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法人カードを作るメリットとは?カードの作り方やデメリット・注意点も解説

掲載日:2023年1月10日 法人口座開設準備

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法人カードとは、法人を対象に発行されるクレジットカードやデビットカード等の総称です。生活全般の支払を対象にする個人向けのカードとは異なり、事業活動における支払が対象です。

法人カードは種類が多く、カード会社ごとに年会費やポイント還元の仕組み、付帯サービスなどが異なります。電子決済が一般的になってきた現在、決済用のカードが必要であると分かっていても、何を基準に選べば良いかを悩んでしまう方も多いでしょう。

本稿では、法人カードにはどのような種類があるかを説明し、クレジットカードとデビットカードのメリットとデメリット・注意点、カードの作り方等を解説しています。

法人カードとは

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法人カードとは、法人を対象に発行されるクレジットカードやデビットカードなどの総称です。個人向けのカードが生活全般の支払に利用されるのに対して、法人カードは法人の事業活動における支払に利用されます。

法人カードの場合、カード会社が行う審査の対象は法人自体と代表者個人の両方になることが多く、代表者等の信用情報に問題がなくても、設立間もない法人はクレジットカードの審査に通りにくい場合があります。設立間もない法人でも、法人カードが必要な場合はデビットカードの申込を検討しても良いでしょう。

法人カードの種類

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法人カードは、事業用カードの総称という意味でビジネスカードという表現をされることもあります。ビジネスカードにも明確な用語定義はありませんが、中小企業や個人事業主向けのカードを指すことが一般的です。

法人カード(ビジネスカード)の種類は多く、コーポレートカード、パーチェシングカードといった種類があるほか、利用と同時に銀行口座から引き落とされるデビットカードや、あらかじめチャージした金額内での利用が可能なプリペイドカードもあります。ここでは順番に解説します。

コーポレートカード

コーポレートカードとは、法人名義のクレジットカードのことで、規模の大きな法人向けのカードを指します。事業所数や従業員数などによってカードを使い分けられるのが一般的です。

コーポレートカードは多くの場合、従業員用のカードを追加で申し込めるうえ、その発行可能枚数は多めに設定されています。また、利用可能枠が大きいのも特徴です。

パーチェシングカード

パーチェシングカードとは、大規模な法人向けの企業間取引用のクレジットカードです。

カードという名前が付いていますが、他の法人カードと異なり、実際にはカードは発行されず、カード番号等だけを利用することもあります。また、パーチェシングカードは部署名義等の発行も可能なことがあり、目的に合った方法で支払の内訳を管理できるのも特徴です。

デビットカード

デビットカードとは、支払に利用すると同時に利用金額が銀行口座から引き落とされる仕組みのカードです。

デビットカードはクレジットカードと比べて発行手続きが簡素なことが特徴です。デビットカードに紐付けられた口座の預金残高の範囲内で利用するため、基本的に与信審査がありません。

また、デビットカードは口座から引き落とされるためチャージが不要です。

プリペイドカード

プリペイドカードとは、チャージされた残高の範囲で支払に利用できるカードです。

プリペイドカードは実際にカードが発行されるものと、カードレスでカード番号等を利用するものがあります。チャージ残高の範囲内で利用するため、プリペイドカードの発行のための審査は基本的にありません。

クレジットカードが後払いであり、デビットカードが都度払いであるのに対して、プリペイドカードは利用前にチャージが必要なため、実質的に前払いであるのが特徴です。

法人設立時にクレジットカードを作るメリット

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法人設立時にクレジットカードを作ると多くのメリットがあります。ここでは、主な5つのメリットについて解説します。

経費・支払の管理を効率化できる

クレジットカードを利用すると、支払の際に現金のやりとりが不要になるだけではなく、経費・支払の管理を効率化できます。

支払履歴が残るうえ、明細を用いれば支払履歴を網羅的に確認しやすいので、不正利用の防止につながります。さらに、会計システムと連携させることで会計処理の効率化が可能です。

また、従業員が代金を支払う際、事前に現金を渡す場合は仮払金の会計処理が必要となり、事前に現金を渡さない場合は従業員が一旦負担するため立替金の会計処理が必要となります。従業員に法人名義のクレジットカードを渡しておけば、これらの煩雑な処理が不要です。

