意識してコーチングテクニックを使うと効果的と考えられます。責任者や店長がこのようなスキルを身に付け、アルバイトの定着化につながる組織の雰囲気作りをめざしていきましょう。

本コンテンツは独立行政法人 中小企業基盤整備機構が運営するサイト「J–net21」(https://j-net21.smrj.go.jp/index.html)内の記事「ビジネスQ&A」(https://j-net21.smrj.go.jp/qa/hr/Q0157.html)を一部加筆・変更したものです。
上記の個別の表現については、必ずしもみずほ銀行の見解を示すものではありません。

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