中国の外貨管理2023
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第3節 法人預金の種類 項目 法人定期預金の期間 最低預入金額 定期預入手続 金融機関が法人の定期預金を受け入れるとき その他 (出所)「人民元単位預金管理規則」 内容 2.法人振出の手形小切手を個人口座に入金するときの関係書類 1.定期預金 2.普通預金 3.通知預金 次の場合も,「管理規則」第40条に掲げる関係書類を提出しなければならない(「管理規則」第41条)。 ①法人振出小切手を個人が口座開設銀行に取立委任し代金は個人決済口座に入金するとき ②申請者が法人である銀行為替手形,銀行小切手を,個人が口座開設銀行に支払提示し代金は個人の決済口座に入金するとき 手形小切手の個人口座への入金は,提出書類が上述のケースと同様となるので,実際には,取扱い件数は極めて少ないとされている。 人民元建て法人預金には,普通預金(活期存款),定期預金,通知預金,協定預金などがある。現行の「人民元単位預金管理規則」「人民币单位存款管理办法」(銀発[1997]485号)では,法人預金の種類を次のように定めている。 定期預金の概要は,次の通りである。 普通預金(活期存款)は,単位決済性預金として4種類の決済口座のいずれかに含まれる。 人民銀行は,1999年1月3日付で「通知預金管理規則」(通知存款管理办法)(銀発[1999]3号)を公布。法人通知預金は記名式預金で,その証明書に「通知預金(通知存款)」との文言を記載する。最低預入金額は50万元,最小払戻し額は10万元で,一括預3ヶ月,半年,1年,2年,3年,5年 1万元からで上限はない(第9条) 「口座開設申込書」「営業許可証」の正本などを持参し印鑑を届け出る。この印鑑には「法人財務専用印」「法人代表者印」「財務会計担当者印」が含まれる(第10条) 法人定期預金口座開設証明書(单位定期存款开户证实书)を預金者に交付するが,この証明書は質権を設定することのできない証憑である(第10条)。もしもこの定期預金を銀行借入の担保とするときは,預金者は貸出銀行に委託し預金受入銀行に定期預金証書を発行してもらい,預金者が質権を設定することになる 法人定期預金は,専用定期預金口座を開設しなければならない。法人定期預金は資金決済や現金引出用に使うことはできず,払戻しは基本口座への振替入金に限定されている(第11条) 85

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