中国の外貨管理2023
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*** Point ***! 第1節 国際収支申告の根拠法 中国の国際収支申告制度は,より正確,迅速に実態を反映するよう改善されている。2014年1月1日からは国際収支の申告に関する基本法規である「国際収支統計申告規則」の改定版が施行された。これに合わせ,15年7月1日から施行された「銀行経由で行う国際収支統計申告の実施細則」では,申告主体による国内銀行経由での対外受取・支払に係る国際収支の申告が規範化された。「銀行経由で行う国際収支統計申告業務の手引(2019年版)」では,資金プーリング業務関連対外受取・支払に係る国際収支の申告要求などの追加や,銀行経由で行う国際収支統計申告の対象範囲などの適切な調整,居住者及び非居住者個人身分証明書類による身分の判定順序などが明確化された。22年9月1日から施行された「銀行経由で行う国際収支統計申告の実施細則」改定版では,10,000米ドル相当以下の居住者個人の対外受取・支払に対して,限度額以下の申告が免除された。 なお,2020年9月24日付で公布された「対外金融資産・負債及び取引統計業務手引(2020年版)」(匯綜発[2020]71号)では,預託証券(DR)業務などについて,関連報告表・データ記入方法の説明が追加された。 国際収支の申告に関する基本法規には,「国際収支統計申告規則」(国际收支统计申报办法)の改定版(国務院令第642号,2014年1月1日施行),「銀行経由で行う国際収支統計申告業務の手引(2019年版)」(通过银行进行国际收支统计申报业务指引(2019年版))(19年10月1日施行,以下「手引」という),「銀行経由で行う国際収支統計申告の実施細則」(通过银行进行国际收支统计申报业务实施细则)(匯発[2022]22号,22年9月1日施行,以下「実施細則」という)などがある。 なお,2014年5月1日より施行された「国際収支取引分類及びコード(2014版)」(涉外收支交易分类与代码(2014版))(匯発[2014]21号)では,これまで国際収支申告の際に使用していた国際収支取引分類及びコードを改定した。同時に,新基準に基づき,新しい国民経済業種分類とコードを採用した。 274第13章 国際収支申告

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