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繁盛店がやっている「裏メニュー」を駆使したマーケティングとは

掲載日:2019年4月8日 事業戦略

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寿司屋のアジフライ、蕎麦屋の手打ちラーメン、焼肉屋のタンシチュー。これらは全て、それぞれの店で出している裏メニューです。知る人ぞ知る裏メニューは、常連のお客さまの特別感や優越感を満たし、「この店をひいきにしたい」と思わせるポイントになり得ます。本稿では、繁盛店が提供している裏メニューや裏メニューのメリット等について説明します。

裏メニューの基本3パターン

繁盛店を分析すると、裏メニューには3つの基本パターンがあるようです。

パターン①メニューに載せていない裏メニュー

メニューに載せていないメニューこそが、本当の意味での裏メニュー。
本当の意味での「裏メニュー」、つまり「隠しメニュー」を提供する事で、お客さまとの距離を縮め、次回の来店につなげる事が出来ると言われています。新規オープンの飲食店では、裏メニューを「ここぞ」という時にいつでも出せるよう準備しておき、リピーター客や常連客の獲得をめざすと良いでしょう。

パターン②トッピングサービスを駆使した裏メニュー

ラーメン店に多く見られるのが、トッピングを駆使した裏メニューのスタイル。
意外な組み合わせで作られる裏メニューは、お客さま自身が発見し、SNS等を通じて拡散されるケースも多く、店側としても特別な仕込みや準備が必要無いので、取り入れやすいスタイルの一つと言えるでしょう。例えば、粉チーズやタバスコ、新鮮なバジルやトマト等をトッピングとして用意し、イタリアンスタイルを裏メニューとして提案したら大ヒットした、というラーメン店や、豆板醤や花椒、柚子胡椒等の世界各国の調味料やスパイスを用意しておき、お客さまの申し出があったら提供するという、うどん店もあるそうです。
お客さま自身が見出す「裏メニュー」は、「もっと美味しい組み合わせを見つけたい!」「究極の組み合わせを発見したい!」という探究心から、次回の来店にダイレクトにつながるケースが多く、「調味料・スパイスあります」という風に、店内POPでさりげなくアピールしておくと、より効果的でしょう。また、月替わり、あるいは季節毎に店側のイチオシの組み合わせを提示すれば、材料の仕入れを大きく変える事なく「限定メニュー」を打ち出す事ができます。

パターン③まかないでスタッフに出している裏メニュー

オムライスや天むす、チキン南蛮等、まかないメニューから誰もが知っているスタンダードメニューへと変化した料理は多数あります。最近では「まかないフェス」なる物も催されるように、「まかない」は一般のお客さまにとってはまだまだ「レア」な物。希少価値があり、いわば未知の領域というイメージがあるようです。飲食店にとっては、材料の端っこ等の余った材料を使ってボリュームたっぷりに仕上げたまかないも、お客さまにとっては魅力的な未知のメニュー。
また、「本日のまかない丼」のように「まかない」というワードを初めから打ち出して、日替わりメニュー、あるいは限定メニューとしている飲食店もあります。

わざわざ「裏」メニューにする理由とは

このように、わざわざメニューを「裏」にしたり、隠したりする事は、どのようなメリットや理由があるのでしょうか。

やはり、裏メニューを提供する一番の理由は、何と言ってもお客さまに「特別感」や「優越感」を与えられるという事。お客さまには、「お客さまを大切にしている店」というイメージを持っていただけるので、お店の信頼にもつながります。

また、トッピング等によるカスタマイズ系の裏メニューは、SNS等で話題を呼び、集客につながるという事例が多く見受けられます。ラーメンや海鮮丼等の丼メニューは「インスタ映え」しやすい、という声も。飲食店側としては、印象的な盛り付け等、ビジュアル面を意識して、SNS上で話題となるような裏メニューを考案しても良いかもしれません。

裏メニューに隠された裏テーマ

裏メニューは、お客さまだけが「オイシイ」思いをするわけではありません。店側から考えると、テストマーケティングが出来るという「オイシイ」メリットも。
新しいメニューの試作品等を常連のお客さまに提供すれば、味への率直な意見や感想等も得る事ができます。また、そうした試作品を通常メニューにラインナップすれば、アドバイスをくれたお客さまも、きっと喜んでくださるのではないでしょうか。
通常メニューとして提供するにはまだ自信が無いといった場合には、裏メニューとして常連客に提供し、意見を聞く事で、新しいメニューの開発に生かしていくと良いでしょう。

  1. *本コンテンツは株式会社USENが運営するサイト「canaeru」(https://canaeru.usen.com/)内の記事「繁盛店がやっている“裏メニュー”を駆使したマーケティングとは?」(https://canaeru.usen.com/diy/p402/)を一部加筆・変更したものです。
    上記の個別の表現については、必ずしもみずほ銀行の見解を示すものではありません。

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