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資本金100万円で会社設立は可能?事業運営上のリスクや最適額、決め方を解説

掲載日:2026年4月15日起業準備

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会社設立を考える際、「資本金はいくらにすべきか」という疑問を抱く方は少なくありません。資本金100万円での設立は法的に問題なく、実際に合同会社の約5割、株式会社でも多くの企業が100万〜300万円で設立されています。

資本金を抑えると、消費税の免税措置や法人住民税の軽減といったメリットを受けられます。一方で、取引先からの信用面や資金繰り、許認可が取得できない等といったデメリットもあるため、注意が必要です。

適切な資本金額は事業内容や将来の計画によって異なるため、メリット・デメリットを正しく理解したうえで判断することが重要です。本記事では、資本金100万円で起業する際の具体的なメリット・デメリットや、適した事業例などを詳しく解説します。

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  • *本記事は、株式会社みずほ銀行が提供しています。
  • *記事の制作にあたっては、外部の協力会社に一部業務を委託しています。監修者は、情報の正確性・公平性の観点から監修をおこなっており、特定の商品やサービスをお勧めするものではありません。

資本金100万円で会社の設立は可能

資本金とは、会社を設立する際に株主が出資した元手であり、会社の運転資金の元になります。資本金は自由に決定でき、「資本金を100万円に設定する」という判断は一般的です。

資本金を調達する主な方法は、以下の4つです。

  • 自己資金を投入する
  • 出資を受ける
  • 事業で得た利益を資本金にする
  • 現物出資を行う

なお、資本金額は登記簿に記載されます。これは公開情報であり、取引先や金融機関が企業の信用力を評価する際の判断材料となります。会社の設立という観点だけでなく、事業運営を見据えたうえで適切な金額を設定しましょう。

会社法第445条が定める資本金の計上ルール

会社法第445条では、出資を受けた際の資本金計上ルールが定められています。設立や株式発行の際に株主が払い込んだ額の全額を資本金の額とすることを前提としていますが、同条第2項により、出資額の2分の1までを資本金に計上しないことが認められています。

資本金に計上しなかった金額は、会社法第445条第3項により資本準備金として計上する義務があります。資本準備金も会社の純資産を構成する重要な項目であり、将来的な増資や配当の原資として活用できます。

例えば、200万円の出資を受けた場合、資本金100万円・資本準備金100万円にすることができます。この柔軟性により、税制優遇を受けるために資本金を1,000万円未満に調整する企業も見られます。

現行法では資本金1円から起業できる

2006年の会社法施行により、最低資本金制度が撤廃されました。これにより、理論上は資本金1円でも株式会社や合同会社等を設立することが可能です。

資本金は出資として受け取ったお金で、借入金と異なり返済義務がありません。貸借対照表では「純資産の部」に分類され、運転資金や設備投資などに使途が限定されることなく、会社のお金として自由に活用できます。

実務面では、資本金があまりに少ないと信用を得るのが難しくなり、事業運営に支障が出るリスクがあります。事業運営に必要な初期費用や信用面を考慮し、数百万円程度に設定するケースが一般的です。

十分な資本金があれば、借入金の返済能力や設備投資等の資金力、倒産リスクへの備えがあるとみなされ、社会的信用度が高く評価される傾向にあります。また、顧客や取引先からの印象が良くなり、事業運営にも良い影響が期待できるでしょう。

関連記事:「資本金とは?その役割と金額を決める際の基準について解説」

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資本金100万円で会社設立するメリット

資本金100万円での会社設立には、税制面や費用面で複数のメリットがあります。起業のハードルを下げながら、法人としての信用を確保できる金額として、多くの起業家に選ばれています。

起業時の費用負担を抑えられる

資本金100万円であれば、多くの場合は自己資金のみで会社設立が可能です。外部から出資を受ける必要がないため、準備期間を短縮できます。借り入れに頼る必要がなく、返済負担を負わずに事業を開始できる点が大きなメリットです。

会社設立にかかる主な費用として、定款認証費用や登録免許税等があります。資本金100万円で株式会社を設立した際の初期費用は、以下の通りです。

区分 内容 金額の目安

定款認証(公証役場)

定款認証手数料(資本金100万円以上300万円未満)

