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掲載日:2018年12月25日

業界動向

美容業界の動向 ~インバウンドは「モノ消費」から「コト消費」へ~

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観光立国の実現を目指す日本は、近年インバウンド客(日本を訪れる外国人観光客)を取り込むためにさまざまな施策を進めており、その結果、2017年のインバウンド客は年間で2,800万人を超えました。さらに近年では、「モノ消費」から「コト消費」へとインバウンド客の消費行動に変化が現れつつあることも、注目事項の一つにあげられます。本稿では、インバウンド客の間で「コト消費」として人気の高まっている美容サービスを取りあげ、その理由を探ります。

「モノ消費」から「コト消費」へのシフトチェンジ

数年前、日本の家電製品や化粧品、医薬品などを、一度に大量購入する中国人観光客の姿が話題となり、「爆買い」という俗語が定着するほど大きな社会現象となりました。現在も、買物目的で来日する観光客の割合は多いですが、それに加えて、最近は自国ではなかなか味わえない体験を求めて、「モノ消費」から「コト消費」にシフトチェンジするインバウンド客もふえているようです。

数ある「コト消費」の中でも、特に女性のインバウンド客の間で高い人気を誇るのが美容サロンです。中国では美容サロンの利用を組み込んだ訪日パッケージツアーも企画されています。彼女たちは日本の美容サービスにどのような魅力を感じているのでしょうか。

すでに美容サロンを体験したことがあるインバウンド客も増加中

ホットペッパービューティーアカデミーが中国・香港・韓国・台湾に住んでいる20~49歳の女性800名に実施した「訪日旅行中に体験してみたいこと」に関するアンケートによれば、「美容サロンへ行く」という回答が26.5%に達し、「世界遺産・名所旧跡の観光(25.1%)」や「お祭りやイベントの見物・参加(22.9%)」を上回りました。1位の「おいしいものを食べる(58.6%)」や2位の「ショッピング(55.3%)」とくらべればまだ差はあるものの、アジアからのインバウンド客の間で、美容サービスへのニーズが高まっていることがうかがえます。

「化粧品ショップで買物(36.2%)」が4位に入っているように、もともと日本の美容グッズは高品質で安全性も高いとインバウンド客から評価を得ていました。ただ、いまでは、かつてのように日本製の化粧品や香水を大量に買い求めるだけでなく、美容サロンでの施術というサービス面にも需要がひろがりつつあるようです。

同アンケートでは「実際に日本で体験したことがある美容サービス」についても質問しており、トップは「リラクゼーション(マッサージ)施設」で全体に占める割合は37.2%、2位は「エステティックサロン」で26.2%でした。また、ヘアサロンは約88%、ネイルサロンとエステティックサロンは約91%の人たちが「満足した」と回答しています。

このように、実際に美容サービスを体験したインバウンド客による高評価のクチコミは、訪日旅行を計画している潜在的な顧客に対して、美容サロンへの興味関心や実際の購買行動に影響を与える可能性も考えられそうです。

日本の美容サロンは清潔で衛生的なうえ、施術も上手と大評判

では、インバウンド客は日本の美容サロンのどういったところに魅力を感じているのでしょうか。同アンケートに対する回答では、ヘアサロン、ネイルサロン、エステティックサロンのいずれにおいても「清潔で衛生的」がトップ、「施術が上手」が2位でした。

ヘアサロン、ネイルサロン、エステティックサロンのすべてで、1位と2位の回答率は45%以上に達しています。日本人の感覚では、看板を掲げて有料サービスを提供している以上、清潔で衛生的かつ、プロフェッショナルの施術を行うのは当然といった印象を持つかもしれません。しかし、インバウンド客にとっては、日本の美容サロンのサービス水準は際立っていると感じられるようです。

リピートが期待できる美容サービス

日本滞在中のインバウンド客の消費行動は、具体的な商品を購入する「モノ消費」から、高水準のサービスを体験する「コト消費」へとひろがりつつあります。その中でも女性を中心に支持率が特に高まっているのが日本の美容サービスです。

ヘアサロンやネイルサロンは、一度サービスを気に入られると、顧客のリピートを期待することができます。このため、インバウンドビジネスにおいて日本の美容サービスの魅力を高めていくことは、インバウンド客を継続的にふやしていくために重要な役割を果たしていくといえそうです。

上記の個別の表現については、必ずしもみずほ銀行の見解を示すものではありません。
(記事提供元:株式会社ZUU)

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