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企業が立ち返る原点「ビジョン・ミッション・バリュー」とは?

掲載日:2020年3月18日事業戦略

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企業の方向性を示す「ビジョン・ミッション・バリュー(VMV)」。社内では経営陣や従業員の指針となるほか、社外に対しては企業イメージの構築や採用ブランディングなどで大きな影響力を持ち、企業の組織力向上への貢献も期待出来ます。本稿ではビジョン・ミッション・バリューの基礎知識や作り方などを紹介します。

ビジョン・ミッション・バリューで結束を強め、社外に理念を発信

「ビジョン(Vision)」「ミッション(Mission)」「バリュー(Value)」のうち、ビジョンは「目標・志」、ミッションは「存在意義・役割」、バリューは「価値観」などと訳されます。

ビジョンは一般的にその企業のゴールを示すもので、将来の見通しや目標などが示されることが多く、ミッションはその企業が顧客や社会に対して果たすべき役割などを示します。そしてバリューはその企業の価値観を示すもので、「企業文化」を言語化する役割を担っているともいえるでしょう。

新たに企業が設立されるときや事業の立て直しの際などにビジョン・ミッション・バリューを策定・修正するときには、企業規模を問わずこの3つをそれぞれどう定義するかが重要です。

優れたビジョン・ミッション・バリューは全従業員を同じ方向に向かわせ、その企業の結束力を強めます。また、企業の業績が低迷しているときには、原点に立ち返るための「指針」としても機能します。

ビジョン・ミッション・バリューの好例を紹介

次に、実際の企業におけるビジョン・ミッション・バリューの策定の好例とされるものを紹介します。

人材関連サービスなどを展開するリクルートホールディングスは、ビジョンに「Follow Your Heart」、ミッションに「まだ、ここにない、出会い。より速く、シンプルに、もっと近くに。」、バリューに「新しい価値の創造」「個の尊重」「社会への貢献」を掲げています。ミッションの中にあるフレーズ「まだ、ここにない、出会い。」はCMでのキャッチコピーとしてもお馴染みで、同社の存在意義や役割を的確に示しているフレーズであるといえるでしょう。

外資系コーヒーチェーンのスターバックスはミッションとバリューの2つを対外的に公表しており、ミッションを「人々の心を豊かで活力あるものにするために——ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから」としています。また、バリューを「私たちは、パートナー、コーヒー、お客様を中心とし、Valuesを日々体現します」とした上で、成長することや全力を尽くすことの重要性など4つの具体的な方向性を掲げています。実際の店舗スタッフの接客姿勢に同社のこうした考え方が表れていると感じる人も少なくないのではないでしょうか。

東京ディズニーランドなどを運営するオリエンタルランドはビジョン・ミッション・バリューという形での定義はしていないものの、企業使命として「自由でみずみずしい発想を原動力に すばらしい夢と感動 ひととしての喜び そしてやすらぎを提供します。」、経営姿勢として「対話する経営」など6点、行動指針として「探求と開拓」など3点を掲げていることで知られています。「すばらしい夢と感動」は同社が運営する東京ディズニーランドにおいて、まさに核となる考え方であるといえるのではないでしょうか。

ビジョン・ミッション・バリュー策定の際の留意点

ビジョン・ミッション・バリューをそれぞれ策定する際には、従業員や顧客、そしてこれから社会に出る若者たちの三者を意識したフレーズとすることが重要です。逆に言えば、こうした三者への意識が抜け落ちたフレーズではそれぞれの心にも響かず、指針としても機能しにくく、その企業の魅力にもなりにくいでしょう。

また企業の組織力を高めるためには、ビジョン・ミッション・バリューの浸透も大切になります。ビジョン・ミッション・バリューを策定する際には多くの従業員の意見を取り入れ、より共感を得られるような分かりやすい言葉や表現を使うことも肝要です。

この機会に、改めて創業時の思いや現在展開しているサービスや商品の本質的な価値、そして自社の企業文化の優れた点などを整理した上で、現在抱えている課題についても把握し、短期的な視点ではなく中長期的な視点でビジョン・ミッション・バリューを策定してみてはいかがでしょうか。

上記の個別の表現については、必ずしもみずほ銀行の見解を示すものではありません。
(記事提供元:株式会社ZUU)

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