4万円

定款認証(公証役場)

謄本手数料(1枚250円×おおむね8枚程度)

約2,000円

設立登記(法務局)

登録免許税(資本金×0.7% ただし最低15万円)

15万円

収入印紙

定款が「紙」の場合のみ(電子定款なら不要)

4万円(紙のみ)

資本金100万円から設立費用を差し引いても、数十万円の運転資金が手元に残ります。事業が軌道に乗るまでのリスクを抑えながら、スピード感を持って起業できる選択肢です。

消費税が最大2年間免税になる(条件付き)

資本金1,000万円未満で会社を設立した場合、原則として設立1期目と2期目は消費税の納税義務が免除されます。これは、基準期間(前々事業年度)がない新設法人への特例措置です。

消費税の免税を受けるには、税務署への届出書類の提出は原則不要です。ただし、インボイス制度(適格請求書等保存方式)の登録事業者となった場合は、この免税措置の対象外となる点に注意が必要です。

免税事業者のままでいると、取引先が仕入税額控除を受けられない(ただし、経過措置あり)ため、企業間取引(BtoB)では不利になる可能性があります。一方、飲食店やECサイト等の一般消費者向け(BtoC)のビジネスであれば、取引先がインボイスを必要としないケースが多く、免税の恩恵を受けやすいでしょう。

ただし、取引先がインボイスを求めるケースでは、あえて課税事業者を選択した方が商機を逃さずに済む場合もあります。課税事業者を選択すべきかどうかは、事業内容や取引先の状況等を踏まえて判断しましょう。

法人住民税の均等割が安くなる

法人住民税の均等割は、資本金等の額と従業員数によって税額が決まります。資本金1,000万円以下かつ従業員50人以下の法人であれば、年間約7万円の均等割となるのが一般的です。

一方、資本金が1,000万円を超えると、均等割は年間約18万円に増加します。毎年の固定経費として考えると、10万円以上の差が生まれるため、長期的にはコスト削減につながるでしょう。

なお、均等割の金額は自治体によって多少の差があります。例えば、東京都の場合、資本金1,000万円以下で従業員50人以下の法人には年間7万円が課税されます。自治体ごとに条例で定められているため、本店所在地の自治体のホームページ等で確認が必要です。

登記時の登録免許税を抑えられる

株式会社を設立する際の登録免許税は、「資本金額×0.7%」または「15万円」のいずれか高い方が適用されます。資本金100万円の場合、計算上は7,000円となりますが、最低額が15万円と定められているため、15万円を納めなければなりません。

なお、合同会社を選択すれば、登録免許税は6万円となります。コストを抑えたい場合、合同会社の設立も選択肢の一つです。

ただし、事業運営を考えると株式会社と合同会社のどちらが有利かは、一概にはいえません。どちらを選ぶかは、将来的な資金調達の方針や対外的な信用力を考慮して決めましょう。

補助金・助成金の受給で有利になることがある

中小企業の定義は、中小企業基本法により業種分類ごとに資本金額と従業員数で定められています。資本金100万円であれば、すべての業種で中小企業の要件を満たします。これにより、国や自治体が実施する補助金・助成金制度を活用する際に、有利になる可能性があります。

代表的な例として、ものづくり補助金や中小企業省力化投資補助金が挙げられます。中小企業の補助率は2分の1ですが、小規模事業者や再生事業者は3分の2まで引き上げられます。資本金を抑えることで、これらの制度を活用しやすくなります。

関連記事:「創業時に使える補助金は?助成金・支援金や申請時の注意点も解説」

資本金100万円で会社設立するデメリット

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資本金100万円での会社設立には、税制面でのメリットがある一方で、信用面や資金面、許認可面でのデメリットも存在します。特に取引先との関係構築や長期的な事業運営において、資本金の設定には慎重な判断が求められます。

取引先からの信用を得づらい可能性がある

資本金は登記簿に記載される公開情報です。企業間の取引では、資本金額が与信の評価項目となることがあり、100万円という金額では不利になる可能性があります。

入札参加や大企業の購買部門との取引、金融機関の与信審査等では、資本金が一定額以上あることを条件とするケースも少なくありません。建設業や製造業等、取引金額が大きい業種では資本金額が重視される傾向があります。

