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事業承継(第三者承継)の5つの失敗例と対処法をご紹介

掲載日:2020年1月22日事業承継

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事業承継に成功した例は良く見聞きしますが、失敗例について見聞きする機会は、あまり多くないのではないでしょうか。本稿では中小企業庁「事業承継ガイドライン」などを参考に、事業承継のよくある失敗例を5つ取り上げ、その対処法を紹介します。
まずは、失敗したケースそのものについて紹介します。

事業承継の失敗例

ケース1:事業承継の準備をしないまま社長が病気に!

創業者の健康面での不安から、役員を務めていた弟に代表権を委ねましたが、その弟もまた健康面に不安を抱えることに・・・。業績が低迷した時期と経営者の健康が悪化した時期が重なってしまい、的確な経営判断ができない状況。親族の中で、ほかに適当な後継者も見当たらず、事業存続も危ぶまれるような状況に・・・。

ケース2:オーナーが急死!遺産をめぐり“争続”が勃発

自社株式や事業用不動産などを多数持つオーナー(創業者)が急死。遺言書は作成されておらず、法定相続人は、長男である現社長と、経営には全く関与しておらず、親族と反りの合わない次男の2人との状況。社長(長男)は、亡くなったオーナーの遺産のうち事業用不動産をすべて自分が相続する案を示したが、次男はこれに反対し、法定割合での遺産分割を主張し、「争続」に発展。
遺産分割協議は難航し、結局次男にも事業用不動産を相続させることになってしまった挙句、次男は、相場よりも高値での不動産の買い取りを長男に要求。

ケース3:社長の座は譲るが、会社の実権は譲らない!

先代社長は高齢になったため子どもに社長を譲り、自身は会長になることを決断した一方、当人に会社の実権を譲る気はなく、株式の過半数も保有したままの状況に。実権は会長が持ったままなので、現社長は思い通りの経営ができず不満が高まり、やがて会長と社長との対立に発展。現場社員は混乱し、業務に支障をきたす事態に・・・。

ケース4:そもそも後継者が見つからない

現経営者は自分の長男を後継者にと思っているが、長男からは「その気はない」と断られてしまった。かといって、社内に後継者にふさわしい人材がおらず、事業承継しようにも後継者が見つからず、困っている状況。

ケース5:M&Aによる事業売却を進めていたが、売却前に風評が流れて混乱

M&Aによって事業を売却するべく、候補となる会社と交渉を進めていたものの、その過程で従業員に情報が漏えいしてしまい、M&Aに反対する幹部が相次いで離職。現場が混乱してしまうばかりか、取引先にも情報が漏れ、「あの会社は危ないらしい」と風評が立ち、業績にも悪影響が出るようになってしまったことに加え、結局、M&Aの話も流れてしまった。

具体的な対処法は?

ケース1~3は、中小企業庁「事業承継ガイドライン」にも記載されている失敗例を一部改変して作成しています。またケース4、5は、一般的によくある事例を取り上げています。それぞれの事例における対処例を解説します。

ケース1・2の対処法:想定外の承継を回避するために事前の準備が必要

ケース1と2はそもそも事業承継の準備をしていなかったことが失敗要因にあげられます。準備をしないまま、突然そのタイミングを迎えれば、当然、相続人などを含め会社の従業員たちは大きく混乱してしまいます。自身が健康であるか否かにかかわらず、ある程度の年齢になった際は、事業承継について事前に準備を始める必要があるでしょう。

ケース3の対処法:社長・会長の緊密なコミュニケーションで解決

ケース3は、先代がいつまでも実権を離さないという問題。もし先代の立場なら、後継者を信じて任せることが最大の後継者育成になると考えを改める必要があるでしょう。また後継者の立場なら、事業承継と同時に経営権を確実に委譲してもらうよう先代と十分に会話、議論を行った上で、事業承継を進める必要があるでしょう。

ケース4の対処法:公的支援を活用して第三者への承継も選択肢に

ケース4の後継者不在の問題にはさまざまな対策があります。後継者を親族や従業員から探そうとするのではなく、例えば国が全国に設置している「事業引継ぎ支援センター」でマッチング支援を受けるなどの方法もあります。

ケース5の対処法:M&Aの検討に際しては情報管理を徹底する

ケース5は、第三者承継(M&A)という手段で事業承継を進めようとしたものの、M&Aのルールを知らなかったケースです。M&Aを確実に成功させるためには徹底した情報管理が必要です。通常、情報漏えいを防ぐためにも、M&Aに関わるメンバーは経営者本人と担当者のみの少数精鋭が基本とされています。M&Aを検討する際には、まずルールを理解し、その上で情報が漏れないような体制を確立し、社内への情報開示のタイミングや内容も慎重に検討する必要があるでしょう。

事業承継は公的・民間機関の支援を得ながら進める

以上、今回は5つの失敗ケースについて紹介しましたが、他にもいろいろなケースがあります。しかし、いずれのケースにも共通していえることは、事前にきちんと準備をしたうえで進めていれば失敗する確率を下げることができたということです。公的機関では円滑な事業承継のための支援策を多数用意していますし、民間にも相談できる機関は多くあります。それらを上手に活用しながら、早期に準備を開始することが大切ではないでしょうか。

上記の個別の表現については、必ずしもみずほ銀行の見解を示すものではありません。
(記事提供元:株式会社ZUU)

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