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学生の共感を得るための新卒採用のコツとは

掲載日:2020年2月27日人材戦略

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労働人口が年々減少しており、人手不足が深刻化している状況下、大企業に比べて採用活動に割ける人的・資金的資源が乏しい中小企業は、より新卒採用で苦戦する機会が多いのではないでしょうか。一方で、就職倍率が数十倍~数百倍に達するほど学生が殺到する中小企業もあります。その明暗を分ける大きなポイントの1つは、自社の強みや理念、特色を、「学生目線」で情報発信し、学生の共感を引き出すことができるか否かです。採用段階で学生の理解を得られれば、応募者を増やすだけでなく、採用後にギャップを感じて離職する社員を減らす効果も期待できるでしょう。本稿では、新卒採用のコツについて紹介します。

新卒採用の3つのコツ

ポイントは以下の通りです。

  1. 1.自社の企業理念や強み、特色を見極める
  2. 2.共感を呼ぶ「学生目線」での情報発信
  3. 3.採用チャネルの多様化

1.自社の企業理念や強み、特色を見極める

採用が不得意な中小企業に共通する課題として、自社を差別化できないことがあげられます。ある私立大学の担当者が「自社の長所を聞かれると、判で押したように『アットホームな雰囲気』と答える中小企業が多い」と語るように、情報発信する側が、他社と差別化できるような自社の強みや特色、企業理念をきちんと整理できていないことが多いようです。

「学生は、企業側が考えるほど社名だけで就職先を選んでいない。入社後にどんな仕事をし、何ができるようになるかを重視している」(電子系の専門学校)という意見もあります。やる気のある学生ほど、将来のために自分がそこで何を習得できるのかを真剣に考えており、その様な学生を取り込むためには、老舗企業の伝統の味や技術、地域経済を支える基盤産業やニッチでも競争力のある工業技術など、社員として将来自分が何を学び、担っていくのか、その企業の持つ魅力を明確に伝える必要があるでしょう。

2.共感を呼ぶ「学生目線」での情報発信

経営者が考える強みが、必ずしも学生の共感を得るとは限りません。「何が会社の魅力となり、どう伝えたら学生に響くのか」それを一番良く理解しているのは自社の社員ではないでしょうか。自社のどこに魅力を感じて入社したのか、若手社員であれば「今の学生がどういった情報を求めているのか」というのも良く分かるでしょう。彼らが感じる会社の魅力を飾らずに伝えられれば、情報の信頼性が増し、学生への説得力も高まります。

また、良いところだけでなく、会社の中にあるマイナス面も誠実に伝えていく必要も一方であります。学生が重視する給与や休暇、各種手当などの情報も積極的に開示し、透明性を高めることが重要でしょう。また、大企業と同様とはいかなくとも、制度として改善できる点は真摯に取り組み、学生にアピールできる点をつくっていくことも重要でしょう。

絶対にやってはいけないのは、嘘や誇張を盛り込むことです。実態と異なる情報発信で関心を集めても、事実が分かったときに信頼を失うばかりか、厳しい批判にさらされてしまいます。インターネットでの情報交換があたり前の時代で、些細な誇張が招くリスクは想像以上に大きいです。また、せっかく入社しても「話が違う」と離職の要因になりかねず、結局は良い人材の採用・定着には結びつかないことも想定されます。

3.採用チャネルの多様化

就活支援サイトや中小企業に特化した就職説明会やセミナーなどの活用に加え、自社のウェブサイトやSNSなどを使って、先述したように学生の共感を呼ぶような、効果的な情報発信に積極的に取り組むことが効果的でしょう。また、地元の学校や自治体などと連携して、地域の産業や企業への理解や関わりを深めるような教育プログラムやインターンシップを設けるなどして、早期から学生への接点を増やし、理解や関心を高める努力も欠かせないことです。

本コンテンツは独立行政法人 中小企業基盤整備機構が運営するサイト「J–Net21(https://j-net21.smrj.go.jp/index.html)」内の記事「経営ハンドブック(https://j-net21.smrj.go.jp/handbook/hr/newhire.html)」を一部加筆・変更したものです。

上記の個別の表現については、必ずしもみずほ銀行の見解を示すものではありません。

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