信用を補完する方法としては、過去の実績や詳細な事業計画書の提示、代表者の経歴や専門性のアピール等が有効です。また、取引実績を積み重ねながら、将来的に増資を検討することも有効な選択肢となるでしょう。

運営資金が不足しやすい

資本金は会社設立後すぐに使える運転資金となりますが、100万円では初期費用と数ヵ月分の経費で枯渇するリスクがあります。設立費用だけで20万円前後が必要となり、残りの80万円程度で事業を運営する必要があります。

特に注意すべきは、売上が発生してから入金されるまでのリードタイムです。BtoB取引では請求から入金まで1〜2ヵ月かかることも珍しくなく、この期間の運転資金を確保しておかないと資金繰りが悪化する可能性があります。

また、日本政策金融公庫や信用保証協会の創業融資では、資本金額は審査における重要な判断材料です。一般的に「自己資金の2〜3倍程度」が融資上限の目安とされており、資本金100万円の場合、融資額は200〜300万円程度に限定される可能性があります。

融資を活用した事業拡大を検討している場合は、創業融資の申込前に金融機関や税理士に相談し、適切な資本金額を検討しましょう。

許認可が取得できない業種がある

業種によっては、許認可の取得要件として一定額以上の資本金が求められます。資本金100万円では要件を満たせず、事業を開始できない場合があるため、事前に確認しておく必要があります。

具体的な資本金等の要件は、以下の通りです。

  • 貨物利用運送事業:基準資産額300万円以上
  • 一般建設業:自己資本500万円以上
  • 特定建設業:資本金2,000万円以上
  • 一般労働者派遣業:基準資産額2,000万円以上(有料職業紹介事業では基準資産額500万円以上)
  • 第一種旅行業:基準資産額3,000万円以上

例えば、特定建設業の場合は、資本金2,000万円以上かつ自己資本4,000万円以上という条件が定められています。

なお、資本金が要件を満たさない場合でも、業種によっては資本金ではなく、「純資産」「基準資産額」「現預金」等を基準に判定されるケースもあります。資本金以外の方法で要件をクリアできる可能性があるため、詳細は管轄の行政庁で相談しましょう。

資本金100万円でも十分に会社設立が可能な事業

資本金100万円での起業に適しているのは、初期投資が少なく在庫を必要としないビジネスモデルです。設備投資や仕入れコストが少額で済む業種であれば、限られた資本金でも十分に事業を開始できます。

また、既に顧客基盤や販路を持っている場合は、資本金が少なくても安定したキャッシュ・フローを確保しやすいでしょう。

IT・WEB関連の事業

IT・WEB関連の事業は、パソコンとインターネット環境があれば開業できるため、資本金100万円でも十分に始めることができます。

具体的な事業の例は、以下の通りです。

  • システム開発
  • WEBサイト制作
  • アプリ開発
  • WEBマーケティング支援等

これらのIT・WEB関連の事業は在庫を持つ必要がなく、物理的な店舗も不要です。運営コストを大幅に抑えられるため、低コストで事業を継続できます。自宅を本店所在地として登記すれば、オフィス賃料やテナント代等の固定費をさらに削減できます。

また、クラウドサービスの普及により、高額なサーバーやソフトウェアを購入する必要がなくなりつつあります。月額制のサブスクリプションサービスを活用すれば、初期投資を最小限に抑えながら本格的な事業運営が可能です。

コンサルティング事業

コンサルティング事業は、設備投資がほぼ不要であり、専門スキルや経験が成功の鍵となる業種です。経営コンサルティングや人事コンサルティング、財務・会計コンサルティング等、多様な専門分野があります。

必要な経費は、名刺作成費やWEBサイト制作費、営業活動費等にとどまります。高額な機材や在庫を抱える必要がないため、資本金100万円でも十分に事業をスタートできるでしょう。

コンサルティング事業では、個人の信用力や過去の実績が取引先開拓の鍵となるため、前職での経験や専門資格をいかせる分野で起業しましょう。顧客からの紹介や口コミで案件が広がりやすく、広告宣伝費をかけずに受注を獲得できる可能性もあります。

