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お客さまに寄り添いながら、共にビジネスを発展させるには

掲載日:2020年1月22日対談企画

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この対談企画では、ビジネスや経営に対する考え方、課題解決に向けた取り組みなどを事業者の方々に伺い、中小企業のお客さまに対し、ビジネスのヒントを提供することを目的としています。

第8回は、様々な店舗の開業をめざされる方の「開業支援」に取り組まれている、USEN–NEXT GROUP 株式会社USENの貴舩執行役員とみずほ銀行・末吉(リテール法人推進部 次長)の対談を行いました。「お客さまに寄り添う」をテーマに、お話いただいた内容をお届けします。

長年培ってきた「開業支援」ノウハウ

末吉:お客さまに向けて様々なトータルソリューションを提供されている、貴社の取り組みを色々な角度から教えていただければと思います。

貴舩執行役員:我々は「BGMを提供する会社」の印象が強いかもしれませんが、創業以来、長年様々な店舗のお客さまに寄り添い続け、10年ほど前からは「開業支援」サポートを中心にビジネスを展開しています。開業を決意されたお客さまから、店舗を運営されるお客さままで、あらゆる段階のお客さまへ、より良いサービスをご提供すべく、取り組んでいます。
例えば、テナントを決められたお客さまには、テナント契約時に必要となる火災保険や事業用家賃保証に加え、電話回線やインターネット回線をご案内しています。直近では、インバウンド需要の関係で必要性が高まっているWi–Fiやキャッシュレス推進に伴うクレジットカード・交通系カード決済やQRコード決済端末もご提案しています。また、POSレジやTTO*(テーブルトップオーダーシステム)など店舗省人化に向けた端末やBGMを流すための音響機器、設備工事も取扱があります。店舗用のアプリを開発し、クーポンやスタンプカードといった再来店を促すような仕組みを作ったりと、まさに開業から店舗運営にかけて必要となるソリューションをワンストップでご提供しています。

*TTO:来店客ご自身で注文をとっていただくセルフオーダーシステム

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USEN–NEXT GROUP
株式会社USEN
執行役員 営業本部長 貴舩 靖彦氏

末吉:提供されているソリューションがこんなにも多いとは思いませんでした。 開業を検討される方は、何も分からず不安だらけだと思うのですが、貴社では開業に必要な準備をそれぞれのステップ毎に提供されているということですね。

貴舩執行役員:そうですね。他にも開業支援としては、ソリューションのご提供だけではなく、事業計画の作り方や資金調達の方法についてレクチャーするセミナーを毎月行っていたりします。場合によっては、不動産のパートナーシップ連携もしていますので、物件のご紹介など、ワンストップで様々なご提案ができるように強化しているところです。

末吉:各種サポートに加え、ビジネスマッチングもされていらっしゃるのですね。

貴舩執行役員:開業支援に携わっているパートナーと積極的に連携するようにしています。例えば不動産業者や設計施工会社、コンサルティング会社、こういった方々は開業決意から開業までの過程で、必ず関係のある会社です。弊社のパートナーとして組ませていただくことで、より早いタイミングでワンストップのサービスをご提案させていただいています。

末吉:貴社がお持ちのネットワークで開業に関わるすべてをご支援する、エコシステムのようなものを形成されているということですね。
とても手厚いサポート体制を敷かれていると実感しました。

変化するお客さまのニーズにどのように応えるか

末吉:創業当時からお客さまに寄り添うことを最大のミッションとされておられると伺いました。当時から現在のような開業支援に係るエコシステム形成にまで事業を拡大されてきたのはどういった経緯なのでしょうか?

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株式会社みずほ銀行
リテール法人推進部 次長 末吉 光太郎

貴舩執行役員:創業から50余年、様々なお客さまに寄り添ってきておりますが、お客さまから教えていただいたことがきっかけでご提供するソリューションを拡充してきたと言えるでしょう。我々は、お客さまのこういったところに課題がある、問題があるんだよねというお声を頂戴して、商品開発をしたり、パートナーシップを組んで参りました。
今期はお客さまが現在一番課題だと感じられている、アルバイトのマッチングアプリをスタートしたり、インバウンド需要が非常に高まってきている中で、外国人を正規採用する際の法律等の手続きといった手間のサポートなど、お客さまの声を起点にサービスを作っていくように取り組んでいます。

末吉:まさにお客さまのニーズに対応していくと、このようなエコシステムになるということですね。

貴舩執行役員:そうですね。ただ一つ一つのサービスがお客さまにとって本当に必要なものとして変わっていかねばならないので、これが5年10年経った時に進化していないと、あまり意味がないと思っています。商品をその時代に合わせて育てていくことを並行して行う必要があります。
お客さまから頂戴した課題を形にすることはもちろんですが、世の中の変化に対応し、お客さまがまだ課題と感じていない、潜在的な課題を我々が発見し、我々がサービスとして先にご提供させていただくということを今後もやっていきたいと思います。開業を決意されている段階からお客さまをサポートさせていただくことで、我々を信頼していただき、我々がご提供するサービスを幅広くご利用いただける形になっていくことが理想だと感じています。

店舗が抱える課題に対する変化への取り組み

末吉:お客さまが抱えている課題は、ここ3年や5年という短い期間の中で、かなり変わっていると思うのですが、貴社が具体的に大きく変わっていると感じるお客さまの課題はなんでしょうか?

