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クラウドファンディングのやり方とは?種類、始め方、注意点を徹底解説

掲載日:2025年5月23日資金調達

新規事業や事業を始めるうえで、資金調達に課題を感じている方も多いのではないでしょうか。

近年、インターネットを活用し、不特定多数の支援者から少額ずつ資金を募る「クラウドファンディング」が、資金調達の有効な手段の一つとして利用されています。

本記事では、クラウドファンディングの仕組みや具体的な始め方、成功のポイント、留意すべき点について、初めての方にも分かりやすく解説いたします。皆さまの事業や活動の実現に向けた参考になれば幸いです。

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キービジュアル

クラウドファンディングとは?

クラウドファンディング(Crowdfunding)とは、インターネットを活用し、不特定多数の人々から資金を募る仕組みです。

「群衆(Crowd)」と「資金調達(Funding)」を組み合わせた造語であり、銀行融資や投資家からの出資とは異なり、共感や支援を基に資金を集める点が特徴です。

クラウドファンディングの主な特徴

特徴 説明
多くの支援者から資金を募る

1人あたりの支援額は少額なことも多いが、多数の支援者からの資金を積み上げることで目標額の達成をめざす。

返済義務がない方式がある

購入型や寄付型では、調達した資金の返済義務がなく、資金提供者に対するリターンはプロジェクトの内容による。

プロジェクトの内容が重視される

支援者は事業の目的や社会的意義を基に判断するため、明確な計画と情報公開が求められる。

一定の資金調達リスクがある

目標金額に達しない場合、資金を受け取れない方式(All or Nothing)があるため、計画が必要。

公開型の資金調達手段

プロジェクト内容や資金の用途を公表し、支援者に透明性を示す必要がある。

クラウドファンディングは、新しい製品やサービスの開発をめざす企業や団体、社会課題の解決に取り組むNPO法人、特定の目的を持つ個人等、様々な用途で活用されています。クラウドファンディングを活用する際には、目標設定やプロジェクトの内容を具体的に示し、支援者に分かりやすく伝えることが望ましいでしょう。

一方で、方式によっては目標金額に達しない場合に資金を受け取れないケースもあるため、事前に仕組みを理解したうえで実施することが大切です。

クラウドファンディングの種類 – 購入型、寄付型、融資型、投資型の違い

クラウドファンディングは、支援者へのリターン(返礼品)の内容によって、主に4つの種類に分けられます。
それぞれの特徴を理解し、自分のプロジェクトに最適な種類を選びましょう。

1. 購入型クラウドファンディング

購入型クラウドファンディングは、支援者がプロジェクトの製品やサービスを一般販売前や限定価格で購入する形で資金を募る仕組みです。

支援に対する具体的なリターン(製品やサービス)があるため、支援を集めやすい特徴があります。

新製品の開発や新サービスの提供、イベントの開催等、幅広い分野で活用されています。

【購入型クラウドファンディングの例】

  • 新しいガジェットの開発資金を募り、完成品をリターンとして提供する。
  • 映画制作資金を募り、DVDや試写会招待券をリターンとして提供する。
  • 飲食店の開店資金を募り、食事券や割引券をリターンとして提供する。

2. 寄付型クラウドファンディング

寄付型クラウドファンディングは、支援者がプロジェクトに寄付して、原則として金銭的なリターンを受け取らない仕組みです。

災害支援、貧困問題の解決、環境保護等、社会貢献性の高いプロジェクトに利用されることが多く、支援者の共感や社会的意義が重視されます。

プロジェクトや運営団体によっては、寄付金控除の対象となる場合があります。

【寄付型クラウドファンディングの例】

  • 被災地支援の資金を募り、活動報告をリターンとして提供する。
  • 発展途上国に学校建設の資金を募り、現地の子どもたちからの手紙をリターンとして提供する。
  • 難病研究費用を募り、研究進捗状況をリターンとして提供する。

3. 融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)

融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)は、支援者がプロジェクトに融資することで、利息(リターン)を受け取る仕組みです。