年会費を経費にできる

クレジットカードの年会費は無料のものもありますが、有料の場合は年会費を経費にできるので、実質的な年会費負担は額面より小さくなります。

また、振込による支払の場合は手数料が発生しますが、クレジットカードを利用すれば手数料がかからないため費用を抑えられます。

ポイント還元を受けられる

クレジットカードを利用するとポイントが還元される場合があります。現金や口座引き落としによる支払方法からクレジットカード払いに切り替えることで還元されるポイントが増えるため、実質的な支払額を減少させることが可能です。

ポイントの還元率は0.5~1%が一般的です。ポイント還元がないクレジットカードもありますが、事業活動における支払は高額になることが多いため、クレジットカードの選択の際はポイント還元率を比較検討する価値があります。

付帯サービスを利用できる

法人名義のクレジットカードは付帯サービスが充実しているものが多くあります。以下は付帯サービスの主な例です。

  • 空港ラウンジの利用
  • 会計ソフトとの連携
  • 福利厚生サービス
  • 各種保険による補償

「空港ラウンジの利用」は付帯サービスの中でも一般的で、各空港にあるラウンジが利用できます。ラウンジで受けられるサービスはドリンクや軽食等が無料になるなど様々です。

「会計ソフトとの連携」が用意されている場合もあり、連携できる会計ソフトを利用すれば、会計記帳の手間を削減できます。娯楽施設やスポーツクラブ、宿泊施設の優待利用等の「福利厚生サービス」や盗難保険や障害保険等の「各種保険の補償」が受けられるものもあります。

資金繰りがしやすくなる

クレジットカードで支払うことにより、資金繰りがしやすくなります。

資金繰りにおいて、支払時期を遅くすることは重要です。クレジットカードを利用することで、利用時は現金による支払がなく、締め日よりさらに後日に現金が引き落とされるため、実質的な支払を遅らせることが可能です。利用日と締め日によっては、利用から支払まで1ヵ月以上延ばせます。

また、商品の購入日やサービスの利用日はそれぞれ異なり、その都度現金や口座の残高を準備するのは手間がかかるものです。これらをクレジットカード払いにすることで、実質的な支払日を統一できるうえ支払日を毎月同じ日にすることができるため、資金繰りを考えやすくなります。

法人設立時にクレジットカードを作るデメリット・注意点

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法人設立時にクレジットカードを作ることのデメリット・注意点を解説します。

年会費がかかることが多い

法人名義のクレジットカードには年会費がかかるものが多く、通常のカードより上位のカードでは10万円を超えるものもあります。また、年会費とは別に入会費が発生する場合があるため申込前の確認が必要です。

年会費が無料のクレジットカードが良いとは一概に言い切れず、「一定以上の利用」などの条件を満たすことで年会費が無料になったり安くなったりする場合や、上位のカードのポイント還元率が上がる場合など、カード会社により様々な違いがあります。

従業員の利用管理が必要

法人名義のクレジットカードは従業員用に追加で申し込むことで、会計処理の手間を減らすことが可能です。しかし、クレジットカードの利用状況を確認せずに管理を任せきりにした場合、不正利用や紛失といったトラブルにつながる恐れがあります。

トラブル回避のため、カードの保管や証票(レシート等)の提出、紛失時の報告といったルールを作成しましょう。また、クレジットカードの枚数が増えると明細の確認には手間がかかりますが、不正利用の防止以外に費用を抑えるための「無駄な支出はないか」の検討にもつながるため重要です。

法人名義のクレジットカードの作り方・申込の流れ

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法人名義のクレジットカードを作る際のポイントや準備、そして申込からクレジットカードの受取までの流れを解説します。

自社に合ったカードを選ぶ

まずは、自社に合ったカードを選びましょう。選び方の主なポイントは以下の通りです。

  • 利用可能枠
  • 複数人での利用可否
  • コストと還元率
  • 付帯サービスの種類

「利用可能枠」は想定される1ヵ月分の支払額と同額では足りません。支払日を遅らせるメリットの逆の効果として、支払日までは利用額が清算されないため、可能であれば2ヵ月分を確保するのが理想的です。

