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掲載日:2021年8月6日

住宅ローンの選び方│自分に合った商品を選ぶための5つの観点

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マイホームは人生最大の買い物。だからこそ、「住宅ローンも自分に合ったものを選びたい!」と思う方も多いのではないでしょうか?

今回は、自分に合った住宅ローンをどのように選べば良いか、5つのポイントをファイナンシャルプランナーの金子賢司さんにご紹介いただきました。

1. 住宅ローンの選び方:借入先

住宅ローンの借入先として大きく分けると、以下の4つに分類されます。

  • 都市銀行

  • 地方金融機関(地銀、信金、信組、農協等)

  • ネット銀行

  • 住宅金融支援機構(フラット35)

住宅ローンには、金利や審査基準等、様々な特徴があります。少しでも金利を安くしたい。困ったときにいつでも相談したい。面倒な手続きはネットですべて完結させたい。自営業で年齢的に家を購入するのは不安……等、住宅ローンを利用する方の目的も人それぞれ異なりますので、事前にしっかり特徴を理解しておきましょう。

都市銀行

主にみずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行の4つの金融機関の総称で規模が大きく全国に支店網を持っているのが特徴です。住宅ローン審査のスピードが速く、地方金融機関に比べると、金利はやや低めな反面、審査基準が厳しい傾向があります。

地方金融機関

都市銀行に比べると、資金力は豊富ではありませんが、少し難しい住宅ローン案件でも柔軟に対応してくれるのが地方金融機関の特徴です。住宅ローンの金利は少し高めですが、審査は都市銀行よりも通りやすい傾向があります。

ネット銀行

ネット銀行は店舗を持たず、人件費や家賃を低コストで運営できるため、住宅ローン金利は最も低い金利で提供しているのが特徴です。パソコンやスマホで手続きを完結することが可能で、必要書類もインターネット上で手軽にやり取りが行えます。ネット銀行は、書類だけで審査を行うため、審査が画一的で融通が利かない傾向がありますが、勤続年や、雇用形態、年収の条件が比較的緩和されています。

住宅金融支援機構(フラット35)

民間の金融機関と住宅金融支援機構が提携している住宅ローンのことで、全期間全期間固定型の住宅ローンです。収入要件と物件基準さえ満たしていれば利用が可能で、団体信用生命保険(団信)の加入が任意となっています。持病があり団信に加入できない人でも、住宅ローンを利用することが可能です。

2. 住宅ローンの選び方:金利タイプ

住宅ローンの選び方:金利タイプ

住宅ローンの金利タイプは以下の通りです。

  • 変動金利型

  • 固定金利選択型

  • 全期間固定型

多少金利が高くても、金利変動に不安を感じることなく返済をしたい。少しでも金利を安くしたい。教育費がかかる時期は、毎月の返済額を減らしたい等、自分のライフプランや考え方に合わせて住宅ローンは選ぶようにしましょう。

変動金利型

金利が返済期間中に変動するタイプの住宅ローンです。金利は全期間固定型よりも低めに設定されていますが、もし市場金利が上昇し続けた場合は、変動金利も上昇し続けるので返済額がかえって増加する恐れがあります。

全期間固定選択型

返済開始当初は金利が固定され、一定期間経過後は、変動金利か固定金利かを選択できるタイプの住宅ローンです。固定金利期間終了後、金利が上昇局面であれば固定金利を選択。下降局面であれば変動金利を選択する等、そのときの金利情勢に応じて選ぶことができます。

なお、固定金利期間は3年、5年、10年等のプランがあり、固定期間が長いほど金利は高くなります。

全期間固定型

返済開始から終了まで、返済額が変わらないタイプの住宅ローンです。毎月の返済額が変わらないため、返済計画の見通しが立てやすいというメリットがありますが、変動金利よりも金利が高いというデメリットがあります。