比較的高い利回りが期待できる一方、貸し倒れによる元本割れのリスクがあるため、投資判断には注意が必要です。

また、金融商品取引法の規制対象となり、事業者には適切な運営が求められます。

【融資型クラウドファンディングの例】

  • 中小企業の事業資金を融資し、利息をリターンとして受け取る。
  • 不動産開発プロジェクトに融資し、利息や物件利用権をリターンとして受け取る。
  • 再生可能エネルギー発電プロジェクトに融資し、利息や発電電力の一部をリターンとして受け取る。

4. 投資型クラウドファンディング

投資型クラウドファンディングは、支援者がプロジェクトを行う企業の株式やファンドを購入し、資金を提供する仕組みです。

株式投資型では、企業の成長による株価上昇により利益を得られる可能性があります。
ファンド投資型では、プロジェクトの収益に応じた分配金が支払われます。

なお、融資型クラウドファンディングと同様に金融商品取引法の規制対象となり、運営には一定のルールが適用されます。

【投資型クラウドファンディングの例】

  • 未上場企業の株式を購入し、将来のIPOやM&Aによる利益を期待する。
  • 映画制作ファンドに出資し、興行収入に応じた分配金を受け取る。
  • 不動産投資ファンドに出資し、賃料収入や売却益に応じた分配金を受け取る。

これらのクラウドファンディングの仕組み以外にも、ふるさと納税型やスポーツチーム・アスリート支援型等、様々な種類があります。

クラウドファンディングを始める前に – 5つの準備

イメージ

クラウドファンディングを成功させるためには、事前の準備が大切です。ここでは、プロジェクトを始める前に検討すべき5つのポイントをご紹介します。

1. プロジェクトの目的を明確にする

クラウドファンディングを実施する際は、「なぜ資金を募るのか」「どのような成果をめざすのか」を具体的にすることが重要です。

目的が明確でないと、プロジェクトの方向性が定まらず、支援者に十分な理解や共感を得ることが難しくなります。

例えば、「新製品〇〇を開発し、△△の課題を解決する」「〇〇地域に□□のための施設を建設する」等、具体的な目標を設定することで、支援者にプロジェクトの意義が伝わりやすくなります。

2. ターゲット層を明確にする

「誰に支援してもらいたいのか」を明確にすることで、効果的なPRやアプローチが可能になります。

ターゲット層が曖昧だと、訴求力のあるメッセージを発信しづらく、支援につながりにくくなります。そのため、年齢層、性別、関心のある分野、ライフスタイル等の要素を踏まえて具体的に設定することが重要です。

例えば、

  • 「20~30代の女性で、オーガニックコスメに関心がある人」
  • 「〇〇地域に住む子育て世代の人」

といったように、支援を期待する層を明確にすることで、より適切な情報発信が可能になります。

3. リターン(返礼品)を検討する

支援者へのリターンは、支援の動機を高める要素の一つです。プロジェクトの目的やターゲット層に合ったリターンを設定し、魅力的で実現可能な範囲内で設計することが大切です。