会社設立・起業時に資本金を決めるための2つの目安

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資本金の適切な金額は、事業内容や融資計画、許認可要件などを総合的に判断して決める必要があります。資本金に絶対的な正解はなく、それぞれの事業特性に応じた設定が重要です。必要な要素を慎重に検討したうえで、最適な資本金額を設定しましょう。

初期費用と運営資金から逆算する

資本金を決める際の基本的な考え方は、「初期費用+運転資金3〜6ヵ月分」から逆算する方法です。会社設立時には、登録免許税や定款認証費用等の設立費用に加え、オフィス関連の設備投資や広告宣伝費等が必要となります。

家賃・人件費・広告費・外注費・保証金など、売上が立つ前に支払いが発生する項目は非常に多くあります。実務上は、「固定費×(回収サイト月数+安全余裕月数)+初期費用+税金・社会保険料の見込み」程度の運営資金を、最低でも確保しておくことが望ましいです。

細かい費用項目は抜け漏れが発生しやすいため、チェックリストを作成して確認すると良いでしょう。

許認可の資本金要件を確認する

業種によっては、許認可取得の要件として一定額以上の資本金が求められます。該当する業種で起業する場合は、事前に監督官庁や自治体、労働局等で要件を確認することが重要です。

また、許認可取得後に資本金を減らすと、要件を満たさなくなるリスクがあります。将来的な事業拡大も見据えて、余裕を持った資本金設定を検討しましょう。

資本金は後から変更できる

会社設立後に資本金が不足した場合や、逆に資本金を減らしたい場合でも、会社法上の手続きを経ることで変更が可能です。増資・減資ともに登記が必要となり、一定の費用と時間がかかります。

変更を検討する際は、費用負担だけでなく、取引先や金融機関からの信用への影響も考慮して判断することが重要です。

増資の方法と費用

増資は株主総会の普通決議で実施できるため、比較的手続きが簡便です。新たに株式を発行して資本金を増やす方法が一般的で、既存株主からの追加出資や新規株主の募集等の方法があります。

増資に伴う登録免許税は、「増資額×0.7%」または「3万円」のいずれか高い方が適用されます。例えば、500万円の増資であれば計算上は3.5万円となるため、3.5万円の登録免許税が必要です。

増資のメリットとして、信用力の向上や融資枠の拡大が挙げられます。金融機関からの融資を受けやすくなる他、取引先からの信頼も得やすくなるでしょう。事業拡大のタイミングで、増資を検討する企業も少なくありません。

減資の方法とリスク

減資を行う場合は、株主総会の特別決議が必要となり、増資よりも厳格な手続きが求められます。さらに債権者保護手続きとして、官報公告や個別催告を行う義務があるため、完了までに数ヵ月を要します。

減資の目的は、累積赤字の解消や税制上のメリットを得ること等が一般的です。しかし、減資を実施すると取引先や金融機関から「経営状態が悪化している」と判断され、信用低下につながるリスクがあります。

特に融資を受けている場合や、大口取引先との継続的な取引がある場合は、減資によって取引条件が不利になる可能性も否定できません。減資を検討する際は、財務面でのメリットと信用面でのデメリットを十分に比較検討しましょう。

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まとめ

資本金100万円での会社設立は法的に認められており、実際に多くの企業が100万〜300万円程度で設立しています。会社法第445条により出資額の2分の1までを資本準備金に計上できるため、柔軟な資本構成が可能です。

資本金1,000万円未満であれば消費税が最大2年間免税(適格請求書発行事業者を除く)となり、法人住民税の均等割も軽減されるといったメリットがあります。登録免許税も15万円で済むため、初期費用を抑えながら事業運営を行えるでしょう。

資本金の適切な金額で迷う場合は、事業内容や融資計画、許認可要件を総合的に判断し、税理士や金融機関に相談しましょう。みずほ銀行では法人口座開設のサポートとともに、創業期の企業向けの特典も用意しています。

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監修者

安田 亮

安田 亮

  • 公認会計士
  • 税理士
  • 1級FP技能士

1987年香川県生まれ、2008年公認会計士試験合格。大手監査法人に勤務し、その後、東証一部上場企業に転職。連結決算・連結納税・税務調査対応などを経験し、2018年に神戸市中央区で独立開業。

HP:https://www.yasuda-cpa-office.com/

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