第２節 人民元の為替レート：管理相場制 １．人民元為替レートの決定 インターバンク外国為替市場（人民元/外貨市場）での取引単位等（主要通貨） 1994年1月1日に，為替レートが公定レートと調整レートの二重相場制から公定レートに一本化されて以来，人民元の対米ドル為替直物レートは安定的に推移してきた。レート一本化当初は1米ドルが8.7元であったが，95年6月以降はほぼ1米ドル8.28元前後で推移した。95年から05年前半までの約10年間は，人民元の対ドル為替レートは米ドル固定相場制が維持されたといえる。 2005年7月22日に人民元は米ドルに対し約2.1％と小幅に切上げられた。中国政府は，この切上げを機に人民元の為替レートは「米ドル固定相場制」から「通貨バスケットを参考として管理変動相場制」に移行したと発表した。しかし実際の対米ドル相場は，変動はあるものの，極めて小幅な変動にとどまっている。 2014年7月1日公布の「インターバンク外国為替市場の取引相場及び銀行の為替相場掲示管理に関する問題についての通達」（中国人民银行关于银行间外汇市场交易汇价和银行挂牌汇价管理有关事项的通知）（銀発[2014]188号）により，インターバンク外国為替市場での取引相場及び銀行の対顧客提示相場の管理についての規制を以下の通り定めている。 通貨ペア（货币对） 直物 先物，スワップ 通貨スワップ オプション Implied Volatility 0.0001 Option Premium Term %: 0.0001，Pips:0.01，Premium Amount(期权费金额):0.01 直物 先物 スワップ 通貨スワップ，オプション，外貨金利スワップ （出所）「中国外貨取引センターのプロダクト・ガイド（外国為替市場）V4.1」表3 オファー単位（报价精度） USD/CNY 0.0001 変動金利:0.01 固定金利:0.0001 最低取引金額 人民元/外貨マッチング:USD100万 外貨ペアマッチング：10万通貨単位（基準通貨） 競争入札:1万通貨単位（基準通貨） 相対RFQ:取引通貨の取引単位（交易精度） 相対ESP:1万通貨単位（基準通貨） 相対:取引通貨の取引単位（交易精度） マッチング:USD10万，NDF:1万通貨単位（取引通貨） 相対:取引通貨の取引単位（交易精度），マッチング:USD100万 1万通貨単位（取引通貨） 100JPY/CNY HKD/CNY 0.00001 0.0001 0.01 EUR/CNY GBP/CNY 0.0001 0.0001 ― 41
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