3. 住宅ローンの選び方:返済方式

住宅ローンの返済方式は以下の2つの方法があります。

  • 元利均等方式

  • 元金均等方式

返済額を一定にして、計画通りに返済をしていきたい。当初の負担は大きくても、総返済額を安く済ませたい等、返済方式は自分に合った方法を選びましょう。

元利均等方式

元利均等方式は、元金と利息を合計した金額を均等にして返済していくという方法です。毎月の返済額が一定のため、返済計画が立てやすいというメリットがありますが、元金均等方式よりも総返済額が多くなるというデメリットがあります。

【元利均等方式の計算事例(※1)】
借入金額1,000万円、金利3%、10年間毎月(120ヵ月)返済する場合

返済回数 年月 返済額(円) 元金(円) 利息(円) 借入残高(円)
1 2021年6月 96,560 71,560 25,000 9,928,440
2 2021年7月 96,560 71,739 24,821 9,856,701
3 2021年8月 96,560 71,919 24,641 9,784,782
4 2021年9月 96,560 72,099 24,461 9,712,683
5 2021年10月 96,560 72,279 24,281 9,640,404
総返済額 約1,159万円

返済回数1回

年月 2021年6月
返済額(円) 96,560
元金(円) 71,560
利息(円) 25,000
借入残高(円) 9,928,440
総返済額 約1,159万円

返済回数2回

年月 2021年7月
返済額(円) 96,560
元金(円) 71,739
利息(円) 24,821
借入残高(円) 9,856,701
総返済額 約1,159万円

返済回数3回

年月 2021年8月
返済額(円) 96,560
元金(円) 71,919
利息(円) 24,641
借入残高(円) 9,784,782
総返済額 約1,159万円

返済回数4回

年月 2021年9月
返済額(円) 96,560
元金(円) 72,099
利息(円) 24,461
借入残高(円) 9,712,683
総返済額 約1,159万円

返済回数5回

年月 2021年10月
返済額(円) 96,560
元金(円) 72,279
利息(円) 24,281
借入残高(円) 9,640,404
総返済額 約1,159万円

(※1)計算詳細は、端数処理等によって異なる場合があります。

元金均等方式

元金均等方式は、毎月の元金を均等に返済していくという方法です。毎月の利息部分が徐々に減少するに伴い、毎月の返済額も減少していきます。総返済額は、元利均等方式よりも少なく済むというメリットがありますが、返済開始当初の返済額の負担が大きくなるというデメリットがあります。

【元金均等方式の計算事例(※1)】
借入金額1,000万円、金利3%、10年間毎月(120ヵ月)返済する場合

返済回数 年月 返済額(円) 元金(円) 利息(円) 借入残高(円)
1 2021年6月 108,333 83,333 25,000 9,916,667
2 2021年7月 108,124 83,333 24,791 9,833,334
3 2021年8月 107,916 83,333 24,583 9,750,001
4 2021年9月 107,708 83,333 24,375 9,666,668
5 2021年10月 107,499 83,333 24,166 9,583,335
総返済額 約1,151万円

返済回数1回

年月 2021年6月
返済額(円) 108,333
元金(円) 83,333
利息(円) 25,000
借入残高(円) 9,916,667
総返済額 約1,151万円

返済回数2回

年月 2021年7月
返済額(円) 108,124
元金(円) 83,333
利息(円) 24,791
借入残高(円) 9,833,334
総返済額 約1,151万円

返済回数3回

年月 2021年8月
返済額(円) 107,916
元金(円) 83,333
利息(円) 24,583
借入残高(円) 9,750,001
総返済額 約1,151万円

返済回数4回

年月 2021年9月
返済額(円) 107,708
元金(円) 83,333
利息(円) 24,375
借入残高(円) 9,666,668
総返済額 約1,151万円

返済回数1回

年月 2021年10月
返済額(円) 107,499
元金(円) 83,333
利息(円) 24,166
借入残高(円) 9,583,335
総返済額 約1,151万円

(※1)計算詳細は、端数処理等によって異なる場合があります。

4. 住宅ローンの選び方:諸費用

皆さんは、住宅を購入する際にローンを利用すると思いますが、物件価格以外にも必要な諸費用があることをご存じでしょうか?

