みずほリポート

労働移動で日本の賃金・生産性は上がるのか

─ 日本の労働移動の現状把握と政策シミュレーション ─

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要旨

  • 骨太の方針2023では「三位一体の労働市場改革」として、リスキリングによる能力向上支援や、職務給の導入に加え、成長分野への労働移動の円滑化が盛り込まれた。
  • 日本の企業間・産業間労働移動や、転職による賃金上昇の現状を見ると、一部で改善の兆しがうかがえるものの、全体として活発化しているとは言えない。日本では、専門性を活かしたキャリアアップ型の労働移動が少なく、転職が賃金上昇につながりにくい課題がある。
  • 産業間労働移動を推進する政策の効果について簡易的なシミュレーションを行ったところ、現実的な労働移動数の想定のもとでは、産業間の労働移動そのものによる経済全体の賃金・生産性上昇効果は限定的なものにとどまるとの結果が得られた。
  • 経済成長に資する労働移動を実現するには、産業間労働移動だけを目的化するのではなく、幅広い労働者を対象とするリスキリングの推進や、労働移動が企業業績の改善につながりやすくする仕組みづくりを同時に行うことが重要であると考えられる。

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