貴舩執行役員:日本の人口が減少する一方で、インバウンド需要は高まり、外国人労働者が増えている状況ですので、最も大きく変わっている課題はやはり「人材」だと思います。特に飲食業・小売業では、アルバイト不足を感じています。アルバイト社員が雇用できない、雇用できても継続しないという問題に対して、なるべく人手に頼らずに店舗を運営できるようにICT化していく必要があると考えています。タブレットPOSレジにより省人化に繋がるようなシステムや仕組みをご提供することで、店舗内のオペレーションをなるべくシンプルに、それもシステマチックにすることによって、省人化を図っていくサポートができればと思っています。お客さまの課題も常に変化していますので、対応できるようにしていきたいですね。

末吉:なるほど。従業員の働きやすさを高めるようなサポートにどんどんシフトされていっているのですね。
貴社では従業員の働き方サポートにとどまらず、お客さまの店舗への集客もお手伝いされているのかと思いますが、お客さまが感じられている課題やご要望に対して、どのような取り組みをされているのでしょうか?

貴舩執行役員:これまで一度来ていただいた来店客*に再来店を促す仕組みとして、ダイレクトメールを送ったり、電話をすることが中心で、あとは来店客が来るのを待つのみで、中々集客がしにくかったかと思います。*「お客さま」の店舗へ来店されたお客さま
こうした状況に対して、来店客が持っている携帯やスマホに繋がることができる仕組みをご提供することで、来店客の集客という課題に応えていこうとしています。具体的には、直接スマホにダイレクトメールやスポット通知を送ったり、例えば誕生日クーポンをご提供したりと、ダイレクトに来店客と即時に繋がることができるような店舗用のアプリをご提供しています。引き続き、集客や再来店を促していく、店舗のファンになってもらうというようなサービスをご提供できるように心がけていきたいと思っております。

末吉:貴社のお客さまがOne to Oneマーケティングを実践できるソリューションも提供されているということですね。

お客さまを間近でサポートできる喜びを感じて

末吉:毎年数多くのお客さまを、開業決意の時点からフルサポートされていると思いますが、実際に貴社が取り組まれて、お客さまにとっても、貴社にとっても、良い影響を与えたことがあれば教えていただければと思います。

貴舩執行役員:一番は、開業決意の時点から色々な商品でお手伝いさせていただける喜びです。今後お客さまがどのように店舗を運営していくか、どのくらい事業を発展されるのかを間近で見ることができることもうれしいですし、お客さまに近い立ち位置にいることができるのは本当に有り難いですね。

末吉:ちなみに、開業決意をされているお客さまとはどのように接点を持たれているのでしょうか。

貴舩執行役員:セミナーで接点を持たせていただくことが多いですね。当社では、月に何度か開業セミナーを開催しておりまして、セミナーの講師をお招きし「開業するためには」「開業するための問題点」など、様々なテーマに応じてお客さまにお越しいただいて、そこからご相談に乗らせていただいています。また、WEBによるセミナーも開催しております。

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末吉:実際にセミナーに来られて、色々なお話をされる中で開業をめざされている方が貴社のサポートを受けられ始めて、ということですね。

貴舩執行役員:そうですね。セミナーに参加されるお客さまのほとんどが開業に不安をお持ちです。開業するまでの道のりに、やるべき事が沢山ある状況の中で、色々なツールやインフラ環境・設備をすべて整えなければなりません。誰かの手を借りないとどうにもならない、というお客さまが多いです。そのような方がセミナーに参加されて開業に関する知識を身につけていかれる中で、最終的には、「開業に関する支援をお願いしたい」とおっしゃっていただくケースが多いです。

最も大切にしているお客さまへの寄り添い方とは

末吉:「お客さまに寄り添っていく」時に、いくつも寄り添い方があると思うのですが、何を一番大切にされているのか教えていただけますか。

貴舩執行役員:一番は「お客さまの事業の繁栄」です。我々の社内では「お店の未来を創造する」というスローガンがあります。お客さま以上にお客さまのことを良く知るために、色々なところにアンテナをはることで、各業態の知識・知恵を吸収し、開業支援を含めた新しいサービスをワンストップでご提案できるようになりたいと感じています。

末吉:その言葉は、我々もサービス業なので身にしみて、本当にそうならないといけないな、と思います。

貴舩執行役員:お客さまのためになることを最大限事業化し、進行させていく、ここが一番重要なポイントだと思っています。物を販売するのではなく、お客さまのお店をコンサルティングするんだ、ということを社員には常々伝えています。そのためにはお客さまの潜在的な課題に合わせて、適切なソリューションをご提案することが必要だと考えています。

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末吉:お客さまの思いを大切にされていることが大変良く分かりました。本日はありがとうございました。

(この対談は2019年9月24日に行われたものであり、社名や役職名は当時のものです。)

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