中国新エネ車規制導入にともなう日系企業への影響
掲載日:2018年5月30日海外関連情報
- 中国において、2019年より新エネルギー車(New Energy Vehicle: NEV)規制導入が決定されており、日系完成車メーカーはもとより、自動車部品サプライヤーへの影響も少なくないものと推察されます。
- 基幹部品の変化にともない、サプライヤーの業態変更やサプライチェーンの見直し等、事業環境変化への対応が求められそうです。
中国自動車市場の概要(新車販売台数:万台)
- 出所:中国汽車工業協会資料よりみずほ銀行にて作成
2018年から統一管理がされるエコカー規制(CAFCとNEV)
①CAFC(*1)規制
(*1)Corporate Average Fuel Consumption
- 乗用車メーカーに燃費目標を求めるもの
2019年:6.0l㍑あたり100km
2020年:5.0l㍑あたり100km - 日系各社は達成できる可能性大
なお、NEV規制において、NEVとは電気自動車(NEV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)をさす
②NEV規制
- 自動車生産・輸入台数(3万台以上企業)の一定割合はNEVを生産する義務
2019年:10%
2020年:12% - 不足の場合、他社からクレジットの購入、2019年度の未達成分を2020年度に繰越可能
NEV規制により想定される日系企業への事業環境変化の伝播
- ゲームのルールの変化=生きのこるための戦略転換
- NEVへの急速なシフト=新しい技術による競争
市場にもたらす変化 | ||
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NEVの増加 | 新興プレイヤーの台頭 既存プレイヤーの再編 |
NEV関連市場の形成 |
完成車メーカーにもたらす変化 | ||
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強制的なNEV生産 | 開発リソース配分の見直し | 提携戦略の見直し |
サプライチェーンにもたらす変化 | ||
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基幹部品の変化 (電池、モーター等) |
供給・開発体制の見直し | 新興プレイヤーとの取引 (電器メーカー、IT等) |
- *本資料は2017年12月18日時点の法令等に基づき作成していますが、今後の法令改正等により変更となることがあります。
当初作成:2017年12月