中国の外貨管理2023
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証明資料 (出所)「個人外貨管理規則実施細則」 取引種類 国内個人の従業員持株プラン,ストックオプションプランなどに係る株式売却収入及び配当所得による外貨収入(境内个人出售员工持股计划,认股期权计划等项下股票以及分红所得外汇收入)は,所属会社あるいは国内の代理機関が国内に開設した専用外貨預金口座宛に送金した後,元転ができ,また従業員個人の外貨貯蓄預金口座への入金もできる(汇回所属公司或境内代理机构开立的境内专用外汇账户后,可以结汇,也可以划入员工个人的外汇储蓄账户)。(「細則」第18条) 国内個人が保険の受益者として取得した外貨保険に係る賠償あるいは給付された保険金は本人の外貨貯蓄預金口座に預入でき,また元転もできる。(「細則」第19条) 株式売却収入及び配当金の受取 外貨建て保険金の受取 (出所)「個人外貨管理規則実施細則」 国内個人は本人の有効な身分証明書類及び取引金額を記載した元転用外貨資金の出所に関する証明資料に基づき,銀行で経常項目に係る外貨転を取り扱う場合,年度総額を費消しない(「経常項目手引(2020年版)」第56条)。 越境ECに係る元転につき,2020年5月20日付で公布された「貿易の新業態の発展支持に関する通達」(国家外汇管理局关于支持贸易新业态发展的通知)(匯発[2020]11号)では,越境ECに従事する国内個人が個人外貨口座を通じ越境ECに係る外貨決済を行うことができる旨が明確にされた。国内個人の越境ECに係る元転・外貨転について,取引額を記載した証明書類あるいは取引の電子情報が提供できれば,その国内個人の年度総額に計上されない(第4条)。 市場仕入貿易を手掛ける国内個人・国外個人が市場仕入貿易に係る元転を行う際,取引額を記載した証明書類あるいは取引の電子情報が提供できれば,その個人の年度総額に計上されない(第6条)。 個人事業主が対外貿易経営権を有する企業に代理輸出を依頼する場合,本人の外貨口座を通じて外貨の受取・元転を取り扱うことができる。元転の際は,契約書及び物流会社が発行する運輸伝票などの商業証憑に基づき取り扱う(「経常項目手引(2020年版)」第66条)。 個人が辺境貿易に従事する場合,個人が受け取った外貨は,契約書,物流会社が発行する運輸伝票などの商業証憑に基づき元転もしくは入金手続を取り扱う。外貨現金の元転もしくは外貨現金の入金金額が,当日で累計1万米ドル相当を超える場合,個人は併せて税関が捺印した「税関申告書」の原本を提出しなければならない(「経常項目手引(2020年版)」第66条)。 B.資本項目に係る元転の取扱 「規則」第19条は「国内個人が国外で取得した合法的な資本項目の外貨収入は,外貨局の審査認定を受けた後,銀行で元転ができる」としている。 また「細則」第3章では,国内個人の資本項目の外貨収入に関する具体的取引に応じた取扱を次の通り定めた。 307

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