以下に、クラウドファンディングの種類ごとのリターン例を示します。

クラウドファンディングの種類 リターン例 説明
購入型

製品、割引券、限定グッズ、サービス利用権、先行体験、名前掲載(製品やエンドロール等)、お礼メッセージ、イベント招待 等

プロジェクトの成果物(製品やサービス)や、それに関連する特典を提供。

支援額に応じた複数のコースを設定することが一般的。

寄付型

お礼状、活動報告書、体験イベントへの招待、名前掲載(Webサイトや施設等)、限定グッズ、感謝の動画メッセージ 等

金銭的なリターンはなく、感謝の気持ちやプロジェクトの進捗報告等を提供。

社会貢献性の高いプロジェクトでは、リターンがなくても支援が集まることもある。

融資型

金利

支援者(投資家)に対して、貸付金額に応じた金利を支払う。

貸し倒れリスクがあるため、プロジェクトの信頼性や資金計画が重要。

投資型

株式、分配金 等

株式投資型:
企業の未上場株式を提供し、将来的なIPO等 のリターンを期待。

ファンド投資型:
プロジェクトの収益の一部を分配金として支援者に還元される。
分配金はプロジェクトの成果によって変動する。

購入型
リターン例

製品、割引券、限定グッズ、サービス利用権、先行体験、名前掲載(製品やエンドロール等)、お礼メッセージ、イベント招待 等

説明

プロジェクトの成果物(製品やサービス)や、それに関連する特典を提供。

支援額に応じた複数のコースを設定することが一般的。

寄付型
リターン例

お礼状、活動報告書、体験イベントへの招待、名前掲載(Webサイトや施設等)、限定グッズ、感謝の動画メッセージ 等

説明

金銭的なリターンはなく、感謝の気持ちやプロジェクトの進捗報告等を提供。

社会貢献性の高いプロジェクトでは、リターンがなくても支援が集まることもある。

融資型
リターン例

金利

説明

支援者(投資家)に対して、貸付金額に応じた金利を支払う。

貸し倒れリスクがあるため、プロジェクトの信頼性や資金計画が重要。

投資型
リターン例

株式、分配金 等

説明

株式投資型:
企業の未上場株式を提供し、将来的なIPO等 のリターンを期待。

ファンド投資型:
プロジェクトの収益の一部を分配金として支援者に還元される。

分配金はプロジェクトの成果によって変動する。

リターンを設計する際は、支援者の期待に応えられる内容であるか、また実現可能な範囲内であるかを慎重に検討することが求められます。

4. 目標金額を設定する

プロジェクトの成功に向けて、必要な資金を算出し、適切な目標金額を設定します。目標金額が高すぎると達成が難しくなり、低すぎると必要な資金が不足する可能性があるため、実現可能な範囲で設定することが重要です。

目標金額の内訳(何にいくら使うのか)を明確にし、プラットフォーム手数料(5%~20%程度)も考慮して計算しましょう。

目標金額の達成方式

目標金額の達成方式は、主に2種類あります。

達成方式 説明
All–or–Nothing型

目標金額に達成した場合のみ資金を受け取れる。未達成の場合、支援金は全額返金される。

All–In型

目標金額に達しなくても、集まった分の資金を受け取ることができる。

どちらの方式を選択するかは、プロジェクトの性質や資金計画によって判断することが求められます。

5. スケジュールを立てる

スムーズにプロジェクトを進めるために、各段階のスケジュールを具体的に設定します。特に、募集期間やリターンまでの準備期間は、十分に余裕を持たせておくと良いでしょう。

スケジュールに含める主な項目

  • クラウドファンディングの準備期間(プロジェクトの計画、ページ作成、PR戦略の検討等)
  • 募集期間(30日~60日程度が一般的)
  • リターンの準備・発送時期(生産や配送のスケジュールを考慮)
  • プロジェクトの実行期間(資金調達後の実施計画)

リターンの準備遅延等、予期せぬ事態が発生する可能性もあるため、余裕を持った計画を立てることが望ましいでしょう。

クラウドファンディングの進め方 – 6ステップで解説

クラウドファンディングを実施するには、事前の準備から資金募集、プロジェクトの実行まで、一連の流れを計画的に進めることが重要です。

ここでは、クラウドファンディングの具体的な進め方を6つのステップに分けて解説します。各ステップの内容を理解し、着実に進めていきましょう。

1. プラットフォームを選ぶ

クラウドファンディングのプラットフォームには、それぞれ特徴や得意とするジャンルがあります。プロジェクトの目的や資金調達の方式(All-or-Nothing型/All-In型)に応じて、適したプラットフォームを選びましょう。

また、手数料体系や審査基準、利用規約も異なるため、事前に公式サイトで詳細を確認し、適切なプラットフォームを選定しましょう。

2. プロジェクトページを作成する

プロジェクトページは、支援者にプロジェクトの内容を伝えるための重要な要素です。内容を分かりやすく整理し、プロジェクトの目的や資金の使途を具体的に示しましょう。

プロジェクトページの構成例

項目 説明
プロジェクトタイトル

内容が伝わりやすく、関心を引くタイトルを設定(30字程度、キーワードを含めることが多い)。

プロジェクト概要

目的や課題、提供価値等を簡潔にまとめる(100~200字程度が一般的)。

プロフィール(自己紹介)

実行者の経歴や専門性、プロジェクトへの思いを伝える。顔写真や動画を掲載することもある。

メイン画像・動画

プロジェクトの内容を視覚的に伝えるため、高画質の画像や動画を活用する。

本文(プロジェクト詳細)

