２．貸出プライムレート（LPR： Loan Prime Rate） （１）LPRの創設～銀行の貸出金利の参照基準に （２）LPR設定手法の改定 時期 2004年10月29日 2012年6月8日 2012年7月6日 貸出金利の下限を基準金利の0.7倍まで拡大 2013年7月20日 貸出金利の下限規制を撤廃（貸出金利の自由化） 2013年12月9日 インターバンク市場での譲渡性預金の発行を解禁 2014年11月22日 預金金利の上限を基準金利の1.2倍まで拡大 2015年3月1日 預金金利の上限を基準金利の1.3倍まで拡大 2015年5月1日 「預金保険条例」を施行（預金保険制度の導入） 2015年5月11日 預金金利の上限を基準金利の1.5倍まで拡大 2015年6月2日 一般企業・個人向け譲渡性預金の発行を解禁 2015年8月26日 1年物を超える定期預金について金利上限規制を撤廃 2015年10月24日 預金金利の上限規制を撤廃（預金金利の自由化） 2019年8月20日 （出所）人民銀行 金利自由化の歩み 内容 預金・貸出金利が原則自由化されたものの，貸出基準金利と市場金利の2つの金利が併存する「二重金利」（利率双轨）の問題，個別の銀行において同業他行と協議する「暗黙の下限金利」，大企業・国有企業向け貸出偏重などが残っている。 2013年10月25日，人民銀行は金利自由化改革の一環として，ホームページにて貸出基礎金利（贷款基础利率，LPR）の公布を開始した3。 2019年8月17日，人民銀行は「中国人民銀行公告[2019]第15号」でLPRの設定手法を改定し，貸出プライムレート（贷款市场报价利率）と改め，同月20日から施行した。同公告は，新規融資の貸出金利について，銀行にLPRを基準に設定するよう求めたが，既存融資については，従来の金利適用も認めた（第5条）。1年物と5年以上の貸出に関しては，相応期間のLPRを参照し金利を決定するとし，1年未満と1年超で5年未満の貸出に関しては，銀行が自主的に参照する期間のLPRを選択し金利を決定するとした（第4条）。また，インターバンクでの金利下限設定を禁じた（第5条）。 2019年8月17日付の人民銀行公告に基づくLPRの設定手法。 ①毎月20日（週末や祝祭日の場合は順延）9時までに，パネル行が全国インターバン貸出金利の上限規制を撤廃（下限は基準金利の0.9倍） 預金金利の下限規制を撤廃 貸出金利の下限を基準金利の0.8倍まで拡大 預金金利の上限を基準金利の1.1倍に設定 貸出基準金利と市場金利が乖離する「二重金利」の是正を狙い，LPRの設定手法を改定 31 3「贷款基础利率集中报价和发布机制正式运行」2013年10月25日
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