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いかにお客さまとの接点を絶やさないか考えることが大切

掲載日:2018年12月03日対談企画

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この対談企画では、ビジネスや経営に対する考え方、課題解決に向けた取り組みなどを外部の事業者の方々に伺い、中小企業のお客さまに対し、ビジネスのヒントを提供することを目的としています。

第1回はマーケティングオートメーション(MA)ツール「Marketo」を取り扱い、中小企業から大企業まで、あらゆる規模・業種の事業者に向けて、適切なタイミングで適切なメッセージをそれぞれに合ったチャネルを通して届けるマーケティングプラットフォームを提供されている、株式会社マルケトの福田社長とみずほ銀行・半田(リテール・事業法人業務部 新規事業推進室長)の対談を行いました。
「マーケティング」をテーマに、これまで取り組まれたこと、また現在取り組まれていることについてお話いただきました。

BtoBマーケティングについて

半田:早速ですが、福田社長のこれまでのマーケティングにおける取り組みの中でBtoBとBtoCの違いでご苦労されたことがあれば、教えてください。

福田社長:我々は普段、中小企業のお客さまを、「中小企業」と一緒くたに捉えてしまいがちです。
たとえば、売上規模や従業員規模でお客さまを区切ると、一社一社がまったく異なりますよね。そのため、私たちが中小企業のお客さまに提案書をつくるにしても、どこまで時間をかけ、逆にどこまで時間をかけなくてもよいのか、そのバランスを取ることが難しいと感じています。
一方で、BtoBマーケティングに取り組むにあたっては常にチャレンジし続けることが必要なので、その点がすごく面白いと感じています。
まだBtoBマーケティングに成功の方程式は無いと思っていまして、BtoBマーケティングに取り組んで改善を繰り返していくことで、競争力を身につけることができるのではないかと思っています。いかにマーケット全体を見て、攻略していくのか。ここに難しさと面白さが混在するなと思いますね。

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株式会社マルケト
代表取締役社長 福田 康隆氏
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株式会社みずほ銀行
リテール・事業法人業務部
新規事業推進室長 半田 邦雄

半田:たしかに中小企業のお客さまは、たまたまある一定期間で見てみれば同じ売り上げになることもあるかもしれませんが、考えていることはまったく異なりますよね。たとえば、中小企業の中には街のラーメン屋さんがいらっしゃったり、または3年後にIPOを目指しているベンチャー企業さんもいらっしゃったり。ただし、事業をどう拡げていくとか、どのように事業を良くしていくのかという考えはみなさんに共通していると思いますね。事業内容や考え方がまったく異なる中小企業のお客さまそれぞれにどのように寄り添っていけばよいのか、日々考えさせられるところです。

福田社長:そうですね。中小企業のお客さまとは、いかに接点を絶やさないかを考えることが大切だと思います。特に中小企業の社長さまは非常にお忙しいと思うので、お客さまとの接点は必ずしも対面ではなく非対面でも良いのではと思っています。たとえば、ちょっとしたメール1つがきっかけで多忙な社長さまに当社のことを思い出してもらうこともあるかと思います。個々のお客さまごとに適切なタイミングを測って適切なメッセージを発信するということが、もしテクノロジーの力でできるのであれば、世の中はさらにすばらしく良くなると思いますね。

新たな取り組み:アカウントベースドマーケティング

半田:ほかにもBtoBとBtoCのマーケティングにおける違いはありますでしょうか?

福田社長:BtoCの場合はその人個人の意思決定で物事が完結しますが、BtoBの場合、中小企業であれ大企業であれ、社長と現場担当者では思惑が異なることがあるので、それぞれのニーズに対応しないといけないということが大きな違いとして挙げられます。
我々もよく社長さまから「改革をしたいから、MAツールを入れたい」というお言葉をいただきます。一方で社長からの指示を現場担当者の方がどのように受け止めていいのか分からないというようなシチュエーションも多々ありました。社長や現場担当者といった別々のニーズを捉えつつ、いかに一つの企業としてニーズをグルーピングして対応していくかが難しいところです。
いま、我々はこれまでの個人ベースから、企業としてひとつの企業で括るという考え方のマーケティング、ABM(アカウントベースドマーケティング)も取り入れています。ABMへの取り組みがかなり進んできている企業もあります。同じ会社でも個人個人の視点とかペインポイントが違うというのは多分にあると思いますので、重要な考え方だと思っています。

独自の取り組みである「ユーザー会」とは

半田:中小企業のお客さまにマーケティングオートメーションツールというITツールをより有効につかっていただくため、どのような取り組みに力を入れていらっしゃいますか?

福田社長:「ほかの企業がどのようにMAツールを利用しているのかを知りたい」という会社さまが非常に多くいらっしゃったため、「ユーザー会」というものを発足し、ユーザーの生の声を届ける取り組みにも力を入れています。
どうしてもサービスを提供するベンダー側から個別のお客さまにユーザーの実際の悩みなどを情報提供していくことには限界があります。もちろん自社サイトでは基本的な利用方法などの情報を提供していますが、やはりお客さま同士の生の声を聞いていただくことは非常に重要だと考えています。ユーザー会においてお客さま同士が接点を持つことで、MAツールの利用イメージが湧いたり、ユーザー特有の悩みを相談することができますし、また、ユーザー会を契機にお客さま同士のネットワークが拡がり、さらなる無形の価値を生み出すことも考えられますので。

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株式会社マルケト
代表取締役社長 福田 康隆氏

最後に

半田:最後に一言お願いいたします。

福田社長:BtoBのサービスを取り扱っていると、中小企業から大企業まで幅広いお客さま層を持っているので、大企業のお客さまからは中小企業のお客さまが多いですね、とか我々向きのサービスではないといわれたり、逆もしかりで、大企業のお客さまの事例を紹介すると、中小企業のお客さまからは大企業でしかつかえないのかという声もいただいたり。個々のお客さまごとに必要な情報を提供し、情報を正確に理解していただくことの難しさを感じます。デジタルマーケティングの領域ではこれまでBtoCにおいてお客さまごとに寄り添った、1to1マーケティングやパーソナライズといった取り組みがなされてきましたが、これからはBtoBのデジタルマーケティングにおいても、中小企業から大企業に至るまで、それぞれのお客さまに寄り添った1to1マーケティングやパーソナライズが必要になっていくと思います。うまくテクノロジーを活用して、お客さまのことを理解することで、サービスをより良くしていくことが求められているのではないかと考えています。

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