背景、課題、解決方法、提供価値、独自性、資金の使途等を詳しく説明。画像・動画・図表を用いて分かりやすく構成する。

リターン(返礼品)設定

支援額ごとのリターン内容(価格、数量、発送時期等)を具体的に記載し、画像や動画も活用することが多い。

目標金額

必要な資金とその内訳を示し、達成方式(All–or–Nothing型またはAll–In型)を明記。手数料も考慮する。

募集期間

30日~60日程度に設定されることが多いが、プロジェクトの内容に応じて調整が可能。

その他(FAQ等)

FAQ、活動報告、SNS連携等、支援者とのコミュニケーションを円滑にする情報を掲載する場合がある。

支援者に伝わりやすいページを作成することで、プロジェクトへの理解が深まり、支援につながる可能性が高まるでしょう。

3. プロジェクトの申請・審査

作成したプロジェクトページをプラットフォームに申請します。
プラットフォームによる審査(プロジェクトの内容、実現可能性、リターンの妥当性、法令遵守等)があります。審査期間は数日~数週間程度であることが多いでしょう。

4. プロジェクトを公開・PR活動

審査が通過すると、プロジェクトが公開されます。クラウドファンディングで支援を募るためには、ターゲット層に適切に情報を届けることが大切です。

以下の方法を組み合わせてPR活動を行い、プロジェクトへの関心を高めましょう。

PR活動の方法 説明
SNS告知

友人・知人・フォロワーに共有し、ターゲット層に合ったSNSを活用。ハッシュタグやシェア機能をいかす。

メルマガ告知

既存顧客や関心のある人にメール配信し、プロジェクトページへ誘導。内容を分かりやすく伝えることが重要。

プレスリリース配信

新聞、雑誌、TV、Webメディアへ情報を発信。掲載されることで認知度が向上する可能性がある。

ブログ/HP告知

自身のWebサイトやブログでプロジェクトを紹介。詳細情報や進捗を掲載し、検索エンジン対策を考慮する。

プラットフォーム内PR活用

クラウドファンディングのプラットフォームが提供するPR機能を活用し、露出を増やす。

イベント開催

説明会や体験会等を実施し、オンライン・オフラインでプロジェクトへの理解を深める。

広告出稿

Web広告(リスティング、ディスプレイ、SNS広告等)を活用し、ターゲット層を絞り込んで情報を届ける。

インフルエンサー依頼

ターゲット層に影響力のある人にプロジェクトを紹介してもらい、認知度向上を図る。

PR活動は、プロジェクト公開前から準備を進め、公開後も継続的に実施することが望ましいとされています。継続的な情報発信を心がけましょう。

5. 支援者とコミュニケーションを図る

クラウドファンディングは、資金調達と同時に支援者との関係を築く機会にもなります。

支援者からの質問やコメントには、できるだけ迅速かつ丁寧に対応し、プロジェクトの進捗状況を活動報告等を通じて定期的に共有しましょう。

また、支援に対する感謝の気持ちを伝えることも大切です。リターンの送付時や活動報告を通じて、支援者に感謝の意を伝えることを意識しましょう。

6. プロジェクト終了後(お礼、リターン発送、活動報告)

クラウドファンディングの終了は、プロジェクトの完了を意味するわけではありません。支援者への対応を適切に行い、最後まで責任を持って進めることが重要です。

  • 支援者へのお礼(メッセージや活動報告を通じて感謝を伝える)
  • リターンの準備・発送(予定通りに進める。遅延が生じる場合は事前に連絡)
  • プロジェクトの活動報告(目標の達成・未達成にかかわらず、進捗状況や今後の計画を共有)

プロジェクトの完了まで、上記のような支援者への報告やリターン対応を適切に行いましょう。

クラウドファンディングを成功に導く – 4つのポイント

イメージ

クラウドファンディングを円滑に進めるためには、いくつかのポイントを押さえることが大切です。

ここでは、特に重要とされる4つのポイント を紹介します。これらを意識することで、プロジェクトの達成可能性を高めることが期待できます。

1. 共感を得られるストーリーを伝える

支援者は、製品やサービスだけでなく、プロジェクトの背景や目的に共感して支援を行うことが多いとされています。
「なぜこのプロジェクトを立ち上げたのか」「どのような課題を解決したいのか」「実現したい未来は何か」等を明確に伝えることが重要です。

