中国の外貨管理2023
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§第1章 監督管理当局と金融機関第1節 金融機関の体系中国では国有金融機関を主体とした銀行,証券,保険業による業態別経営,また業態別に監督管理を行う金融制度が形成され,金融の監督管理機構には,中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会),中国証券監督管理委員会(証監会)がある。銀保監会は,2018年に行われた国務院機構改革の一環として,銀行業と保険業の監督管理当局(中国銀行業監督管理委員会,中国保険監督管理委員会)の統合により発足したものである。また,銀行,保険業に関わる重要な法律・規定の策定は中央銀行である人民銀行へ移管された。中国の金融機関に対する監督管理は,長年にわたり人民銀行が行ってきたが,98年11月に中国保険監督管理委員会(保監会)が設立され,全国の商業保険の監督管理を担当することとなった。 証券業に対する監督管理機関として1992年10月に国務院証券委員会及び中国証券監督管理委員会(証監会)が設立され,98年4月には国務院証券委員会が証監会に統合された。2003年に銀保監会の前身である中国銀行業監督管理委員会(銀監会)が設立され,銀行,金融資産管理公司,信託公司及びその他の預金受入金融機関に対し統一的な監督管理を行ってきた。その後,18年の国務院機構改革により,保監会が銀監会に統合され,銀保監会として新たに発足した。 1

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