ページの先頭です
メニュー

メニュー

閉じる
本文の先頭です

新社会人のためのストレスマネジメント「6月病の予防について」

掲載日:2019年5月7日人材戦略

キービジュアル

大型連休明け頃から、急に疲れやすくなったり、やる気を失ってしまったりする症状を、世間一般では「5月病」と呼ぶことがありますが、現在の医学では「適応障害」の一種であるとも言われています。

この5月病と似た心身の不調が、新社会人の間では、6月頃に発症する傾向にあるようです。俗に「6月病」と言われるこの症状は、なぜ発症するのでしょうか。本稿では新社会人が「6月病」にかかる原因と予防法について説明します。

学生に多い「5月病」と新社会人の間で増えている「6月病」

気力の低下や身体のだるさ・うつ等、心身の不調を引き起こす「5月病」「6月病」は、そもそも正式な病名ではなく通称です。

主な症状としては、「気持ちがふさぎがちになり、登校・出社意欲等がなくなってしまう」「身体を動かすことにも苦労し、勉強や業務はもちろん、通学・通勤すら辛くなる」「人と会話をするのも苦しく、休日は家に閉じこもりがちになる」「人と会っても表情が乏しく、いわゆる『うつ』気味の傾向になる」等があげられます。

上述した症状に加えて、言いようのない不安感や焦りに駆られたり、ときにはイライラが収まらなかったりすることも症状の一つです。「5月病」「6月病」の症状は人によって様々ですが、いずれにしても精神的に苦しみを伴うことが多いようです。

「5月病」「6月病」が発症する理由とは

「5月病」は様々な要因によって引き起こされると言われています。よく指摘される理由の一つに、これまで厳しい受験競争を続けてきた学生が、大学に入学したことで安堵し、目標を見失ってしまったり、新しい環境になかなか馴染めなかったりということがあげられます。そうした中で大型連休による完全休暇を経ることで、ぐったりとして何もする気がなくなってしまうのです。

また、新社会人は、6月頃にこの症状を訴える人が増えています。この「6月病」が発症する理由には、「5月病」と同様に複数の要因が考えられます。

例えば、近年みられる新人研修期間の長期化傾向です。入社から2ヵ月間の長期研修が終了する6月に、これまでたまった疲れやストレスが、心身の症状となって現れるのではないかと言われています。さらには、6月の梅雨の陰鬱な雰囲気の中での出勤が精神的な落ち込みをもたらしたり、気圧や天候の変化によって自律神経が乱れたりすること等も原因として考えられます。

「6月病」はどうすれば予防できる

「6月病」はすべての新社会人が発症するわけではありません。また、人によって原因も様々です。例えば、一流大学を卒業し、これまで挫折を経験したことのなかった新卒社員が、いくら努力すれども成果を出せずに焦燥感に駆られることで「6月病」に陥るケースも考えられます。また、これまでリーダーシップを発揮してきたタイプの新卒社員であれば、上司や先輩からの指示が自分の考えと食い違った結果、彼らとの関係に大きな亀裂を生じさせてしまったことで「6月病」にかかってしまうこともあり得ます。

ただ、いずれにせよ、「6月病」は誠実な努力家で真面目な人がかかりやすい傾向にあると言われています。だからこそ、新社会人や若手社員が「6月病」にかからないように、経営層や管理職はストレスマネジメントによる予防策を講じることが重要になってきます。

遅刻や業務でのケアレスミスが増える等、いつもと違うなと感じることがあれば、面談の機会を設けて相談に乗る等早めのサポートが必要です。その際、上司は聞き役に徹し、悩んでいる新社会人に話をさせて感情を整理させることで、ストレスの軽減を図ります。また、業務に関わる責任や負荷を少しずつ減らしていくことで、新社会人のストレス要因を取り除いていくようにしましょう。

新社会人が悩み始めたらすぐに相談できる体制や仕組みを構築することが、「6月病」の予防に効果的であり、若手人材の流出防止にもつながるでしょう。

もしも新社会人が「6月病」にかかってしまったら

「6月病」は心身に不調を与える苦しい症状です。「6月病」の対策としては、規則正しい生活や適度な運動等も効果的です。もし「6月病」になってしまったら、そのまま放置しておくのではなく、メンタルヘルス対策を行う担当者や外部の心療内科の協力を仰ぐことをお勧めします。

上記の個別の表現については、必ずしもみずほ銀行の見解を示すものではありません。
(記事提供元:株式会社ZUU)

その他の最新記事

ページの先頭へ