カード会社によって「複数人での利用可否」に差があるため、自社に必要な枚数の発行の可否やその手数料を確認しましょう。想定される利用額から「コストと還元率」を比較して最適なカードを選ぶことも重要です。

また、業種や業務方法によって有用な「付帯サービスの種類」も異なります。例えば、主に自動車を使用する業種ではETCカードの発行サービスがあれば便利です。

引き落とし用の法人口座を作る

クレジットカードの利用には引き落とし用の銀行口座が必要です。カード会社によっては個人名義の銀行口座を指定できる場合がありますが、法人と個人のお金の流れを分けるために、法人名義の銀行口座を指定することが一般的です。まだ法人名義の銀行口座がない場合は、クレジットカードの申込と並行して銀行口座を開設しましょう。

引き落とし用に指定する口座は、残高の管理を容易にするために「事業に関するお金の流れを1つの口座に集約する」「取引先からの入金がある口座にする」「自社から近い場所に支店がある銀行にする」等の工夫ができます。単に引落口座としてではなく、目的に合った銀行口座を選ぶことが重要です。

クレジットカードの申込

クレジットカードはウェブサイト上で申込できることが多く、申し込むとクレジットカード発行の申込書や返信用封筒が送られてきます。申込書に記入し、必要な書類を同封して返送しましょう。

カード会社によって必要書類が異なりますが、登記事項証明書や法人の印鑑証明書を求められることがあります。どちらも法務局で取得できる書類ですが、印鑑証明書の取得には印鑑カードが必要です。代表者の本人確認書類や決算書を求められる場合はコピーを同封してください。

郵送によるやりとりではなく、申込からカード発行までオンライン上で手続きが完了するカード会社もあります。

審査・クレジットカードの受け取り

郵送した書類で審査が行われます。カード会社やカードの種類により審査内容や期間は異なります。多くの場合、法人名義のクレジットカードの審査は代表者の信用情報だけではなく、法人の経歴や決算書も対象です。

審査に通ると、クレジットカードが発行され簡易書留等で郵送されてきます。クレジットカードは受け取った日から利用可能です。従業員用のクレジットカードやETCカードは、あらかじめカード番号を控えておき、保管方法や利用ルールを定めておくことが推奨されます。

法人設立時にデビットカードを作るメリット

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法人設立時にデビットカードを作ることによるメリットについて解説します。

経理処理がシンプルになる

法人名義のデビットカードで支払い、法人名義の銀行口座を引き落とし口座に指定することで、個人のカードや個人の銀行口座を使用するのに比べて、お金の流れを把握しやすくなります。

また、経費・支払の管理が容易になる点はクレジットカードと同じですが、デビットカードの場合は利用と同時に口座引き落としが発生するため、未払金や決算日をまたいだ場合の繰越などの会計処理が不要です。

クレジットカードは引き落とし日に備えて資金を用意する必要がある一方、デビットカードであれば預金残高の範囲内で利用ができ、その都度引き落としがされるため、資金繰りをシンプルに考えられます。

与信審査なしで作れることが多い

デビットカードは多くの場合与信審査がありません。クレジットカードに審査がある主な理由には、利用金額が後払いであることが挙げられます。一方、デビットカードは預金残高の範囲内で利用するため、与信審査が不要なケースが多いのです。

ただし、デビットカードに残高不足時の立替機能が追加されている場合など、与信審査が必要なケースもあります。

設立後間もない法人で1期目の決算を迎えていない場合は、決算書等の必要書類を用意できないため、クレジットカードの審査を通過しにくい傾向があります。そのような場合は、デビットカードを検討すると良いでしょう。

口座残高に応じて高額な決済も可能

デビットカードは口座残高に応じて高額な決済も可能です。クレジットカードは利用可能枠が定められ、その範囲内でしか利用できないのに対し、デビットカードは引落口座の残高の範囲内で利用するため、残高次第ではクレジットカードよりも高額な決済ができます。

