中国の外貨管理2023
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§第9章 資金決済 第1節 インターバンク決済,遠隔地間決済 決済件数(億件) 前年比 決済金額(兆元) 前年比 4,395.06 1.37 4,290.22 103.47 2,749.69 1.人民銀行運営の決済システム 項目 現金以外の資金決済注 うち手形・小切手決済 銀行カード 送金・取立 電子決済 (出所)「2021年支払体系運行総体情況」 2021年銀行による現金以外の資金決済 23.90%増 8.46%減 24.20%増 13.13%増 16.90%増 4,415.56 112.65 1,002.10 3,300.81 2,976.22 10.03%増 9.00%減 12.85%増 9.98%増 9.75%増 105中国では,2005年から人民銀行が運営する「中国現代化支払システム」(中国现代化支付系统,略称「CNAPS」)が全国で稼動し,遠隔地・他行間の人民元資金決済がリアルタイムでおこなわれるようになった。金額の大きいものはリアルタイム処理(大额实时支付),小額のものはバッチ処理(小额批量支付)される。 また2011年1月,CNAPSの第二世代といわれる「オンライン支払インターバンク決済システム」(网上支付跨行清算系统)の運用が全国で開始された。本システムは「スーパーオンライン銀行システム」(超级网银)とも称されており,商業銀行利用者は,インターバンク振替や他行口座の残高照会がeバンク上で可能となっている。 なお,人民銀行は各年の「支払体系運行総体情況」にて,銀行業金融機関による現金以外の資金決済(非现金支付),各決済システムによる決済件数,金額などを公表している。 現在使われている主な決済システムは,中央銀行である人民銀行が運営している決済システム及び各銀行が運営している「商業銀行行内業務システム」(商业银行行内业务系统)である。 2021年,決済システムによる処理件数は9,336.23億件(前年比27.53%増),金額は9,450.69兆元(同15.32%増)であった。 人民銀行が運営している決済システムには,大口支払システム(大额实时支付系统),小口支払システム(小额批量支付系统),オンライン支払インターバンク決済システム(网上支付跨行清算系统),国内外貨支払システム(境内外币支付系统)がある。 稼働時間について,2018年4月24日付の「大口支払システム及びクロスボーダー人民

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