2. 支援額に見合ったリターン(返礼品)を用意する

支援者に対して、支援額に応じた適切なリターンを設定することが求められます。
プロジェクトに関連する製品やサービス、限定品、体験型(イベント招待等)、支援者の名前やメッセージが入れられる特典等、支援者にとって魅力的なリターンを検討しましょう。

3. 適切なPR活動を行う

プロジェクトの内容が伝わらなければ、支援を得ることは難しくなります。
ターゲット層に応じた適切なPR活動を行い、プロジェクトの認知度を高めることが重要です。

SNS、メルマガ、プレスリリース、ブログやホームページ、クラウドファンディングのプラットフォーム内PR機能、インフルエンサーの活用等、複数の手段を組み合わせて情報を発信しましょう。

4. 支援者との適切なコミュニケーションを心がける

クラウドファンディングは、支援者との相互のやり取りが発生する仕組みです。
質問やコメントには可能な範囲で迅速かつ丁寧に対応し、プロジェクトの進捗状況を活動報告等を通じて定期的に共有することが求められます。
また、支援に対する感謝の気持ちを伝えることも大切でしょう。

クラウドファンディングの注意点 – 5つのポイント

クラウドファンディングには多くのメリットがありますが、事前に理解しておくべきリスクも存在します。以下に、主な注意点を5つ紹介します。これらのポイントを認識し、適切な準備をすることが重要です。

1. 目標金額に達しなかった場合の対応

All–or–Nothing型では、目標金額に1円でも届かない場合、調達した資金を受け取ることができません。一方、All–In型では、目標金額に達しなくても集まった資金を受け取ることが可能です。

資金計画を立てる際は、目標金額を慎重に設定し、未達の場合の対応についても検討しておくことが重要です。

2. リターン(返礼品)の提供に関する注意点

リターンの準備や発送には時間を要するため、スケジュールには余裕を持たせる必要があります。また、製造・配送の遅延やトラブルが発生する可能性もあるため、発送時期を明確にし、万が一の際には迅速かつ適切に対応できるよう備えましょう。

3. 情報公開の必要性

クラウドファンディングでは、プロジェクトの内容や資金の使途を支援者に対して公開することが求められます。

個人情報や企業の機密情報の取り扱いには十分注意し、情報公開の範囲については、利用するサービスの利用規約を確認したうえで適切に対応しましょう。

4. プラットフォーム手数料

クラウドファンディングのプラットフォームを利用する際には、手数料(調達額の5%~20%程度)が発生します。目標金額を設定する際には、手数料を含めた金額を計算し、必要な資金を確保できるよう調整しましょう。

5. 税金への対応

クラウドファンディングで調達した資金は、税務上の取り扱いが異なる場合があり、適切な処理が求められます。

クラウドファンディングの種類 税務上の取り扱い
購入型

売上として計上され、消費税・所得税・法人税の課税対象となる場合がある。

寄付型

原則として課税されないが、寄付金控除の適用可否は寄付先の法人格や制度要件により異なる。

融資型

受け取った資金は負債として計上する。支払利息は経費として計上可能。

投資型

株式の場合:売却益(キャピタルゲイン)が課税対象。
ファンドの場合:分配金が課税対象となる場合がある。

法令・税務上の留意点

  • 金融商品取引法等の適用について
    融資型・投資型クラウドファンディングは、提供される金融商品の性質によって、金融商品取引法や貸金業法等の規制を受ける場合があります。
    プロジェクトごとの適用法令については、最新の法令情報やプラットフォームのガイドラインを確認し、必要に応じて専門家(弁護士等)に相談することを推奨します。
  • 税務上の取り扱いについて
    クラウドファンディングの種類により、税務処理や申告内容が異なります。具体的な税務処理については、税理士等の専門家に相談しましょう。

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まとめ

クラウドファンディングは、資金調達の手段として活用されるだけでなく、プロジェクトの認知度向上や支援者とのつながりを生み出す機会にもなります。

成功に向けては、明確な目標設定や計画的な進行、効果的なPR活動が重要です。また、調達した資金の適切な管理も考慮し、事業全体の成長につなげる視点を持つことが求められます。

クラウドファンディングを実施する際は、本記事の内容が目的に応じた準備や運営の一助となれば幸いです。

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