住宅ローンは借入金額以外にも思いがけない費用が必要になってくる場合もありますので、住宅ローンを利用する際には合わせて確認をしておきましょう。

【諸費用の主な項目とその内容】

印紙税 売買契約書や金銭消費貸借契約書を作成するときに係る税金です。
登録免許税 土地、建物を登記するとき、住宅ローンを組む際の抵当権設定登記に係る税金
登記手数料 登記手続きを司法書士へ依頼した場合の報酬
火災保険料 建物が災害によって全壊、半壊、一部損壊した場合の修理費用を補償する火災保険の保険料。
別途、地震保険も用意することができます。
団体信用生命保険料 住宅ローン債務者に万が一のことがあった場合に、残債が0円になります。
フラット35以外は原則強制加入。保険料は金利上乗せとなるので、追加で発生することはありません。
保証料 保証会社に保証人になってもらうための手数料です。
万が一債務者がローンを返済できなくなった場合、保証会社が代わりに債務を弁済します。
融資実行時に一括で支払うタイプと、金利に上乗せするタイプがあります。
融資手数料 住宅ローンに係る事務手続き費用のこと
不動産取得税 土地・建物を取得したときや、新築で建物を建てたときに係る税金です。
最寄りの都道府県に納めます。
固定資産税 土地・建物を所有していると係る税金。土地・建物のある自治体に支払います。

このように諸費用には多くの項目があります。トータルの費用としては、おおよそ新築の場合は物件価格の3%~7%、中古物件の場合は6%~10%を見込んでおくといいでしょう。

5. 団体信用生命保険の保障内容

団体信用生命保険の保障内容

住宅ローンの債務者に死亡、高度障害等の万が一のことが起こった場合、残債を0円にしてくれる保険のことを団体信用生命保険、通称「団信(だんしん)」といいます。フラット35を除いて団信は、原則強制加入となっており、保険料は金利に含まれています。

また、一般の団信に加え、がんや三大疾病と診断された場合等の特約を上乗せすることが可能です。団信の特約については、以下でご紹介します。

なお、特約については特約保険料として、通常の住宅ローン金利に上乗せするのが一般的です。また、現在加入している生命保険の保障と重複する場合もありますので、団信と生命保険はセットで検討するといいでしょう。

がん団信

所定のがんと医師に診断された場合、住宅ローンの借入残高が0円になります。

三大疾病保障付団信

通常の団信に加え、がん、急性心筋梗塞、脳卒中に該当した場合、残高が0円となる特約です。さらに5つの重度慢性疾患も加えた八大疾病保障付団信もあります。

全疾病保障付団信

すべての病気やケガが原因で就業不能状態となった場合、一定期間は月々のローンが保険金として支払われ、それ以降も引き続き就業不能状態が継続すれば、残債が0円になります。

6. 住宅ローンは長期的な返済計画を立てておきましょう

今回は、自分に合った住宅ローンを選ぶためのポイントを5つご紹介させていただきました。住宅ローン選びは、比較するポイントが多くて難しく感じるかもしれませんが、まずはご自身の家庭にあてはめたライフプランを作ることから始めてみましょう。

ライフプランを作ってみると、毎月いくら貯蓄できるのか?子供の教育費がどれくらいかかるのか?老後にどのくらいの生活費が必要なのか等が見えてくるはずです。

色々なシミュレーションを行ったうえで、ご自身が選択したプランなら、より安心して住宅ローンとお付き合いできるのではないでしょうか?

金子賢司さんの写真

金子 賢司(かねこ けんじ)

ファイナンシャルプランニング技能士1級と同等資格のCFP ®や、生命保険資格の最高峰であるTLCを持ち、日本FP協会道央支部に幹事として所属。2017年以降は、確定拠出年金・生命保険・ライフプランに関するセミナーを年間50~100件開催。北海道新聞にもコラム掲載の経験があり、執筆活動にも力を入れている。

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