なお、デビットカードは犯罪やトラブル防止のため、発行元の規定により、利用可能枠が設けられている場合があります。多くのケースでは、利用可能枠の変更が可能です。

年会費無料が多い

デビットカードの年会費は無料もしくはクレジットカードよりも安い場合が多く、出費を抑えられます。プリペイドカードの多くも年会費は無料ですが、チャージに手数料がかかるのが一般的です。

年会費やチャージの手数料は経費にできるとはいえ出費であるのには変わりなく、費用を減らしたい場合にはデビットカードが適しています。

法人設立時にデビットカードを作るデメリット・注意点

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法人設立時にデビットカードを作ることのデメリット・注意点を解説します。

ポイント還元率が低い

デビットカードはポイント還元がない、もしくはポイント還元率がクレジットカードと比較して低めです。

ただし、年会費とポイント還元率は比例することが多く、使用頻度や利用金額が少ない場合は、還元率が高いクレジットカードの年会費を払うよりもデビットカードの方が節約につながるため、ポイント還元率だけで一概にどちらが得であるかは決められません。

資金繰り改善の効果がない

デビットカードは利用と同時に指定口座から引き落とされるため、クレジットカードのような後払いによる資金繰り改善の効果はありません。

また、クレジットカードは利用した年数や引き落とし日の清算によって与信情報が更新され、利用可能枠の拡大につながりますが、デビットカードには経年による効果はありません。

引落口座の変更ができない

デビットカードの引き落とし用の銀行口座は変更ができません。クレジットカードは、引き落とし用の口座を自由に指定できますが、デビットカードは発行されるカードと引き落とし用の口座が紐付けられているため、他の口座を指定できないのです。

そのため、お金を一元管理したい場合は、売上による入金がされる別な口座を引落口座に指定するのではなく、他の口座をデビットカードの引落口座に集約する必要があります。

毎月の継続的な支払に使えない場合がある

デビットカードは、公共料金や携帯電話料金、クラウドサービス月額使用料といった毎月の継続的なサービスの使用料の支払等に使用できないことがあります。使いたい支払先で利用可能かどうか、事前に確認すると良いでしょう。

法人名義のデビットカードの作り方・申込の流れ

法人名義のデビットカードの作り方は、一般的に以下の流れになります。

  • 利用する(利用したい)金融機関を選択
  • デビットカードの申込(法人口座の開設申込)
  • (口座開設の)審査・デビットカードの受取

デビットカードごとに「付帯サービス」「ポイント還元の有無・還元率」「年会費」といった点が異なります。そのため、口座開設を考えている金融機関のデビットカードを並べてみて、比較してみるとよいでしょう。

デビットカードは必ず引き落とし用の銀行口座と紐付けられるため、その銀行口座がない場合にはデビットカードの申込と同時に引き落とし用法人口座の開設申込も必要です。そのため、カードの選択基準として「銀行口座の使い勝手はどうか」も検討しましょう。

また、デビットカードの発行には基本的に与信審査がないことから、クレジットカードよりも申込時の必要書類が少なく、カード受取までの期間も短くなる傾向があります。

まとめ

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法人カードについてカードの種類や特徴を紹介し、その中からクレジットカードとデビットカードを取り上げてメリットやデメリット・注意点を解説しました。

クレジットカードとデビットカードは利用金額の支払時期や審査等の点が大きく異なります。また、法人カードによって付帯サービスは様々です。それぞれの特徴を比較しながら、自社にとって最適なカードを選びましょう。

みずほ銀行の法人向けデビットカード「みずほビジネスデビット(Visa)」は年会費が無料で、付帯サービスが充実しているほか、公共料金や携帯電話料金といった毎月の継続的な支払にも対応しています。デビットカードを利用するために必要な法人口座開設も同時に申込が可能です。

みずほ銀行は法人口座開設申込のネット受付・ウェブ面談に対応しており、原則来店不要です。法人カードを作成予定の方は、みずほ銀行での口座開設を検討してみてはいかがでしょうか。

口座開設(法人のお客さま)

(記事提供元:株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ)

  • *本稿に含まれる情報の正確性、確実性あるいは完結性をみずほ銀行が表明するものではありません。
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