ページの先頭です
メニュー

メニュー

閉じる
本文の先頭です

マニュアル1つで業務改善!作成のポイントとは

掲載日:2020年3月18日生産性向上

キービジュアル

従業員に対して、「簡単な作業のはずなのに、何度教えてもミスをする」といった悩みや、「同じ作業をしているはずなのに、作業を行う従業員によってスピードや質にバラつきがある」などの悩みをもつ経営者は多いのではないでしょうか。このような悩みの解決に役立つ手法の一つとして、マニュアルの作成があります。
「マニュアル型人間」や「マニュアル的な対応」など、「マニュアル」という言葉は、ともすれば悪いイメージを持たれることもあります。また、「マニュアルは従業員がいるからこそ必要で、従業員のいないウチのような小規模企業には必要ない」と思われる方もいるかもしれません。しかし、たとえ従業員がいなくてもマニュアルを整備しておくことにはメリットがあります。
マニュアルに沿った対応は、業務の効率化だけでなく、サービスの均質化や維持・向上にもつながります。他にも従業員への教育時間が短縮されるなど、多くのメリットにつながるでしょう。本稿では業務改善につながるマニュアル作成のポイントについて解説します。

マニュアル作成のためのポイント

いざマニュアルを作成しようと考えても、何から手をつけるべきか分からないという方も多いでしょう。そこで、3つのステップに分けてマニュアルを作成するためのポイントを紹介します。

事前準備、計画を立てる

最初に決めるべきことは、マニュアル作成の目的、つまり何のためにマニュアルを作成するかということです。具体的には、「誰に対して」「どんな作業を」「何を目的に」ということを大まかに決めます。また、仕様や期日、作成担当についても大まかに決めておくと良いでしょう。仕様については、早見表やチェックリストのようなものにするのか、あるいは業務手順書のようなものにするかなど大枠の構成を決めておくことで、このあとのステップを効率的に進めることができます。

情報を収集する

マニュアル化したい作業について、やるべきことをリストアップしていきます。これらの情報はあとで整理するため、このステップでは「必要であるかどうか」については意識をせず、思いつく限りできるだけ多くリストアップすることがポイントです。ベテラン作業者の作業を実際に見たりヒアリングを行ったりする他、作業用に利用しているノートやメモを見せてもらうことなども、情報を得る方法として効果的でしょう。
また、「3人寄れば文殊の知恵」ということわざもある通り、1人よりも複数で情報収集したほうがより優れたマニュアルができあがります。中小企業では、日々の業務に追われ、こうした時間を確保することが難しいかもしれませんが、毎日30分、毎週決まった曜日に1時間など、定期的にマニュアル作成のために費やす時間を設けることも方法の1つです。

整理してまとめる

情報が集まったら、それらを時系列ごとにまとめ、作業担当は誰か、どんな作業で何に気をつけて行うべきか、などを記入しまとめていきます。また、集めた情報のうち不要だと思われるものはカットすることも重要です。

ここでの最も重要なポイントは、この時点で100%完璧なマニュアルを作ろうとしないということです。

マニュアルを運用してみる

多くの場合、作成したマニュアル通りに運用してみると、作成時には気がつかなかった問題点が発生します。100%完璧なマニュアルを目指しても、なかなか完璧なマニュアルにはならないものです。そのため、仮に完成したバージョンを運用してみて、気づいた点を改善していくことで、時間と共により良いマニュアルを完成させていくほうが効率的でしょう。

よくあるケースとして、中小企業でマニュアルを作成する場合、熟練者やベテラン社員がマニュアルを作成することが多いため、マニュアルを使う人が十分な知識や経験を有していないと迷ってしまうような作業のポイントが抜け落ちてしまったり、意図が伝わりづらい用語を使ってしまったりすることがあります。このような場合は、作成者が気づかない問題点を浮き彫りにし、マニュアルの内容の改善を図るためにも、マニュアル作成者だけでなく、マニュアルを使う側がマニュアルのブラッシュアップに参加すると良いでしょう。

また、マニュアルにはデメリットも存在します。例えば、マニュアルにより作業が均質化することはメリットの1つですが、「誰がやっても同じ作業」が、モチベーションや思考力の低下につながる恐れもあります。他にも、マニュアルに過度に頼り過ぎると、臨機応変な対応が阻害され、顧客満足度が低下するなどの弊害が発生することも考えられます。

マニュアル通りに行動することは手段であって目的ではありません。目的が何であるかをしっかりと認識し、それを行動指針とすることで、こうしたデメリットを最小限にすることが可能になるのではないでしょうか。

本コンテンツは中小企業・小規模事業者ビジネス創造支援ポータルサイト「ミラサポ~未来の企業★応援サイト(https://www.mirasapo.jp/index.html)」内の記事「マニュアル1つで業務改善!導入の効果や手順とは(https://www.mirasapo.jp/column/00102/20190206_69486.html)」を一部加筆・変更したものです。
上記の個別の表現については、必ずしもみずほ銀行の見解を示すものではありません。

当初作成日:2019年2月6日

その他の最新記事

ページの先頭へ