中国の外貨管理2023
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パンダ債 計上する残高5 はい( ) いいえ( ) 上限額を超えているか 以下では,「ハイテク企業と“専・精・特・新”企業に対するクロスボーダー融資利便化の試験的展開の支持に関する通達」(匯発[2022]16号)に基づき,外債利便化限度枠の試行政策に沿った外債登記業務の手続について解説する。 A.審査書類 ① 申請書(企業の基本状況,自己資産負債状況,申請予定の外債利便化限度枠,外債資金の使用計画,直近2年間に外貨関連法規違反に係る行政処分記録なしについての承諾,リスクコントロール措置などを含む) ② 営業許可証の写し クロスボーダー融資リスク加重残高上限額とクロスボーダー融資リスク加重残高との差額 上記の情報は真実で有効である。本機関は関連規定に基づき関連責任を真剣に履行し,遅滞なく正確に関連情報を報告する。 (社印) 担当者: 記入日: 電話番号: 1. 外貨建てクロスボーダー融資は契約日の為替レート基準で換算して計上する。 2. 債務者類型は「中資系企業」「外資系企業」のどちらかを記入する。 3. 債務者の前年度あるいは最新の監査済財務諸表に基づき記入する。 4. クロスボーダー融資リスク加重残高上限額 = 純資産額 × 外債レバレッジ率 × マクロプルーデンス調節パラメーター。このうち,マクロプルーデンス調節パラメーターの初期値は1.25,外債レバレッジ率の初期値は2とする。外債契約に期前弁済条項がある場合,当該条項に契約日より1年後以降であれば期前弁済可と明記されているケースを除き,当該契約額全体を短期クロスボーダー融資とみなし,短期クロスボーダー融資の期限リスク転換因数を適用する。 5. 計上する中長期外債残高 = 既存の中長期外債残高 + 本取引の中長期外債契約額 -計上しない業務類型の中長期外債残高。計上する短期外債及び外貨建て外債残高はこの公式を参照して計算する。 6. クロスボーダー融資リスク加重残高 = 計上する中長期外債残高 × 中長期外債期限リスク転換因数 + 計上する短期外債残高 × 短期外債期限リスク転換因数 + 計上する外貨建て外債残高 × 為替リスク換算因数。このうち,中長期外債期限リスク転換因数は1,短期外債期限リスク転換因数は1.5,為替リスク換算因数は0.5とする。 (出所)「資本項目外貨管理業務取扱手引(2020年5月)」(国家外貨管理局上海市分局) (3)外債利便化限度枠の試行 融資契約額 計上しない業務類型 クロスボーダー融資 リスク加重残高6 中長期残高 短期残高 外貨残高 235

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